

元自民党幹事長 山崎拓 | 会見記録/昼食会/研究会 | 日本記者クラブ JapanNationalPressClub (JNPC)
Taku Yamasaki, former vice president, Liberal Democratic Party
自民党幹事長、副総裁などを務めた山崎拓氏が、集団的安全保障のあり方などについて話し、記者の質問に答えた。
司会 倉重篤郎 日本記者クラブ企画委員(毎日新聞)
http://www.jnpc.or.jp/activities/news/report/2015/05/r00030910/
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記者による会見リポート(日本記者クラブ会報2015年6月号に掲載)
これを見ずして論じるな
自民党国防族のボスであり、今や数少ない保守リベラルの政治家が、これ以上は見ておれんと、新安保法制の問題点を多岐にわたり指摘した。
まずは、昨年7月の集団的自衛権行使容認の閣議決定について。本来は国民投票に付すべきものを時の政権が自由解釈することは法治国家の前提を揺るがす、として、これを所与のものとして扱い始めている国会論議に対し警鐘を発した。
次に、集団的自衛権行使の対象を「我が国と密接な関係にある他国」とする政府文書の曖昧さに疑義を呈し、論戦での明確化を強く求めた。
山崎氏の最大の強調点は、一連の指針、新法制が本来は北朝鮮の核装備や中国の海洋進出への抑止力向上を目的にしたものであるはずなのに、いつの間にか世界中に自衛隊を派遣して米軍の後方支援をさせる法制になっていることだ。これは条約の範囲を極東としている日米安保条約の事実上の改定であり、集団的自衛権不行使の代償措置であった基地提供義務の根拠も薄くなる、という。
このほか、後方支援活動のリスク、増大する防衛予算など重要事項の議論が欠落している、と一刀両断。国会をまたぐ慎重審議の重要性を強調した。自民党議員にはぜひ会見詳録を読んでほしい。
企画委員 毎日新聞専門編集委員
倉重 篤郎
自衛隊よ、汝警察犬となるなかれ 山崎 拓 元自民党幹事長(PDF)
http://www.jnpc.or.jp/files/2015/05/16ca36212591002b20547203e7301d7f.pdf
記者クラブは、排他的組織であり、取材対象側から情報提供を安定して受けるという取材者側の問題点、それらをひっくるめての馴れ合い体質&利権と化しているので、解体した方が良いと思われるが、この件では、良い仕事をしたような気がする。
映像では、法案に含まれている意味合い・解釈を、元実務者として具体的に解説。
慎重審議を要するそうです。
山崎拓 元自民党幹事長 2015.5.21
[01:34:59]
https://www.youtube.com/watch?v=1BsZz5wySFI
関連記事↓
集団的自衛権に基づく立法には「反対」
2015年06月03日 「ジャーナリスト同盟」通信
http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/52106812.html
山崎拓・元自民党幹事長(副総裁)が会見で「戦争法案」を語る
長沼節夫(ジャーナリスト・JLJ会員)
集団的自衛権へと解釈改憲するというが、一国の最高法規である憲法が、政権が変わるたびに変更できるなどあってはならない。今回、国会審議が始まった一連の安保法制には反対する――。数少ない保守リベラルで、国会議員を引退したとはいえ、今なお自民党きっての国防族である山崎拓・元防衛庁長官がこのほど、東京・内幸町の日本記者クラブで会見し、こう明言した。司会は毎日新聞・倉重篤郎編集委員。
山崎氏は、今回の安保法制の精神的支柱となった昨年7月の閣議決定「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」を、参考資料として配布し、本来、国民投票に付すべきほどの重大決定を政権の恣意にまかせて変更した政治に警鐘を鳴らした。そしてそれまでは防衛範囲を、「アジア太平洋地域において問題や緊張が生み出された場合」に限定していたのを、今回から、「脅威が世界のどの地域において発生しても、我が国の安全保障に直接的な影響を及ぼし得る状況」として、脅威を一気に世界に広げ、自衛隊を地球の裏側にまで送らなければならない状況にまで拡大解釈したが、山崎氏は、「現実世界はとてもこんな大げさな状況にはない」と反論。また閣議決定の、「十分な体制をもって力強い外交を推進する」という下りについても、「何も自衛隊を海外に出すことが力強い外交を推進することになるとは思えない」「1999年に周辺事態法を審議した際、私は衆院特別委員長を務め、100数十時間審議し、周辺をアジア太平洋へと広げた。それが今回は、短期間の審理で一気に対象を世界に拡大するという。到底理解できない」と語った。
軍拡を危惧する山崎氏
山崎氏は、「もしも本気で世界を視野に入れて、自衛隊を動員するとしたら、果たして国力が許すのか議論さえされていない」とも指摘する。もし動員するなら、急速な軍拡路線が不可避だからだ。「たとえば海上自衛隊は現在、4護衛隊群の態勢だが、世界を視野に入れれば当然、第5、第6護衛隊群を新設するのか。それらの事態が討論されたこともない」と。そうか今回法制の裏には、我が国の果てしない軍備拡張路線が隠されているのではないか。「その場合少子高齢化に向かっている日本はどうするのか」と、山崎氏は警告する。
また山崎氏は、「集団的自衛権を前提とする新法案は、日米安保条約の大幅改変をもたらす」とも指摘する。「なぜならこれまで日本は、個別的自衛権で片務性に立っていた。つまり米国は日本を一方的に助けるだけだった。その代わりに日本は基地を提供した上に、毎年3000億円を提供してきた。いわゆる「思いやり予算」というのがこれにあたる。集団的自衛権に転じて、これまでとは違って、米軍は日本を一方的に守るのでなく、米軍が窮地に立ったときはこちらも米軍を助けに行くのだとなったら、それでも同じ対米追随なのかは議論が残る。
ブーツ・オン・ザ・グラウンド・アンド・プレー
「9・11(01年の米同時テロ)の後、米国がイラク戦争を始めた。アーミテージ(国務副長官、当時)に、日本はカネ出すだけでなく『ブーツ・オン・ザ・グラウンド(地上に足も着けろ)』と言われて自衛隊をイラク南部のサマワに送ったが、この時でも法律上は(今回限りという)特別立法だった。それが今回は恒久法にするというので一層心配だ。米国の側だって、果たして今のままでいいのか。来年の大統領選挙でどんな人が出て、どんな政策を打ち出すのか不明だ。今後も果たして『世界の警察官』であり続けるのか、それとも孤立外交に転じてモンロー主義をとるのか、いやその中間なのか、それさえ不明なのに。」 またアーミテージみたいなのが出てきて、今度はブーツ・オン・ザ・グラウンド・アンド・プレー(おい日本、観客席からこのグラウンドに下りてきてプレーしてみろ)と言った場合、日本はどうするのか、そんな議論もまだしていない。
外務省も新立法に積極的らしい。山崎氏は、「外交能力の低下を外務省は安保法制でカバーしようとしている。かつてはODA(開発援助)で一時(19年まで)世界一だったのに、今や5、6位に低迷する。この外交能力の劣勢を軍事力で一気に挽回しようとしていると疑われても仕方ない」と心配する。
自民党内での議論は十分か。山崎氏は、「議論の低調なのが心配だ。国防部会に人が集まらない。果ては『この法制が通れば自衛隊を北朝鮮に乗り込ませ、拉致被害者を取り返せるのか』等と質問されるほど、議員のレベルがダウンしていると役人が嘆く。小選挙区制になると、どの候補者も身の回りの社会福祉とか教育と当選できない、外交・安保では票にならないと言う」
そのとき秘密法も大活躍?
会見を終わって筆者が感じたこと。それは安倍政権が本当は、「切れ目のない防衛」と称して将来、とてつもない軍事拡大路線を計画するのではないか。そして一昨年、安倍政権が成立させた「秘密保護法」の本当の目的は、ここいらにあるのではないかということだった。 (おわり)
安倍ちゃんの取り巻き以外、わかっているようですが↓
小沢共同代表「日本の武装独立」安倍首相を痛烈批判
http://hama-sush-jp.pro/ghostripon/entry-12032344846.html
