驚くほどの安さで,私の所に転がり込んできた埃だらけで真っ白だった口径19ミリの十匁火縄銃は,なんとか尾栓も抜き,ほぼほぼ修復することができた。
整備修繕前
整備修繕後
整備して磨きをかけたら,この鉄砲の銃身には,目当てと呼ばれる照準器と象嵌がそれぞれ四つ付いていた。一つ目の照準器には,竹の象嵌か施されており,真っ直ぐに成長する竹に弾丸の直進性を願ったのかもしれない。二つ目の千鳥の象眼には千を取るの語呂合わせから必勝祈願を,三つの家紋象嵌には先祖の加護を,四つ目の象眼には龍の加護を願ったのかもしれない。
整備修繕で姿を現した象嵌
元目当ての前方の象嵌
元目当ての前には,二羽の千鳥?と家紋の象嵌が施されていた。
この家紋の象嵌がよくわからない。抱き茗荷のようでもあるし,
抱き蕪のようでもある。また二匹の亀のようにも思われる。象嵌
の間に写る銀色の丸は,イボ状の中目当て。
元目当ての前方の家紋象嵌
筒の腰の象嵌
やはりこの鉄砲は,名銃だ。150年以上の時の流れから目を覚まし,私に様々なことを教えようとしているのかもしれない。そう思うと,二の腕にザワッと鳥肌が立った。







