赤い下着などが良く売れる。
お節をいただく時は日本の気分だけれど、一応このイタリアの風習?にのっとって、家族それぞれが赤い物を身につける。
私は赤い衣類はほとんど持っていないけれど、
若気の至りで気がふれたように買ったイッセイミヤケの赤のプリーツプリーズだけは、今でも時折活躍していたので、とりあえず、それを身につけることにする。
そしてクベットシリーズのレッドコーラル入りのショートピアスも。
一度着た洋服を、また着替えるのが面倒な長女はなんと赤い帽子をかぶっていた。
まあ、これもありかな?
お節をゆっくりいただいて、
その後もゆったり、のんびり過ごす。
元旦は、働かない。
彫金作業もお休みして、今日一日は、ゆっくりしようと心に決めていた。
昔日本から持って来ていた雑誌を、処分しようとパラパラと拾い読みしていた。
茨木のりこのページが飛び込んで来た。
そのページを読みながら
「ああこの人のように潔い人になりたい。」
と感じた。
彼女の詩集を取り出して、一つ一つ丁寧に読み始める。
大切なものを、ゆっくりと手の上で撫でるように。
汲む
ーY・Yにー
大人になるというのは
すれっからしになることだと
思い込んでいた少女の頃
立居振舞の美しい
発音の正確な
素敵な女のひとと会いました
その人は私の背のびを見すかしたように
なにげない話に言いました
初々しさが大切なの
人に対しても世の中に対しても
人を人とも思わなくなったとき
堕落が始まるのね 堕ちてゆくのを
隠そうとしても 隠せなくなった人を何人も見ました
私はどきんとし
そして深く悟りました
大人になってもどきまぎしたっていいんだな
ぎこちない挨拶 醜く赤くなる
失語症 なめらかでないしぐさ
子供の悪態にさえ傷ついてしまう
頼りない生牡蠣のような感受性
それらを鍛える必要は少しもなかったのだな
年老いても咲きたての薔薇 柔らかく
外に向かってひらかれるのこそ難しい
あらゆる仕事
すべてのいい仕事の核には
震える弱いアンテナが隠されている きっと…
わたくしもかつてのあの人と同じくらいの年になりました
たちかえり
今もときどきその意味を
ひっそり汲むことがあるのです
汲む
という言葉が印象的なこの詩。
私も自分の心の中の、様々な思いを時折、汲み出して確認していきたい。
それでは皆さん、今日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました

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