いつも拙記事を読んでくださる方々、いいねまでもくださる方々、私の勝手なコメントに真摯に相手してくださいる方々、今年も大変お世話になりありがとうございました![]()
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新しい年が皆さまにとって佳き年となりますように。大きな災害が起こりませんように。
色んな災害で被災して今も不自由な生活を送っていらっしゃる方々に一日も早く安寧の日々が訪れますように・・・![]()
今年最後のブログにはこの方のことを書きたいと思います。
マリス・ヤンソンス (Mariss Jansons)
私が最も好きな指揮者のひとりであるマリス・ヤンソンス氏が11月30日にサンクトペテルブルクのご自宅でご逝去されました。76歳でした。
ヤンソンス氏は2003年よりバイエルン放送交響楽団(以下BRSO)の首席指揮者を務めていましたが、私がこのコンビを初めて聴いたのは5年前くらいのテレビで観た演奏でした。ベートーヴェンの交響曲でしたが、なぜだかとても惹かれて生で聴いてみたい!と強く思いました。
そして3年前の2016年の秋にそれが実現しました。
ミューザでのR.シュトラウスの「アルプス交響曲」、サントリーホールでのマーラーの交響曲第9番。結局それが私にとっての最初で最後のヤンソンス氏との出会いとなってしまいました。
でも、この2公演は私にとても強烈な印象を残しました。
特にミューザでのリハーサル。
ご自分が指揮台に立っているときは、コンマスのアントン・バラコフスキーさんを客席に立たせて、「アントン、~~はどうだい?」と響き具合を確認しては彼の意見を聞いたり、今度は別の奏者に指揮をさせて、ご自分は客席(3階席)にやってきて音の響きなどを確認していました。
まさに楽団員たちと一緒に音作りをしていました。こういうリハは私は後にも先にも見たことはありません。
マエストロは 『音楽は支配からではなく、信頼からしか生まれ得ない』 という言葉を残していますが、そのポリシーが活かされた音楽作りなのだと思いました。
前述のコンマスのバラコフスキーさんもインタビューの中で、『人間性豊かなヤンソンスとのコンビネーションにおいては、これまでの人生の中で最高の音楽体験を味わっています。』 と語っておられます。
ヤンソンス氏はBRSOと同時期に首席指揮者を務めていたロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団を2015年までで辞任、BRSOに一本に専念します。(ベルリン・フィルのアバドの後任も断ったという噂も。) その大きな理由のひとつは、BRSOの”新しい本拠地の音楽ホールの建設”という目的を達成するためでした。
以前、月刊誌「音楽の友」でライナー・キュッヒル氏とヤンソンス氏との対談を読んだことがありますが、その中でも「この新しい本拠地の建設は楽団にとっての悲願である」、ということをとても熱く語っておられました。
BRSOの本拠地は現在ミュンヘンの王宮内にあるヘラクレス・ザールですが、スペースが手狭で設備も老朽化、ヤンソンス氏が新ホールの建設を強く訴えていました。
昨年ようやく新ホールの建設が公式に発表され、完成時期は未定ですが、予算3億ユーロをかけて大ホールと小ホールを備えたガラス張りのモダンな作りとなるそうです。(ちなみに音響設計は永田音響設計の豊田泰久氏が担当とのこと)
完成したホールをマエストロが見たらどんなにか喜んだだろうなと思うととても残念ですが、きっとBRSOの団員全員がマエストロの意志を受け継ぎ素晴らしい音楽を聴かせ続けてくれると信じています。
これは昨年実現するはずだった幻のチラシです。マーラーの「夜の歌」聴いてみたかったな。
私にとって最強のコンビだったマエストロとBRSOがもう聴けないと思うと大変残念ですが、自分が聴いたあの2公演は私の中でずっと光り続けると思います。
音を生み出す演奏家もひと、演奏家たちをまとめる指揮者もひと、そして曲を作ったのもひと、皆血の通ったひとであり、それぞれに歩んできた人生があって想いがあるんだ!ということを強く意識させてくれたマエストロに心からの敬意を表したいと思います。
大好きなマエストロ、これからも聴き続けます。どうもありがとうございました![]()
Mariss Ivars Georgs Jansons (1943.1.14 ~ 2019.11.30)


