ぎゅ~っとして、はぁ~。
Sさんは、40代の女性。
職場では、経理主任として、ハードな毎日。
お友達の紹介。
ZOOMでのオンラインセッション。
気になられることは?
「吃音があるんです。」
ほー、吃音ですか。
成人では、男女比4:1。
少ないけど、女性にも。
けど、いま、私と話していてもフツーですが。
「子どもの頃に比べれば、マシになりましたが。」
ましたが?
「注目される場面とか、ミスが許されない場面とか。」
緊張すると、吃音が?
「そうなんです。」
ご存じのように、私は吃音の専門家ではありません。
「落ち着きたいんです。」
落ち着く?
「吃音が出ると、パニックに。」
「自分を見失うというか。」
慌てますよね。
「少しでも冷静な自分でいたいんです。」
なるほど。
ちなみに、これまでもいろいろ試されたと思いますけど。
「はい、やりました。」
「少しでも緊張をやわらげられればと。」
「呼吸法とか、リラックスできそうなことは、何でも。」
けど、効果が薄いと?
「いまのところ、これといって。」
うーん、そうですか。
・・・じゃあ、緊張してみますか。
「緊張させるんですか?」
Sさんがいろいろ試されたのに。
どれもいまいち。
それ、試された方法に問題があるというより、
「リラックスしなければ」
と自分を責め立てておられるからではと。
「はい、たしかに。」
「すぐにでも、落ち着きたいですから。」
当然です。
けど、それが逆に緊張を強めてるのだとしたら?
「ああ、それはあるかも。」
どうせ緊張するのなら。
思いっきり緊張してみるんです。
わざと。
「わざと?」
この「わざと」がポイントです。
「わざと」してる時、
そこには「自分」がいます。
緊張しながらもね。
緊張を観じている自分がいます。
パニックと一体化できないんです。
そもそも、無意識の反応をね。
自分の意思ではやめられません。
「たしかに。」
けど、うまくいかないと落ち込みますし。
自分を責めてしまいますよね。
「ホントにそうなります。」
ピピッときたのが、こちら。
「『私』という夢から覚めて、わたしを生きる」
中野真作 青山ライフ出版
> 無意識にやっていることを
> 自分で意識的にやってみると、
> 変化が起こりやすくなります。
つまり、「わざと」ね。
緊張するとね。
カラダのどこかに力が入ってますから。
まず、どこに力が入るか意識してください。
「胸がきゅっとしまって。」
「脇から脇腹にかけて、真ん中にきゅっと寄せられるかんじが。」
「ノドも詰まりますね。」
なるほど。
すべて正中線に向け、
急激に収縮してますね。
「ああ、そうです。」
まず、その反応に気づいてください。
一瞬、パニックっても結構です。
ひと息ついたら、「そうそう」と思い出して。
さらに、正中線に向け、緊張を強めてください。
・・・ああ、そうですね。
もっと、もっと。
「ああ、もうムリです。」
10秒もたないですね。
「ホントに苦しいです。」
じゃあ、5秒くらいでいいです。
わざと力を入れ、ふっと抜いてください。
「ふぅーっ」
そうです、そうです。
それを何度か繰り返してください。
五行では、「ゆるむ」作用をもつのは、
「土」のエネルギー。
陰と陽を行ったり来たり。
緊張と弛緩を繰り返すうち、
良い加減にゆるみます。
「ああ、なんかスッキリします。」
「全身、力が抜けたかんじです。」
陰極まれば、陽になり。
わざと緊張を強めるとね。
結果的にリラックスするんです。
ポイントは、カラダの
「逆を行かない」
ってことです。
カラダには、恒常性が。
体温でも、血糖値でも。
行き過ぎれば、良い加減に戻してくれます。
わざと、行き過ぎるんです。
「まさか・・・でした。」
「けど、おもしろいやり方ですね。」
でしょ~。
選択肢のひとつとして。
お試し頂ければ。
えっ、あなたも。
緊張して、パニくることが?
ぜひ、わざと緊張を強めてみてください。
緊張に気づいているかぎり。
あなたは、緊張と一体化できません。
それを観てる冷静な観察者に。
自分を取り戻せます。
今日は、ここまで。