「麦藁帽子」西条八十 | お小遣い2.5マソだけどリッターバイク買っちゃった

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ヨメさんに事後承諾で買ったリッターバイク
維持費はお小遣いで賄う事になりました。本当にやっていけるのかしらん?

母さん、ぼくのあの帽子どうしたでせうね?

 

ええ、夏碓氷から霧積へいくみちで、渓谷へ落としたあの麦藁帽子ですよ。

 

母さん、あれは好きな帽子でしたよ。

 

ぼくはあのときずいぶんくやしかった。

 

だけど、いきなり風が吹いてきたもんだから。

 

母さん、あのとき向こふから若い薬売りが来ましたっけね。

 

紺の脚絆に手甲をした。

 

そして拾はうとしてずいぶん骨折ってくれましたっけね。

 

だけどたうたうだめだった。

 

なにしろ深い谷で、それに草が背丈ぐらい伸びていたんですもの。

 

母さん、ほんとにあの帽子どうなったでせう?

 

そのとき旁で咲いていた車百合の花は、もう枯れちゃったでせうね、

 

そして、秋には、灰色の霧があの丘をこめ、

 

あの帽子の下で毎晩きりぎりすが啼いたかもしれませんよ。

 

母さん、そしてきっといまごろは

 

今晩あたりは、あの谷間に、静かに霧が降りつもっているでせう。

 

昔、つやつや光ったあの伊太利麦の帽子と

 

その裏にぼくが書いたY・Sといふ頭文字を埋めるやうに、静かに寂しく。

 

 

「麦藁帽子」西条八十

 

 

 

西条八十の詩を直訳(英訳)したジョー山中氏による名曲です。

 

お は り !