大宮BL小説です。
閲覧ご注意ください。
こちらのお話は
「催涙雨」のオマケです💙💛
本編はこちらからどーぞ♡ 

ではでは…
行ってらっしゃいませ
〜催涙雨・オマケ〜
side n
結局のところ。
あの日の「ごめん」は、僕が考えていた「ごめん」とは違っていた。
順番を間違た「ごめん」
そういうことだったんだって。
智さん曰く…
最初から気持ちは僕にあって…
でもそれは、決して叶うことがないと諦めていた。
でも…
あの雨のせいで。
押し込めていた気持ちがとんでもない勢いで溢れ出て…
思わずキスしてしまったんだって。
先に気持ちを伝えもせずに…
僕の気持ちも確かめもせずに。
身体目当てみたいに貪ったこと。
自分の抑えられない感情に、自分自身も戸惑って…
思わず出た言葉が「ごめん」だった。
彼はそう、僕に告白した。
「あの日」
「雨に濡れたおまえを見て」
「…どうにも想いが抑えられなかった」
「見ないフリしてきた、叶うことのない願い」
「それが…」
「すぐそこにあるような気がして…」
「どうしようもなく、欲しくなった」
「気づくとおまえを貪る自分がいて」
「そんな自分の衝動性も…」
「想いの強さにも、驚いた」
「完全に、順番を間違えた」
「…すまなかった…」
「そんな、ごめん、だったんですね…」
「ああ…」
「…てか」
「それ以外に、何があるんだ」
「…いや…」
「僕は、てっきり…」
「気持ちもないのに、こんなことしてごめん、の、ごめん、かと…」
「…」
「…」
智さんの声がしないので、見上げる。
そこには、眉間に皺を寄せた…
険しい顔が、あった。
「…俺は」
「誰彼構わずキスなんかしねぇ」
「…」
「そんな飢えてねーし」
「誰でもいいわけじゃねぇ」
「…」
「もし、もう一度…」
「あの雨の日に、戻れるとしたら…」
「あんなやり方じゃなくて、もっとちゃんと…」
「もっとスマートに…」
「自分の気持ちを、伝えたい」
「俺はそう、思ってた」
智さんの瞳が揺れる。
深く深く…
深海みたいな濃い青が。
瞳の奥に見える。
僕はその瞳にちゅ、と…
唇を落とした。
