夫や夫の兄に昔聞いた事がある。
「おふくろの味」は何か?と。
夫と真ん中の兄は「フィッシュパスタ」だと答えた。
これが最高に美味しく、再現出来ないという。

フィッシュは時にシーフードの意味も含まれるから、私はまずペスカトーレを思い浮かべた。
しかし違った。
そうだろうなと思った。
夫が子供の頃、カルボナーラさえ今みたいに認知されていなかった時代で、パスタと言えばラザニアかボロネーゼパスタしか知らなかった頃、ペスカトーレなど義母が知っていたとは思えないし、私が共に暮らした中で、義母がスペインに行こうがオーストラリアに行こうが
日本に行こうが必ず食べていたのは「カルボナーラ」だけだった。

義母はトマトが好きではなく、ボロネーゼも作ってはいたが水のバシャバシャなソースで、私は食べたことがない。
だからボロネーゼは決して上手ではなかったはず。
カルボナーラも自分では作れないと言っていたから、私が作った時に「週1で作ってくれる?」と言った。
だから私の中で義母のその「フィッシュパスタ」はまずイタリアンではなく、イギリスで昔から作られてきたパスタだろうなと推測できる。

しかしペスカトーレでもなく、クリームパスタでもなく、マカロニグラタン的なものでも、オイルパスタでもない、魚のたっぷり入ったパスタだったらしい。
義母は生前、「いつか作るわ」と言いながら、結局作らなかった。
義母は「上質な魚を入れるだけよ」と笑った。
あの、味つけもほとんどしない義母のパスタで絶品なのが、私には想像が付かないが、アップルパイやスコーンは抜群に上手かった義母。

夫が「ユーチューブでレシピを撮影できていたら、一生あの味を再現出来たのに、もう食べれない」と言ったから、私は最近70-80歳の方でその昔からイギリスで作られてきたであろうフィッシュパスタなるもののレシピを探している。
古いレシピ本も見てみたが、載っていない。
何とか再現してあげたいなと思う、今日このごろ。
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