おかざき真里のマンガ「サプリ」。
もう何年も前の作品だけど、当時はまったく知らなくて
先日たまたまネットに出ていたインタビュー記事を読んだことから
古本屋で購入、一気読みしてしまった。
![]() | サプリ (1) (FC (335)) 1,008円 Amazon |
大手広告代理店に勤める主人公のミナミ(27歳)が
納期に追われて徹夜、休日出勤当たり前の過酷な労働状況の中、
仕事の成功や挫折、恋愛に振り回されつつも
不器用に突き進んでいく物語。
働く女子を描くマンガは
「働きマン」「リアルクローズ」などほかにもあるけれど
これはとにかく、めちゃめちゃリアル。
作者のおかざき真里がかつて
広告代理店勤務だったということもあり
ハードな仕事の内情は、
「こういうの、ありそうだよな」と説得力があり
(電通の事件の職場もまさにこんな感じだったんだろう)
仕事に手を抜きたくないけれど、恋愛だってちゃんとしたい、
仕事に全力を注ぐためにも、何か支えが欲しい、
仕事に忙殺されて、自分自身の何かがはがれ落ちていく気がして
社会人として自分はどこまでやれるのか、
女として自分はどうありたいきたいのか、
そんな心の揺らぎ、迷い、痛みが、
綺麗な絵で細やかに描かれています。
自分がこの作品にすごく共感するのはやっぱり
仕事も家庭もどっちも大切だけど
どっちつかず、中途半端に感じていて
ずっと迷って、もやもやしていたからこそ、なんだろうな。
周囲を固める女性キャラたちもかなり濃くて魅力的で
女同士でだらだら飲んでいるシーンは楽しい。
距離感が、べたべたしてなくていい感じで。
仕事でがんとぶつかることもあるけれど
困っている時には親身になってくれて
いいなーと思う。
最初の方に出てくる女性上司も素敵だったな。
ここまでして働くか、働かなきゃならないのか、
と思うかもしれないけど
自分もここまでヘビーな働き方ではないけど、なかったけど
ハマってしまうものがあるよなあ、仕事って。
最後はカラっとハッピーエンドではなく
明確な答えが出るわけじゃない。
でも自分の中のモヤモヤが少し晴れて
…もうちょっと、やりますか、
という気になれるマンガ。
会社に入ったばかりの新人さんよりは
働いて何年かたって、先を考えるようになってきたくらいの年の人から
30代にはドンピシャ、
40代には、こんな頃もあった…と思うのかしら。
かつてバリバリのハードワーカーだった方にも。
作品の中に出てくる名言をいくつか
張り付けてみます。
「努力が評価されるのは義務教育まで!」
「笑顔一つで仕事が回るなら安いものよ♡」
「もっと沢山ほめられなさい そして自信をつけなさい
それがいちばん女の子をきれいにするの」
「この終身雇用制度の寄生虫がぁっ」
「男ひとりに支えきれるほどの人生かよ!」
「社会の中に椅子が欲しいんです」
「9時5時バカにすんな!」
「サラリーマンていうのはね 死なないためのシステムなのよ」
「いいじゃないの理由なんてどうでも 幸せになっちゃえばいいのよ!」
のっけに出てきた1番目のセリフがぶっ刺さったなあ。
しばしば思っているのは3番目(爆)

