今回は久しぶりの小説です。
この本は、J-WAVEラジオ毎週土曜日の夜20:00~20:54の番組内
浅田次郎ライブラリ からのご紹介です。
この番組では、浅田次郎さんの小説を朗読でご紹介されています。
車の運転などをしながら耳で聴いていると
小説の内容が、ホント、心に染み込むんですよね。
リアルに本を読むのもいいけれど
たまには朗読を聴くのもオススメです。
さて、実はこの朗読を聞いたのは秋ごろ。
霧笛荘という古びたアパートを舞台に
そこの住人達描いた7話の連作短編集です。
わたしが聴いたのは、一番最後の「ぬくもりの部屋」
でした。なんだか続きが気になって、気になって
速攻で本を探し出し、一気に読んでしまいました。
浅田次郎さんの本は、読んだことがなく
どんな感じかな?と思ったのですが
話しがとてもわかりやすく、しかも情緒があっていいです。
特に人間心理の描写がとても上手くてしっくりします。
あぁ、わかるな。この微妙な心の動き。
そして、人にはさまざまな事情があるんだってことも。
どの主人公にも共通するのは
本当の自分の気持ちに、素直に生きることを選んだということ。
それまでの人生は、どこか虚ろで人任せでいた。
それでいいんだと思っていた主人公たちは
あることをきっかけに、まったく別の人生を進んでしまう。
1人の住人の物語は、次の住人の物語へと繋がっていることも
スラスラとページをめくってしまう要因かもしれません。
わたしが一番衝撃を受けたのは
「花の咲く部屋」でした。
この物語の主人公のあり方は
自分の意志がなくて・・・思考停止状態。
あまりに他人にとって都合が良くて
若かりし頃のわたしのあり方とそっくりで
読んでいてなんの違和感もなかった。
そんな自分が怖くなりました。
あぁ、わたしはこのままではダメになる。
人生の本当の幸せってなんだろう?と
静かに語り掛けてくれる、そんな一冊です。
私は普段、自己啓発本ばかり読んでいるので
世間一般で言われるところの「幸せ」や「成功」
ばかりの強いイメージが頭にありました。
そして、それを信じて疑わなかった。
だけど、本当にそうだろうか?と考えさせられました。
霧笛荘の住人のような心持に、わたしもなれるだろうか。
たまには小説も読んでみてはいかがですか?
一話ずつ独立しているので、細切れで読めます。
が!
面白すぎて、きっとそれは出来ないとおもうよ。(笑)
