・『マメ』の上納・・・(汗) | 日本哭檄節

日本哭檄節

サミュエル・ウルマンの『青春』の一節、
≪ 希望ある限り若く、失望と共に老い朽ちる。≫
こそ、人生の糧(よすが)か・・・!
既に古希寸前に達した今こそ、この言葉に励まされながら、さあ、もうひと踏ん張りしてみるか・・・(笑)

 出鼻から想わせぶりなタイトルだが、そう読むと読みたく為るのが人情で、これは男でも女性でも変わらないだろうから、最初に断って措く・・・! 

 

 以下の駄文読まれるも読まれないも、後はすべて『自己責任』と弁えて頂き、仮に読んだ後に『不愉快』を来されても、このジジイに文句は云いっこ無しに願いたい・・・!

 

 と、前口上から上段に構えたが、世に

『俚諺(リゲン)・・・』

と云う熟語が有るのをご存知の学識高い方はまあソコソコ居られるだろうが、実際、その言葉そのものを聴いたりした方は、今の時代、そうそう居られまいのでは・・・?!

 

 この熟語・・・、立派な熟語として『広辞苑』にも納められて居る言葉だが、語意は、

『俗間のことわざ。民間で云いならわさてきたことわざ・・・』

の類を指す言葉を意味するのだそうだが、薩摩のド田舎で、齢10歳の頃から近在のオジサン、オバサンの中に揉まれて育った『耳年増』なこのジジイなぞ、後々歳を重ねてから、

『アアー・・・、これがあの言葉の譬えだったのだな・・・!』

と云うことに想い当たったことも、一度や二度では無い・・・!

 

 で、だ・・・!

 

 そんな薩摩の俚諺に、未だ忘れ得ぬ真理を突いた『名俚諺』が有ることを、いつかどこかでお披露目したいと想い企んで居たのだが、いよいよ歳の瀬も押し迫り、メディアが年末年始の

『国民大移動の混雑(=帰省ラッシュ)・・・!』

を採り挙げる時季に為って、想い切って、これを俎板に載せてみようと想った次第で・・・(汗)

 

(画像は、olicon.jpより拝借)

 

 と云うのも・・・、この『国民大移動』の混雑を観聴きするに付け、このジジイの脳裏に想い浮かぶ言葉に

『マメの上納・・・!』(=薩摩弁では『マメンジョノ・・・』と発音する)

と云う言葉が有る・・・!

 

 まあ、平たく云えば、田舎のソコソコ歳の行ったオジサンたちが、何処か卑猥を漂わせながら宣った言葉だから、

『猥語・・・』

だと想って頂いて間違い無いが、宣われる情景は、まだ結婚したての若い青年婿殿が、娶ったお嫁さんの実家の両親に

『ご機嫌伺い(=点数稼ぎ)・・・!』

に参内する光景を揶揄した言葉だと想って頂ければ、概ね外れては居ない・・・!

 

 と云うのも・・・、ジジイがまだガキだった頃の田舎と云うのは、男も25歳にも成れば

『嫁娶(と)り・・・』

は常識で、その頃の田舎には、これまた二十歳を1、2歳越したくらいの若い娘さんもソコソコ居た頃で、そこに、所謂

『お節介オバサン・・・』

と云う仲人好きも必ず居たから、この『ヤリ手オバサン』の口利きでの

『縁談成立・・・』

も、案外多かった時代だ・・・!

 

 否・・・、歳頃(=結婚適齢期)を迎えた息子を持つ親は、半ば堂々と、この『ヤリ手オバサン』に我が子への縁談口利きを頼むのも当たり前だったから、迎える新妻が案外近場の在所から輿入ったり、また、これとは逆に、近所のお姉さんが、案外近くへ嫁ぐことも珍しく無かったから、ジジイ等洟垂れ小僧やオカッパ娘たちは、この嫁娶(いきき)の華やぎを、さすがに『葬式』ほどには多く無かったが、まあ、年に2、3回は路端で眺めることは、有ったのだ・・・!

 

 と為ると・・・、ジジイの近所のお姉さんが嫁いだ先の『婿殿』が、農繁期には必ず新妻(=お姉さん)の実家の農作業の手伝いに来るのが当然とされて居た・・・!

 

 で・・・、この『婿殿』の

『嫁さんの実家への手伝い・・・』

を指して、近在のオジサンたちが、遠目に眺めながら、些か卑猥を漂わせる含み笑いで、

『オウ・・・、マメの上納に来てるな・・・!』

と云うので有る・・・!

 

 小学校5、6年生から、こんな意味不明な言葉を聴かされたジジイには、最初の内は、何の意味かもサッパリ判らずただ近くで聴いて居ただけだが、時に、ジジイの近所でこの逆(=嫁娶り)が起きると、その新妻を娶った兄さんに、葬式などの加勢で集まる中で、オジサンたちが、些か下卑た眼差しを向けながら、

『オイ、○○・・・、マメの上納だけはしっかり努めろ(=果たせ)ヨ・・・!』(=実際は薩摩弁だが)

と、冷やかすように云うのだ・・・!

 

 と・・・、云われたお兄さんは、些か顔を赤らめつつ俯きながら、殊勝な顔をして

『ハイ・・・!』

と応える・・・!

 

 つまり・・・、この新婚兄さんは、その言葉の意味を理解して居ると云うことだが、まだ中学生ソコソコのジジイに判ろうハズも無く・・・!

 

 だが・・・、この言葉だけは、その場の特殊な空気感も手伝ってか、妙に鮮明に頭に残ったまま、ジジイもやがて青年期を迎え、末っ子長男の結婚話が湧かない中で、母が、必死に

『嫁娶り話・・・』

を頼んで廻る歳に為る訳だが、そんな中で、時に起きる集落の不幸事(=葬儀)の手伝いなどに出向くと、集まった長老やオジサンたちから、焼酎で赤く為った顔で、

『オイ、哭檄・・・、嫁さんを娶(もら)ったら、マメの上納だけは忘れるな・・・!』

との訓えを頂くように為るのだ・・・!

 

 と・・・、その頃には、このジジイも色気だけは普通に発達して居るから、その『マメ』の意味が何なのかは判るように成長して居た・・・(笑)

 

 つまり・・・、オジサンたちが盛んに口にして居た『マメ』とは、

『女性の陰部を指す隠語・・・』

で有って、ストレートに云えば、

『男女の和合(=合体)・・・』(=敢えて横文字は使わない・・・)

を意味して居るのだ・・・!

 

 ジジイは女に為った経験が無いから、女性の感覚は判らないが、人並みに妻を娶り、我が児と云える児を二人は成して居るので、

『男の側の経験(=快感)・・・』

は、人並みとは云わないまでも、一応識って居る訳だが、これほど悦ばしい瞬間は世に二つとは無い・・・(汗)

 

 男たるモノ・・・、一度、この悦びを脳裏(=体)に刻むや、自分のイチモツが役を成さなく為るまでは、その悦びを求めるのは本能で有って何の恥じることでも無いだろうが、その為には、それを受け入れてくれる『女陰』が無ければならない訳で、それを、

『安全且つ安価(=一応、タダ)・・・』

にせ占める為には、

『女房(=妻)の存在・・・』

ほど有り難いモノは無いし、欠かせないのだ・・・!

 

 そして・・・、その『安全・安価』を手放さない為には、

『嫁さんの実家(=両親)の機嫌を、常日頃から快くして措け・・・!』

と云うのが、あの頃、ジジイの周囲のオジサンたちが卑猥を浮かべて宣った、

『マメの上納を怠るな・・・!』

の真意で有る・・・!

 

 後にやっと結婚してから、当然のこととして、このジジイも女房のご両親殿や兄夫婦との交誼を

『義務の如き覚悟・・・』

で努める訳だが、この『交誼』が

『上納(=納税)・・・』

で有って、この『義務の如き感覚』を重ねる中で、昔諭されたこの『訓え』の真理を悟り、

『実に巧く喩えたモノだなあ・・・!』

と感心したモノだが、あれから時代は大きく変わって、戦後の日本は、若者たちが挙って都市部へ吸い上げられ、その都市部で『赤い糸』が絡まり合い結婚する時代に為って、毎年のことながら、盆暮れの『帰郷』でしか故郷(じっか)に帰らなく(=帰れなく)為り、駅や空港で、

『上納先(=両親)・・・』

が、間に授かった孫の顔視たさにワザワザ出向いて出迎える光景が、日本列島の過疎部ではけふ(今日)辺りはピークを迎えると云うが、これって健全な光景なのか・・・?!

 

 ジジイが考えるまでも無く、当然のことながら、夫か妻の故郷へ帰ると云うことは、その夫の親たちは、この年末年始を放って置かれて居る訳で、そうで無きゃ、夫婦が別々に郷帰りをして居る事態が起きて居ることに為るのでは・・・?!

 

 つまり・・・、

『マメは東に・・・、サオは北・・・!』

やその逆が、都市部を中心に東西南北入り乱れて起きて居るってのは、このジジイの感覚では家庭内の情操環境上、決して健全なこととは云え無いと想うのだがなあ・・・?!

 

 オッと・・・、ここら辺りで、この『俚諺(りげん)』に出て来る『マメ』の意を白状して措く方が善かろうから露(ばら)すと、これは、女性の陰部に有る

『陰核・・・』

なる部位を指す隠語だそうで、大概の大人の男女なら、横文字でなら何度も聴かれたことが有る言葉だろうが、ココでは敢えてそれは使わない方が善かろう・・・(笑)

 

『上納・・・』

は江戸時代まで農民を苦しめた『年貢納め』の意味だから、説明するまでも無かろう・・・!

 

『サオ』の方も、これまた何も今更説明するまでも無いだろうから省くが、話を本題に戻すと、ジジイが昔、あの田舎の集落で、二世代も三世代も離れたオジサンたちに混じって、茶話で冗談半分に訓えられた『マメの上納』とは、夫婦が円満に家庭を営む上での

『最上の秘訣・・・』

を訓えてくれて居たってことだ・・・(笑)

 

 だが・・・、こんな簡単且つ重要な『秘訣』を訓えてくれる環境も人(=先輩)も居なくなって久しいだろう・・・!

 

 因みにだが・・・、ジジイが自分の周囲の御同輩に尋ねても、この俚諺(りげん)を識って居る人は、まあ、80歳代くらいから上の人に時に往き遭うくらいで、70歳代から下では皆無に等しい・・・(笑)

 

 ってことは・・・、その子の世代では誰も識らない言葉に為って居ると考えて間違い無かろうが、こんな実態では、世に『離婚』が増えるのも当然だわな・・・!

 

 手前ミソを宣うと、ジジイが、去年の3月に、我が息子を訪ねて南米ボリビアまで飛んだのは、この一言を訓える為に往ったのだ・・・!

 

 他人が訓えてくれなく為って居る以上、我が息子の人生を考えれば、その重要性を識る

『父親が訓えて措くしか無かろう・・・!』

と想ったからだ・・・(笑)

 

 この言葉を頭の隅に置き、娶るお嫁さんのご両親と仲良くすることを心掛け、

『佳き婿殿を心掛けよう・・・』

と想って貰って居れば、この両親が

『婿殿応援団・・・』

と為って、我が娘に婿殿を褒めてくれるから、夫婦の関係は自然良好を保ち、家庭は円満に納まるから、授かる児(=孫)たちも健全(=素直)に育つ・・・!

 

 これに勝る家庭経営法は無いだろう・・・(笑)

 

 これとは逆の立場の娘には、

『婿殿のご両親に気に入られるよう、可愛い嫁さんで居ろよ・・・!』

と訓えて居るから、まあ、今のところ円満なお陰で、孫二人の顔を拝ませて貰えて居るのだから、これ以上の恩恵は無かろうから、このジジイは、その円満を邪魔しないように、精々気を遣えば善いだけで・・・!

 

 然て・・・、この年末の帰省ラッシュの報道を観ながら、このジジイが毎年想う感懐だが、今年、東西南北に向かう男たちの何割が、

『マメの上納・・・』

に向かって居るのか・・・(笑)

 

 間違っても、

『片上納・・・』

で、別々の郷に向かって居るような不健全な帰省に為って居なかったり、上納先の居心地の窮屈さを想い、

『独り正月・・・』

なんて侘しさに逃げて居ないことを祈るばかりだが・・・?!

 

 しかし・・・、

『古人(いにしえびと)の智慧(=機知)・・・』

とは、実に機微に富んで深く面白く人間を教えてくれるのに、それが薄れ消えて行くとは、何とも寂しいわなあ・・・!

 

 などと・・・、誠、不謹慎で下卑た独善駄文にお付き合い頂いて居りましたら、お許し下されたし・・・(謝&拝)