咲は健人のLINEを追加だけしといたが
何もメッセージ送らなかった。
いや
正確には送れなかった。
勝手にLINEを追加してしまって 申し訳なく感じてたからだ。
しかし
彼が なぜ 自分のLINE IDの紙を 落としたのかも気になっていた。
そして昼過ぎ……
「そういうことだったのね……
ほんとは健人君も 私に告白したいと 思っていた。
あの喫茶店に行った日に
すでに 私と仲良くなりたくて LINE のIDを書いた紙をポケットにしまっておいたのかも
あの くしゃくしゃ感からして
そうに違いない。
だけど 東京に行ってしまい もう二度と帰ってこれないかもしれないので
告白を 素直に受け止められなかったのね」
咲は なんとなく もう二度と健人と会えなくなる予感がした。
里帰りとか 気晴らしに 三重に帰るとか
そんなことはない
悪い予感がしていた。
なので 6時間目の授業を抜け出して
雨の中
14時初の東京行きの電車に間に合うように
走った。
「最後くらい
しばらく会えないのなら 元気に見送ってあげたい。
私のわがままかもしれないけど
家庭の事情で東京に行く事はわかってる。
健人の事だから東京で 楽しく暮らせるだろう
でも
何故だろう?
どうしても 今日
健人に 会っておかないと会えない気がしてならない。
だから
雨の中でも
走るんだ
走るんだ
間に合ってほしい……
はぁはぁ
やはり
無理だわ……
まだ1.5kmも
駅まで距離がある……
はぁはぁ はぁはぁ……
13時53分か……
1500mを 私の体力で
14時までに
無茶だ
やはり
無謀だわ
あきらめるしかない
いや、
それでも走る
あきらめられない
そんな時に偶然にもタクシーが 通りかかってきた。
さっきまでの雨が止んで
嘘のように、虹が空に現れた。
その虹をバッグに
駅の方へ
猛ダッシュする咲。
14時00分に到着した。
「駅に到着したけど
ダメだ
間に合わない。
僅差で
僅差で
超僅差で
会えなかった
でも
でも
なぜか
虹を見たからか
希望の光を感じる」
14時03分になっていたが
なぜか咲は
あきらめず 東京行きの電車が到着するホームまで
足が出向いていた。
ホームの方でアナウンスが流れる。
東京行きの列車が
途中
事故のため
遅れております。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
まもなく 東京行きの列車が到着致します。
「電車の遅れ???
このタイミングで!?
これは
ワンチャンあるかも、
急げ 咲。」
14時05分
東京行きの電車がホームに到着した。
咲は
必死で 健人を探した。
青い大きなキャリーバッグを持った健人を
ようやく探し当てた。
電車の窓がある閉まる直前に
健人に会えた。
そして
お互い一言だが
大きな声で気持ちを伝えることができた。
「気持ちは
伝えれたわ。
電車の事故かなんだか
わからないけど
遅れのため 奇跡的に健人に会えて良かった
でも なんなの??
まだ
嫌な予感が
脳裏から離れてくれない。
嫌な予感って
99.99%当たる……
考えすぎかな」
咲が家に帰ってから
しばらくして
テレビをつけていたら
とんでもないニュースが流れてきた。
健人が乗った電車が途中
事故に遭い
その電車に乗った乗客の9割が 死亡したとのニュースを耳にした。
「夢ならば 覚めてほしい……
嫌な予感って この事だったのね
時を戻せるなら戻したい
しかし現実には
それは無理だ」
咲は
送っても既読が
つかない健人のページに
LINEメッセージを送るが
当然
既読がつかない。
それでも
日が空いたら
送るを
1年数ヶ月間
繰り返した。
そして月日は流れ
3年が経過した。
三重県にあるカフェGlivEのカフェ店員として
咲は働いていた。
そこで
まさかの展開が….
幽霊……
じゃない
リアルなのね?健人
帰ってきてたなら
連絡してね
もお わたし
わたし
どんなに心配したことか
と 脳内で
思ったことを 猛烈にストレートに健人に伝えようと思った。
いや 伝えるべきだった
だが できなかった
それは
健人は電車の事故に遭い
そこで診てくれていた
担当の 看護婦さんと
結婚してたのだった。
(せっかく会えたのに
なんで
なんでなの健人……
でも 仕方ない
仕方ない
彼は生きていた
彼は生きていた
たとえ 奥さんできていても
下半身不随になっていても
生きていた
それだけで
私は
喜ぶべきではないか!?)
咲は 普通のお客様として 健人らにオーダー取ったりして接した。
「もう健人は奥さんいるし
自分は干渉すべきではないことはわかっていた。
でも喫茶店に偶然入ってきた
健人と奥さんの
やりとり
ぜんぜん楽しそうじゃ ないじゃん……
健人の 顔
イキイキしてない
いやいや
私 干渉するべきとこじゃないよね」
おーい 咲ちゃん
Cテーブルの片付け頼むわーー
どしたのー
さっきから
ボォーっとして
カウンターの方からマスターの声が聞こえた。
「はいーー いま
片付けます。」
Cテーブルを片付けて
キッチンの手伝いもしていたら
いつのまにか
健人らは 帰っていた。
咲は
あの時と同じ
改めて
健人のLINEを
自身のLINEに追加して
健人とやりとりをはじめた。
紙に書いてあった意味深な健人の言葉
奥さんと うまくいってないことが
いろいろ聞けた。
健人と やりとりして
3週間後
「健人は奥さんの えいこさんと離婚したのね
……大変だったのね
健人……
って
今夜21時に
こんな時だからこそ
あの日の本当の答えを
健人に
改めて
告白するの私?
下半身不随になってる彼はダメよ
いや、 それも受け入れて
一生彼のために
私が
彼を支えてあげなきゃ」
咲は
複雑な心境になって情緒不安定に自問自答した。
だが
約束の場所に向かうまでに
咲は
彼を支えていきたいと
決意を固めた。
学校の校門の近くで
なぜか
下半身不随になってたはずなのに
松葉杖をつきながら
彼は
咲を見て
笑顔で近づいてきてるではないか!?
「健人くーーん」
「咲ーーー」
「下半身不随になってたのでは??」
「なんか 君と会えてから
もしかしたら
オレ
また歩けるようになるのかもと
不思議な
希望が うまれてきて
自己リハビリしたら
急に少しだけどね……歩けるように
なれた
嘘みたいな
奇跡だよーー」
「良かったーー奇跡だよねー歩けるようになってきたのは
あなたと
また 会えたのも
奇跡よねーー」
遠くから
お互いの気持ちを
声高に叫びつつ
2人は近づいていった。
そして お互いハグして
永遠の愛を捧ぐようなキスをした。
「もう離さない 君を離さない
君がいると もっともっと歩ける気がする」
「健人くん……ずっとずっと
人生という長い長い道を これから歩いていこう
2人でね。
この愛 永遠に続くよ きっと」
「そうだね 永遠に君をオレは守りたい 幸せにするよ」
劇終










