禁煙をすれば、関節リウマチ(RA)の症状を緩和できることが分かってきました。RA患者のデータベースであるCORRONA(米国で1999年に開始された研究で、現在までに1万例以上の関節リウマチ患者のデータが集積されています)を基にした研究の成果で、米ニューヨーク大ランゴーニ医療センターのMark C. Fisher氏らが10月27日、サンフランシスコで開催されている米国リウマチ学会で発表した。
演者らは、RAにおける禁煙の効果を明らかにするため、CORRONAの全患者について、喫煙状況と疾患との関連を調べました。
まず禁煙患者は、2回連続した診察時に禁煙であると報告した患者と定義し、その上で2008年5月31日時点のCORRONAを調査したところ、登録されているRA患者で喫煙状況を報告したのは1万6521人でした。このうち、1万674人(64.6%)は非喫煙者、3519人(21.3%)は元喫煙者、2328人(14.1%)が喫煙者でした。
分析では、主要評価項目は臨床疾患活動性指数(CDAI)の変化とし、副次的評価項目は、圧痛関節数、腫張関節数および身体機能などの症状の緩解率に設定しました。
調査の結果、登録時に喫煙者であった2328人のうち、少なくとも3回以上の診察を受け、最終診察時に禁煙に成功していたのは328人で、1141人は喫煙を継続していました。
臨床疾患活動性指数(CDAI)は、初回診察時には禁煙群が17.6、喫煙群が18.9で両群間で有意な差はありませんでしたが、最終診察時には、禁煙群(11.5)が喫煙群(14.0)より有意に低くなっていました(p<0.005)。一方、寛解率は、禁煙群(18.6%)が喫煙群(12.3%)より有意に高かったのです(p<0.004)。
これらの結果から演者らは、「今回の試験で初めて、禁煙がRA患者の症状を軽減するのに有効であることが示された」と結論しました。また、これを機に「RA患者に対する禁煙介入についての研究がさらに進むことが期待される」と結びました。