高村光太郎の詩と日本からの荷物 | 人生の果実を味わう彫金職人の暮らし フィレンツェ物作り物語

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フィレンツェ在住26年の、ジュエリークリエーターKaorukoが、物作りについて、イタリア子育て生活をまじえながらお伝えします。

おはようございます!

フィレンツェ物作り物語のKaorukoです。


「やったー、ちびまる子だぁ音譜」

昨日、わが家には日本からの荷物が届き、皆、狂喜乱舞。



子供の本、漫画、絵本を含め、22冊(ほとんどが私の物ですが)、地元のお味噌、ふりかけ、グミなどの食料品、そして長女の日本語通信講座。






これらの物を送ってくれたのは、家族ではなく、友人です。



昨年あたりから、母の体調が芳しくなく、あまり細かいことは頼めなくなりました。思い切って友人に提案してみたところ、このいちいち面倒な作業を引き受けてくれるということ!



その昔、私宛のプレゼントだったか、手紙だったか、記憶が定かではありませんが、一枚の紙が同封されていました。




手紙に添へて


どうして蜜柑は知らぬまに蜜柑なのでせう


どうして蜜柑の実がひつそりとつつましく


中にかはいい部屋を揃へてゐるのでせう


どうして蜜柑は葡萄でなく


葡萄は蜜柑でないのでせう


世界は不思議に満ちた精密機械の仕事場


あなたの足は未見の美を踏まずには歩けません


何にも生きる意味の無い時でさへ


この美はあなたを引きとめるでせう


たつた一度何かを新しく見てください


あなたの心に美がのりうつると


あなたの眼は時間の裏空間の外をも見ます


どんなに切なく辛く悲しい日にも


この美はあなたの味方になります


仮りの身がしんじつの身に変ります


チルチルはダイヤモンドを廻します


あなたの内部のボタンをちよつと押して


もう一度その蜜柑をよく見て下さい



「高村光太郎詩集」より




これを読んだとき、体の中から、彼女の優しさが広がりました。


それから、高村光太郎の詩のとりこになったのは言うまでもありません。



そして、私も同じように、自分にとって大切な友人ができたり、パートナーができた時、何かの形でこの詩を送り続けて来ました。



感性というものは、皆それぞれが違う形をしているでしょうから、「何、これ!」と思った人もいるでしょう。


自己満足の世界ですが、私の好きな感覚を、私の好きな人たちに知ってもらいたかったのです。



残念ながら主人にはこの詩を贈っていません。

素敵なイタリア語訳を見つけることができた暁には是非!



今日も最後まで読んで下さりありがとうございました!