ミレーヌが個室に隠れて
マロン先生から教わったピンクのエネルギーを感じる呼吸をしている数分の間
レックスは引き続きザイール王に化けたデビラーと戦っていた。
そして まだレックスも王がデビラーであると気付いていなかった。
「王さんよぉー なんでそんな摩訶不思議な力を今まで隠してやがったんだ!?
クソ目的のために力を乱用しやがってよぉー」
レックスは ひたすらデビラーに剣撃を仕掛けるが
ガードされるか
避けられるかで
暖簾に腕押し状態だ。
「その程度か!? はっはっはっ」
(デビラーの奴
なんだかオレの攻撃に対し全てディフェンスしてるだけで不気味すぎる。
力量差があるなら
こっちに攻撃しても良いはず?
なのに 奴は攻撃してこない。
おかしい……
腕に はめてる時計ばかり気にしてるようだし)
ミレーヌは本来なら3分の間、ピンクの呼吸のために
個室でリラックスしなければならないが一刻を争う王国の人々のピンチに駆けつけたいので
1分で 個室から出てきた。
この呼吸により 身体能力が上がったわけではないけど
無駄な力が抜けた気がするわ。
そして 何より 頭が冴えてる気がする。」
ピンクの呼吸の効果により
怒りに任せて 王の元に行こうとした考えは
ミレーヌの選択肢から消えた。
そして今すべき最良の選択肢がミレーヌの脳内に瞬時に浮かんだ。
「広い宴会場に青ワインを一気飲みしてないけど
少し飲んでしまった人々が何人かいるのが見える。
でも みんな苦しそうだし動けないのもわかる。
私が 彼らを城の外の馬車まで 運ばなくては……
1人でも 助かる命を救うこと
これが今の私に与えられた最良の選択肢だ。」
ミレーヌは城内一のアクロバティックな動きができる武闘家である。
なおかつ忍者のような移動力や柔軟性にも長けていて
ディフェンス能力も高い。
ミレーヌは自分の能力に自信を持って
致死量に至ってない毒にやられて苦しそうにしてる人に近づいた。
「ミレーヌ さま、ゲホッ ゲホッ」
「大丈夫だから安心して。
今から あなたの毒が体内に回らないように あなたを馬車まで無事に届ける。
約束します。
そして 毒消し薬の入った樽も 薬品倉庫から 私が
取ってくるから!
だから 安心して」
そう言ってミレーヌは毒にやられた人を
山賊抱っこをして 馬車の方に歩を進めた。
幸い1人目は魔道士のサムが「蜜密の術」で宴会場外の中庭にモンスターらを集めているので
無事に 馬車にいる兵士達の所まで 送り届けることができた。
「この人、とりあえず休ませてあげてください。
毒消しの入った樽は 全員を ここに
連れてきた後で きっと
取ってくるから」
「了解しました!どうかご無事で」
とても不安そうな顔で兵士らはミレーヌに言って
毒でやられた人を馬車の安定した所に運んだ。
(他にも数人 致死量には至ってないけど苦しんでる人を宴会場にいたわね。
私は 絶対
まだ毒が回ってない人たちを 馬車に連れて行くんだ。
モンスターが うろついていようとも 途中 モンスターに攻撃されたとしても 無事に運び届ける
それが 私の使命。)
ミレーヌは速やかに宴会場に行き 2人目の毒にやられた人を山賊抱っこして
馬車へ急いだ。
だが 通路の向こうから 「密蜜の術」が効いてないらしい兵隊蟻二匹が
ミレーヌ に向かって叫んだ。
「死ねーっ」
そう叫んできたかと思うと
二匹の兵隊蟻が 同時にミレーヌ にライフルを
ぶっ放してきた。
ズドドドド
ズドドドド
ミレーヌは 山賊抱っこをしたままの体制だったがザイール王国1のディフェンス力と 柔軟性を活かして
それを かわした。
人間離れしてるような柔軟性で 銃撃を交わしつつ
前進するミレーヌ 。
このまま兵隊蟻に蹴りをくらわせても良かったのだが、担いでいる人の毒が回るのを明らかに早めると配慮したので
軽やかに
兵隊蟻を 飛び越えて(不思議と着地も ふわりと衝撃力のないジャンプで)行った。
「なんて 身体能力と
軽やかさだ……信じられん。
それより なんか 良い香りが中庭にしてないか?」
兵隊蟻は ミレーヌの追跡よりもミレーヌの柔らかなジャンプに関心を示した。
そしてそれよりも
今、「蜜密の術」を唱えている魔道士の術に操られるかのように 歩を進めた兵隊蟻たち。
ミレーヌは累計4人
宴会場から馬車が止まっているところまで運び届けた。
なおかつ 毒消し薬の入った樽も 薬品倉庫から 無事に取ってこれたので馬車の元にいる兵士に
渡した。
「ミレーヌ様、この数分で すこぶる活躍してくださりありがとうございました。」
「こんな芸当できるのは ミレーヌ様をおいて誰も城内には いません」
と兵士達から賞賛を受けるミレーヌ 。
「いやいや これはピンクの呼吸を実践できてるからだわ。
マロン先生が 亡くなる前に私に ピンクの呼吸の大切さを 教えてくれたからだわ。」
そう兵士に言って とりあえず毒に やられた人々を救ったが その後の判断もミレーヌは 瞬時に決断できた。
ピンクの呼吸の効果は そろそろ切れてもいいはずだが
人々を助けたいという思いが
ピンクの呼吸の効果を伸ばしていたようだ。
宴会場近くの扉の向こうでザンボという斧を手に持った兵士がビッグベア数頭に防戦一方な様子を見て
ミレーヌは 援助に向かった。
「あなた 奥さんもいるし
こんなところで 魔物に倒されるべきじゃないわ!」
ビッグベアに強烈なローキックを叩き込みながらミレーヌはザンボに言った。
「助かりました……オレ
妻にカッコいいこと言って 結局
ビッグベアに囲まれて死を覚悟してました。
でもミレーヌ様がきてくれたなら百人力です。
くらえーーーー木斬渾身撃ー」
足元が弱点のビッグベア、ミレーヌの蹴りで 怯んだところに 渾身のザンボの真上からの斧での一撃がビッグベアに決まった。
ビッグベアは 真っ二つになった。
「やればできるじゃん ザンボ、よし!他もこの調子で倒すよ」
「はっ!ミレーヌ 様の後に続きます。」
アランは城内に兵隊蟻や兎型の魔物が潜んでいるのを何体か発見したが
全て駆除した。そしてアランは 呟いた。
「思ったより魔物の数が少なくてオレ様、ヘアースタイル乱れてないし 汗もかいてない。
やれやれ 清潔感は保てたな。
って オレ様 おい……
中庭の方で めちゃビューティーな香りがする。
ロムの奴、密蜜の術で 魔物を一点に集めてるようだ。
ふっ オレ様の出番だ。
待ってろよ
今 下に降りて ロムらを助太刀するから」
二階の螺旋階段を紫のチャクラを 発生させながら
アランは降りていった。
Dr.ロボは 兎型の魔物に 腕を飛ばしたり目からビームを発射したり
何頭か倒したが キリがない状態だった。
ヤバイ……マダマダ ハチカ キュウハ ウサギガイルナア
ワタシノ エネルギーガ モウ
キレル
ダレカ
ジュウデンシテクダイ
Dr.ロボが7頭の兎型の魔物に囲まれて万事休すと思った
その時
兎型の魔物らは 中庭のロムの方へ かけていった。
ロムサン イツノマニ
ワタシモ
ソッチニ イクヨ
アランはロムが魔物を中庭に集めている様子を遠くから見ていた。
なので 魔物が集まった中庭に紫のチャクラで
魔物達を 囲んだ。
魔物達は その紫の壁を逃げようとしたが 逃げられない。
Dr.ロボと魔道士のロムは
紫のチャクラの壁の ど真ん中に移動した。
「おーーい アランーー今だぞーー
吾輩らに
全体攻撃をしてくれぇー」
オイ ワタシタチモ
ユミヤ
デ
イラレルゾ……
「ふふふ
心配ないさ」
ロムは不敵に笑って なにやら呪文を唱えだした。
「よーーし!可憐に花火のように舞うのだ
パープルレインアターーック」
Dr.ロボと 魔道士ロムが
光に包まれて紫のサークル状の壁から消えた
と
ほぼ同時に
アランの
パープルレインアタックが 全て
城内の寄せ集めたモンスターに命中し
モンスターは 一掃できた。
アランの横に移動した
Dr.ロボと魔道士ロム。
「ブラボー!アラン。
間一髪だったでござるなあ」とロム。
シュンカンテキニ コッチコレタ
ベンリナ マホウダネ
ロム
アラン スバラシイネ
オツカレ
とDr.ロボは ふらついてるアランに言った。
「疲れたーっ けど オレ様は 馬車に行かない
Dr.ロボは今後の医学の進歩のためにも
馬車に
行ってくれ
魔道士ロムは
魔学の研究を 本にしたい夢があったな
あなたは 夢を叶えるため
馬車に乗ってください。
オレ様は
レックス達に加勢したい」
「一緒に馬車で吾輩らと バラン王国かどこか逃げないのか?」
「逃げは美学に反する
お前たち
先に ここから脱出しててほしい。」
と半ば強引にどのロボとロムを馬車に乗って行くよう伝えたアラン。
ミレーヌもザンボを馬車まで
送り届けた。
「ミレーヌ様、満身創痍じゃないですか!!
ピンクの呼吸の効果も とっくに切れてますよね」
「ハァハァハァ……確かに……
でも パパに真相を聞きたいの
聞かなきゃいけないの
絶対に
絶対に
ザンボ……きちゃダメ
これは
命令よ。
奥さんのもいるでしょう」
ザンボは 不安げな表情で 馬車に乗って頭を下げてミレーヌの無事を祈った。
ミレーヌは再びピンクの呼吸をしようとするが
ピンクのオーラが 満身創痍すぎて
発動しない
「ダメだ……私 けっこうやばいかも
でも 行かなきゃ」
廊下で なぜか倒れてる兵隊蟻を発見して
そのライフルを奪って杖代わりにして
宴会場にミレーヌは向かった。
マーサーは兵隊らとザイールの城下町に忍び込んだモンスターらを退治していた。
「マーサー様、城下町に忍び込んだモンスター達は 一掃できましたね。
」と 兵士が言った。
マーサーは
兵士や城下町の人が連れてくる負傷者の手当てをしながら言った。
「ご苦労様!
あとは私は 傷ついた人々の回復に徹したい。
なんとか回復魔法を唱えられるよう魔力を残しておいてよかった。
」
兵士達より マーサーは魔力が高いので 城下町に出現したモンスターを攻撃魔法で倒した数は多かった。
なので あと少しの魔力で あと数人
回復魔法を唱えたら
マーサーのMEマジックエネルギーは
尽きようとしていた。
「マーサー様、負傷者も探しましたが
もう 城下町には いませんでした。
お疲れ様でした。」
ひとりの兵士が 最後の負傷者に掌を当てて癒しのエネルギーを注いでいるときにマーサーかけよって
そう伝えた。
「ようやくひと段落しましたか……やれやれ
死傷者が出なくてよかった。
私達は もう魔力切れです。
レックス達の無事を ここで祈るばかりです。
今は 宴会場に戻るのは
無謀な気がするのだよ。
お前たちも よくやった。」
マーサーは 安堵の ため息をつきながら兵士達に言葉を発して 数十秒後
和風チックな城下町の塀から
巨大なパンケーキが投げ込まれた。
その後に とても可愛らしいアイドルユニットらが
塀を越えて入ってきた。
「魔物討伐おめでとうございます」と
よっちと名乗るショートヘアーの女の子がマーサーや集まってる町の人の顔を見渡した。
「私達 全国を有名になるため 回ってる
アイドルグループ performと言います。
疲れた身体は
私達の歌と踊りで癒してください。
」と のしゆかは言った。
「元気を届けたくて
馳せ参じましたのでおじゃる
。皆さん 仲良く パンケーキ食べるでおじゃる」と まーちゃんは巨大なパンケーキを指差した。
街の中年女性2人は 巨大なパンケーキの甘くて香ばしい香りが 食欲をそそったのか
美味しそうーー
とか
腹減ってたのよーー
と 大きな声でテンション上げて パンケーキに近づいた。
ザイール国の兵士2人な
まるでテンプテーションにでも
かけられたのか
エロい発言を繰り返しているようだ。
2人の女性が 狂ったように巨大なパンケーキに食らいついている間に
performは
マーサーや 街の人に言った。
「とりあえず一曲やらせてね
いきまーす
極楽浄土を歌います。」
と 言って音源マシンみたいな円盤状の 炊飯ジャー程度の機器を取り出した。
のしゆかが その機械にスイッチを入れると
みうめ、メイリア、217 という和の三人組アーティストが実際に歌ってる歌が流れてきた。
極楽浄土という曲を歌い終わったperformの あーちゃんは言った。
いかがでしたか?私達の極楽浄土は??
どなたか
私達を極楽にさせてくれる殿方いらっしゃいましたら
名乗りを上げてーーと のしゆかは言った。
おおおーー
と 2人の兵士がほかの男達より
素早く
ダッシュでperform達に
飛び込んでいった。
一方
パンケーキに毒もなかったことを確認した2人の女性は
その様子を見てる人達に言った。
「めちゃ美味いよーー
こんな美味しいパンケーキ 始めて食べたわ。
みんなも 食べにきてよーー」
2人の兵士はエロ目線で
performに飛び込んだ。
2人の女性は あまりに美味しいパンケーキに感動して目の前の パンケーキの前で
人々を手招きしていた。
しかし……
そのあと
悲劇が起きた。
襲われる2人の兵士
襲われる2人の女性
「パンケーキを食わせて人を食らう 」と巨大なパンケーキが 急に低音ボイスで ゆっくりしゃべりながら
マダム達に噛み付いた。
「マーサー様、ここは 我らにお任せを!
魔のアイドルや魔のパンケーキに
やられた手当てを急いでください。
皆さん
傷が
激しそうなので」
マーサーは 大怪我をしてしまった兵士やマダムの手当てに 残りの魔力を使って 集中した。
兵士らは performや 巨大なパンケーキに挑むが
力量差があるのか逆に
パンケーキらの反撃を食らっていた。
「くぅ………私は回復魔法を唱えなければ
先の攻撃を受けたものらは
助からん……
かといって兵士らでは
奴らとの手に負えん……」
どうするべきか……
ダメだ……
ここまでか……
絶体絶命かと思っていたマーサー達のいるフィールドに
強烈な西風が吹いてきた
ビューーーッ
ビューーーッ
「春一番? モンスーン?」
perform達は キョロキョロ辺りを見渡した。
「何奴だ!?」
マーサーは高い透視能力があるので
人らしき気配を感じたので 風の吹く方に向かって叫んだ
マーサーは前後左右 見渡したが
強烈な気配だけはするが
誰もいないようなので
不思議がった。
さらに もう一度
竜巻状の風が 吹いてきた。
マーサーは
ほかの誰にも聞こえない心の声が
その竜巻の中で微かに聞こえてきたので
咄嗟に 眉間に中指を抑えて
呼吸に集中した。
(そのものたちは よわい よわい
城内の ツワモノ たちの 援助に
きた
風の噂を聞いて きた)
「おーい 誰が弱いのかな?
城内の ツワモノって デビラーのこと?
レックス達かな?」
ほかの誰にも聞こえてないのに 風の中の声に1人反応するマーサーを
気でも狂ったかのように
見つめる 敵や街の人々。
「はよ 気づけや
ボケが!
みな おもろいなあ」
風が止み
どうやら上の方で
声がしたようだ。
ようやく 城下町の塀の上から聞こえてくる声が
皆も聞こえたようだ。
強力な助っ人?
城内のミレーヌ達はデビラーと決着か!?
続く






