モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 Op.26
ベートーヴェン:交響曲 第3番 変ホ長調 Op.55 「英雄」
(アンコール)
ドヴォルザーク:8つのユーモレスク Op.101 より第7曲 変ト長調
ヴァイオリン:木嶋真優
指揮:小林研一郎
読売日本交響楽団

生コバケンさん初体験~~

このコンサート、チケットは早々に全席完売だったのだが、前日そして当日の大雪!
のために(福岡は40年ぶりの大雪だったそう)結構空席が目立っていた。
JRや西鉄バス・電車など運休が多かったから遠方のお客さんは来れなかったのだろう。
飛行機も欠航していたようだけど、コバケンさんや読響の方達はいつどうやって福岡入りしたのだろう?
私はてっきり催行中止かと思っていたので来福してくださった皆さんに感謝!
1曲目の「フィガロの結婚」序曲はいつ合図出したんだろうと不意をついたように始まった。
弦パートがめちゃくちゃ上手くてびっくり!!
個人的にはこの日はこの1曲目が一番よかったかな?
2曲目はソリストに木嶋真優さんを迎えてのブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番。
私はこの曲が今のところヴァイオリン協奏曲の中で一番好きかも・・
木嶋さんの演奏を聴くのも今回が初めてだった。
木嶋さんは後ろで長い髪をひとつにまとめてショッキングピンクで裾が黒いノースリーブのシンプルなドレスで登場した。
木嶋さんの演奏はとてもよかった
最初の力強い一音でしびれた・・・
音がとても野太いというか芯がまっすぐつきぬけるように響く。 男性的でダイナミックな感じ。
ただ第3楽章はなんとなく演奏がやや荒くなった(?)ような感じを受け、そのせいなのか音があまり響いてこなかったような印象を受けた(あくまで個人的感想)。
ソリストのアンコールはなし。
休憩後にベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」。
コバケンさんの指揮はモーツァルトのときなどとはうってかわって、冒頭から「はっ」という鼻息や「うう~~ん」といううめき声が聴こえてくるほど力が入っている。
大好きな第2楽章。テンポゆっくりめで始まったが、演奏がすすむほどますますゆっくりになっていくような・・・ そのせいかなんか間延びした感じがした。
(ゆっくりめのテンポは別にいいんだけど、なんだか演奏に締まりがないというかちょっと飽きてしまった
)
その分第3、第4楽章はメリハリがありよかったと思う。
読響も初めて聴いたが弦パートはめちゃくちゃ上手い。
ただ個人的感想を書かせていただくと木管・金管群の音の単調さが気になった。
オーボエやフルート、クラリネットも皆上手いのだけど音が細くて音符をただ吹いている感じしかしなかった。もうすこし音色の幅というかもっとたっぷり歌ってほしかったなあ。
あとホルン・・・ ソロや英雄の第3楽章のあの有名なとこなど毎回といっていいくらいパオっていた・・・正直ちょっとがっかりしてしまった
(文句ばかりですみません・・・
)
カーテンコールのあとコバケンさんがマイクをもってご挨拶された。
「今日はあいにくのこの天候ですから半分も席が埋まらないのじゃないかと心配していましたが、こんなに皆様が来て下さって・・感動です!ありがとうございます!」
な、なんていい人なんだ~!!
こちらの方がわざわざ悪天候のなか来て下さった皆さんにお礼言わなきゃいけないくらいなのに・・・!
そして、大相撲初場所で地元の琴奨菊関が優勝したことに触れ、「おめでとうございます!」とおっしゃって会場を沸かせた
そしてアンコールの曲について説明された。
コバケンさんはドヴォルザークの「ユモレスク」を人の一生にみたてているそうで、最初の出だしは赤ちゃんのよちよち歩き、そしてポルタメントを聴かせるところでは青春時代、そして苦難の時期などの紆余曲折があってだんだん年老いていきこの世に別れを告げるころにはまたとぼとぼ歩き・・・
これをヴァイオリンのかいつまんだ演奏をまじえながら説明してくださってとても分かりやすかった。演奏を聴きながら「なるほど!!」と思った。同じ曲もこうして違う見方で聴くと全然違って聴こえておもしろいんだなあ
コバケンさんはよく「
炎のコバケン
」などと言われているので、熱く大仰な指揮をするのかなと思っていたが意外とそうでもない。
モーツァルト、ブルッフ、ベートーヴェンと指揮が全然違うし、派手なことはしないけどそのタクトから編み出される音色はとても美しい。 「炎の~」というキャッチフレーズばかりが先行しているけれど、指揮そのものがすごく上手いのだと感動した。
指揮を始める前、そして楽章が終わったとき、次の楽章を始める前にオケに向かってお辞儀をされていた(な、なんて低姿勢!)
マイクでのお話ぶりを聞いていてもコバケンさんの温かく深いお人柄がとても伝わってきて、生コバケンさんを体験したひとは誰でも絶対好きになっちゃうな
私の中では「炎のコバケン」というより「
あったかい愛情あふれるコバケン
」だった