大宮BL小説です。
閲覧ご注意ください。
新しいお話、始まりまーす!!
超絶遅刻の七夕話…
🎋🌠
2ヶ月ほど時を戻してお楽しみくださいー

今回はコメント欄開けます
そんな場面あるかねー?ですが…
リアタイで叫びたい方はぜひどーぞ☆
では、いってらっしゃいませ…💙💛
「催涙雨」
side n
今年も去年と同じように…
智さんは、笹の葉を担いで現れた。
「あー!さとしだー!!」
「さとしがきたー!!」
大きな声で…
子ども達が叫ぶ。
どきん、どきん…
心臓が大きな音を立てる。
高鳴る鼓動のせいか…
はたまた初夏の陽気のせいなのか。
じんわりと額に汗が滲む。
僕はそれを手の甲で拭った。
本当は。
子ども達が気づくずっと前から…
彼に気づいていた。
でも…
まるで今、気づいたみたいに。
そちらに視線を送る。
チャコールのつなぎに重そうなブーツ。
明らかに現場からやってきたその人の手には…
大きな笹が握られていた。
「…ご苦労様です」
僕は何食わぬ顔をして門に走り寄り、ロックされた扉の暗証番号を押した。
「…」
智さんは小さく頭を下げて。
大きな手で、扉を押したから…
「…扉、開けときます」
身体を入れて、全身で扉を支える。
「どうぞ…」
狭い入り口に僕が立つことで、僕らの距離は、近くなった。
智さんは僕の行動に…
無言で視線を投げた。
絡む視線。
瞬時に…
脳裏によぎる、あの光景。
智さんの唇。
艶々に光るそれが…
何度も、何度も、僕と重なって…
湿ったリップ音も…
好きの想いも、体温も。
全てがどんどん高まっていく。
どうしよう。
止められない。
このまま、もう…
ずっと、このまま…
そんな…
身の程知らずな願望が、智さんにも伝わったのかもしれない。
近づく身体を、不意に離された。
「…ごめん」
「…悪かった」
重なっていた唇から…
謝罪の言葉が吐き出され。
このキスが、間違いだったことを…
僕は、知った。