7-8年前になるだろうか… 友人がバツイチで前妻との間に高校生になる娘さんがいる人と交際していた。 週末、男性は娘さんと過ごすため、前妻に明け渡した家に行って娘さんに手料理をふるまい、前妻とはもちろん別室で寝泊まりして日曜日に帰宅していた。 だから週末は会えないという交際だった。 ある時、私は友人の両親宅に泊まっていた。 その日は金曜日の夜で、また彼は娘に会いに行った。 友人はやけ酒だった。 それを見た友人のお母さんが、「もう勘弁ならん」と我が娘を庭に連れ出した。 泣いてマスカラが目の下に付いたパンダ目の娘に、「あんたな、子供のいる人と結婚を考えて付き合うなら、覚悟して付き合え」と叱責。 「どんなに愛していると言ってくれても、親にとって我が子は一番。子供を生んだことがないアンタにはわからんかも知らんけど、どうやったってアンタは一番にはなられへん。それ分かって付き合われへんのやったら、子持ちの人とは付き合うな。その人の子供からお父さんは略奪できへん」と言った。 当時私にはまだ子供はいなかった。 しかし、なるほどな…と胸に刺さった。 娘を思う母親の言葉、娘を思う父親の気持ちが分かるからこそ、その覚悟を見たかったのだと今は思える。 それから2人は結婚。 娘さんは専門学校を出て、母親の両親が暮らすロンドン近郊に行った。 母親に彼氏が出来、父親は再婚、「居心地が悪い」と言い出ていった。 以来、娘さんは母親にも父親にも一度も会いに来ないまま。 その娘さんが先日、出産していたことが分かった。 私の友人の夫にしてみれば、初孫になるわけだから会いたい。 しかし、娘さんからは「私を歓迎してくれない人と再婚を選んだあなたに今さら孫を抱かせるつもりはないが、祝いは現金なら受けとる」と返ってきた。 今日まで、娘さんが自分達を恨んでいるとは知らなかったと言ったが、しかしいずれ両親が再婚した事も理解するだろうと言った。 友人夫婦の話を聞きながら、子にとって親の再婚は実に繊細な事であることを親の本人らは知らない事の方が、世の中多いのかもしれないなと感じる話だった。 最近週6勤務である。 外国人労働者の私は、呼ばれるうちが花、声をかけられるうちが花やと思い働いてきた。 今もそう思っている。 秋空にふと、懐かしい友人と大阪を恋しく想う時がある。 今日はチキンストロガノフ。

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