2年前、知り合いの息子さんが突然実家に戻ってきた。
大学も辞めてしまっていた。
そこで初めて彼から性別適合手術を受けたい旨を伝えられた両親。
彼が性で悩んでいたなど全く知らなかった両親であるが、医師の診察を受け、手術を受けた。

戸籍も名前も女性となり、本人もこれからは幸せな人生になると信じていたが、彼女の気持ちは両親、特に母親へと怒りが向き、それがどうにもコントロール出来ないまま2年が経過。
お母さんが幼少期に苦しんでいた自分に気が付いてくれなかった事が、どうしても許せないのだと言う。

去年だったか、何かの記事でアメリカで性別適合手術を受けた人達が10年後に後悔しているかどうかという調査をしたのを読んだ。
手術を受けた年齢が若ければ若いほど、それが高いという結果だった。
知人とたまに食事に行くとき、娘さんも来ることがある。
笑顔が絶えない時もあるし、お母さんに暴言を吐く時もある。
自身のバランスが本人にも取れずにいるのが伝わる。

幸せになって欲しいなと思うが、幸せの感じ方は私にもわからない。
私だって自分は年老いていく両親を置いてイギリスなんかに来た親不孝ものだと自分を責めるイギリス生活であり、しかしイギリスに来た事で、孤独でただただ長い時間を持て余していたからこそ子育てに向き合えたのは事実。これが大阪に住んでいたら、私は間違いなく親に子供を預けて仕事に没頭し、家事や料理、我が子の心の動きなんか気付きもしないは母親になっていたと思う。
そう思えば、子に向き合えた人生は幸運であったのかと思うしかない。

生きるは至難の技なり。
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