インフルエンザ治療薬として東京の富山化学工業 が臨床試験を進める「T-705」は、既存の治療薬タミフルなどとは違ったメカニズムでウイルスの増殖を抑えることが報告されました。動物実験ではタミフルより高い効果が示され、日本発の新型インフルエンザ対策の切り札として期待が高まっているといいます。
インフルエンザウイルスは表面のたんぱく質「ヘマグルチニン」を使って細胞に入り、自らの遺伝子RNAを複製して増殖します。その際ポリメラーゼという酵素を使います。「T-705」はこの酵素の働きを抑えることが実験で確認できたそうです。
既存薬のタミフルは細胞内でウイルスが外に出る際に必要な酵素「イノラミニターゼ」の働きを抑えますが、しかしウイルスの増殖は防げず、ウイルスが大量に増えた後では効果があまりできできません。
「T-705」は昨年に安全性を確かめるフェーズ1の試験がスタートし、今年1月から患者さんを用いたフェーズ2に進みました。今度の冬季インフルエンザシーズンに患者数を増やして大希望のフェーズ3に入ります。効果と安全性の確認ができれば薬剤としての承認申請となります。