授業終了後、長女は友人たちとランチをしに出かけた。
翌日からのオレンジゾーンでは、レストラン、カフェ、バール店内での飲食は禁じられ、
テイクアウトのみとなる。
主人が、
「われわれも外に行こうか?」
と言いだしたが、
私は、突然舞い込んだ翻訳の仕事をとりあえず終わらせたかった。
主人は主人で、14時からzoomレッスンが入っていたので、
ゆっくりランチを楽しむのは難しそうだった。
と言うことで、状況が許せばイエローゾーン最後の一日に、アペリティーボにでも行こうと決める。
翻訳作業が終わった頃、
こんな一品が食卓を飾る。
主人作のオッソ ブーコ とサフランライス。
仔牛のスネ肉の煮込み。“osso オッソ”は骨、“buco ブーコ”は穴の意味で、骨付きのまま仔牛のスネ肉を
ミラノの典型的なお料理だと言うが、私はあまりオッソ ブーコをレストランなどで注文したことがなかったので、
嬉しくいただく!
こくがあって、味わい深かった。
外には出なかったけれど、いつもとは違うランチを味わう。
そして夕方。
17時くらいから、主人と外に出て、
軽くアペリティーボをして18時過ぎに次女を友人宅に迎えに行こうと考えていた。
寒風吹きすさぶ
とはこのことである!
というほど、この日のフィレンツェは気温が氷点下まで下がり、
そして刺すような冷たい風が吹いていた。
その中を歩きながら、主人はホットチョコレートが飲みたい!というので、
チョコレート屋さんヴェストリ
のホットチョコレートを飲もう!
と立ち寄るが、
売れ切れて今から温めると15分くらいかかる
と言われる。
なので却下して、別のところへ向かう。
以前、サンタンブロージョ界隈は夕方ごろ、ものすごい人々でごった返していた。
皆、アペリティーボ目的。
18時には閉まるので16時くらいから飲みだしているのだ。
先日は、人々が密集していたことで、多くの検挙者が出て罰金を払わされたという。
通り過ぎながら見ると、外席でも結構みんなひっついていて、
たしかに安全な距離ではないのかもしれない。
驚いたのは、サンタンブロージョ教会の前に、パトカーが3台も止まっていて、
警官がウロウロしていたこと。
プレッシャーを与えているのだろうが、そんなことはイタリア人には全く効かない。
明日からこのアペリティーボさえできないから、皆警官なんてなんのその!
各々の会話に酔いしれる。
さて私たちは、チブレオ カフェ
の外席に運良く滑り込む。
シートで風は多少避けられるし、天井部分に電熱ヒーターが付いているので、
完全外席とは異なり、なんとなく寒風はしのげる。
しかし、それでもこの日は寒すぎた。
ほんの10分ほど歩いただけで、ガチガチに身体が凍ってしまったようなので、
できればホットワインが飲みたかった。
オーダーしてみると
できるけど、閉店まで30分。バリスタは今てんてこ舞いだから間に合うか分からない?
ということだった。
なのでホットワインではなくて、ピノネーロのグラスワインをいただくことにする。
美味しい赤ワインが、冷えた体にじわじわと染み込んでいく。
しかし中々温まらない。
こんな日に、アペリティーボに繰り出そうなんて笑えてくる。
イタリア人たちは天候に左右される人たちなので、
コロナのせいで翌日から座って語らいながらの飲食ができない
という事実がなければ、
この風景を目にすることもなかっただろう。
925シルバー
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