花のある生活は、目に鮮やかなだけでなく、場の空気も清浄になる。
だけど、生き物だから、毎日水切りして水かえをする手間もかかる。
忙しさにかまけて、それらを怠ると、あっという間にダメになってしまう。
もしかすると親子関係、夫婦、恋人、友人などとの人間関係全てに言えることかもしれない。
何事も手間をかけることが長持ちの秘訣。
水曜日は花曜日
と言っていた母の話を思い出した。
遠い遠い過去の話。
母がまだ高校生で17歳だった頃、学校の帰り道、田舎の田んぼ道で、花を持って立っている30前の青年がいた。
東京で文学を志し、大学に居られるだけい続けていた頃の帰省中に、田んぼの中で発見した女子高生に運命を決定されたのか!
それはどうか分からないけれど、当時の父は、野坂昭如氏などとつるんでコマーシャルソングを作ったり、文芸誌を作ったりして糊口をしのいでした 。
どこでどう、自分の人生に折り合いをつけたのかは定かではないけれど、
帰郷を決意。
そして毎週水曜日には、田んぼの中で花を持って母の帰りを待つようになったという。
17歳の少女からすると、28歳はただのおじさん。
田舎でのこの行動はかなり薄気味悪かったかもしれない。
ある意味ストーカーのはしりに成りかねない。
しかし、毎週水曜日に花を持って現れる青年から、文学の世界や、行ったこともない東京の話を聞かされ、母も少しずつ惹かれていったようだ。
母は19歳の時に父と結婚を決意する。
しかし無職の父がすぐさま結婚できるわけもなく、
周囲が色々と考え、長兄が家業と並行して営業し始めていた旅館、海潮園をやらせることで話はおさまる。
母は19歳で突然旅館の女将になったわけだが、
最初の頃は振袖みたいな着物を着て、女中さんの後ろに隠れていたという。
そして文学青年の父との水商売である。
その後、幾多の苦難があったかは、彼らの生い立ちを見れば想像に難くないでしょう。
今も存続できていることが奇跡のようです。
花を飾りながら、自分の中に流れる二人の血を思う。異国の地で私は私の道を、しっかりと歩いていこうと心に誓う。
それでは皆さん、今日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました

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