――ある日の午後。
ニャン寺内の村役場から外出するチビ子村長。
目的地は――
「barber そらまる」
(※なぜか毎回、仕上がりが攻めてくる店)
店内。
レトロな回転灯。
静かに流れるジャズ。
そらまる店主(職人系猫)
「本日はどのように?」
チビ子村長
腕を組み、目を閉じる。
「整えてほしい」
(いつものやつ)
カット開始。
チョキ…
チョキチョキ…
そらまる店主、無言。
だが手の動き、妙にキレている。
チビ子村長(内心)
(これは…期待できる)
途中――
そらまる店主
「少し、流れを出します」
チビ子村長
「流れ…?」
(不穏ワード)
さらに数分後。
そらまる店主
「分け目、強めにいきます」
チビ子村長
「強め?」
(完全に嫌な予感)
仕上げ。
スッ――
鏡、向けられる。
そこにいたのは――
完全なる七三分け。
しかも。
左右の差、極端。
三の側、ぺったり。
七の側、なぜかふわっと盛り気味。
チビ子村長
「……」
店主
「今、流行りです」
外――
春の風。
通行猫①
「役員っぽい」
通行猫②
「いや…昭和の重役」
通行犬
「交渉できそう」
ニャン寺、帰宅。
本堂前。
ジャンジャン和尚
「誰でありますか」
メルタン住職
「新キャラですか?」
そのとき――
後ろから。
静かに現れる
トラ住職。
七三を見る。
村長を見る。
そして一言。
「分けすぎである」
チビ子村長
「攻めすぎた」
ジャンジャン和尚
「心も七三でありますか?」
メルタン住職
「三は理性ですね」
トラ住職
「残り七は見栄である」
チビ子村長
「ほぼ見栄じゃないですか」
その日。
ニャン寺の議題。
「七三の割合はどこまでが適正か」
(なぜか会議になった)
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