(再掲)
人が後世に与える
最大遺物は何でしょう?
アナグマはいつも
困っている友だちを
助けてあげます。
例えば
モグラには、ハサミの使い方。
カエルには、スケートの滑り方。
キツネにはネクタイの結び方。
ウサギの奥さんにはお料理を。
ある夜、年老いたアナグマは
長いトンネルの向こう側へ
行ってしまいました。
誰からも愛された
アナグマの死。
皆、悲しみが深くて
立ち直れません。
やがて冬が終わり
春を迎えたころ
皆がアナグマの思い出を
語り合いました。
そこで気づいたのは
亡くなっても
「宝物となるような
智慧や工夫を残し」
「それで、互いに助け合える」
ようにしてくれたこと。
アマグマによって得た
自信・自立心。
そして、ステキな生き方のお手本。
これらは、物質的なものでは
ありませんが、最高に豊かな贈り物。
悲しみは、雪のように消え
楽しい思い出に変わりました。
“ありがとう”の言葉が
空の上から見守っている
アナグマに聞こえたかもしれません。
出典:『わすれられないおくりもの』
(スーザン・バーレイ:著、小川仁央:訳、評論社)