クマオが家族旅行から帰宅した。
旅の話をいろいろ聞いた。
ここ数年間ずっとギクシャクしていた
弟ともいろいろ話せてよかったこと、
母親が膝が痛くて座れないから
お部屋にテーブルを運んでもらって
椅子で食べたんだとか、
父親はカニすきの時にはもう寝て
しまっていたとか・・
帰りのお土産物やさんでの買い物が
長くかかったとか・・
「もう家族旅行はこれで最後かな」と
母親がしみじみ言ったんだとか・・
大した話ではなかったが、
情景を想像しながら
「うんうん」と相槌を打って聞いた。
どうやら本当に家族旅行だったようだ。
まぁ言ってしまえば、
それがわかれば私にしてみれば
もうどうでもいい話ということになる。
だけどその反対に
クマオは私のことを全く聞いてこなかった。
私がどうしていたのか、
どんなふうに過ごしていたのか。
どんなふうにも過ごしていないと
思い込んでいるのだろうか。
それとも私が何をしようが
どうでもいいのだろうか。
だから私も自分のことは
自分からは一切話すのをやめようと
心に決めた。
聞かれたとして本当のことを
言うつもりはなかったが、
例えばキャラクターものキャップを
買ったこととか、
(周囲に似合うと言われ嬉しくなって
酔った勢いで購入)
花粉対策用にと
安いメガネフレームを買ったことなど、
話せる範囲で話すつもりではいた。
が、
結局一度もクマオは私のことを
聞いてこなかった。
何かを察して
聞くに堪えない話なら
聞きたくないと思って
わざと聞かないのだろうか。
それとも本当にまったく意に介さず
なのだろうか。
わからない。
これ、買ってしまったん。
でも何かちょっとかわいかった。
