ついに『やめないよ』(2011)からのシリーズが第3弾となった。これまた内容はキング・カズによるボヤキがほぼすべてで、著書と言ってもエッセイでしょ。コレは冗談抜きで日記みたいなもの。横浜FCで長くプレーし、これまたついに2020年時点にて53歳となった。個人的にはヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ)や京都パープルサンガやヴィッセル神戸以来のJ1でのカズダンスを再び見てみたいな。しかもオリンピック・イヤーでもあるのに、スポーツが出来なくなったね。新型コロナウィルス(COVID-19)で、どうしてくれるんだろう。致し方ないといえばそれまでだ。
2014年にブラジル・ワールドカップがあったよね。日本代表にとっては南米コロンビア代表との大敗戦は、いまだ記憶に残っている。みんなそうだろう?…とはいえ、ブラジルは決してそうではない。決勝戦が『マラカナンの悲劇』と言われたブラジルの前回大会以来、王者として君臨しているだけに、誰も負けるとは思っていなかった。ところが、自国開催でドイツ代表に準決勝で1-7で大惨敗。これにはブラジル国民も大激怒。卵を投げつけるなど、王者としてみっともない試合をした。しかし、果たして本当にそうだろうか。だって2018年なんか前回大会優勝国のドイツがまさかの1次リーグ敗退。ドイツ国民は「韓国代表が卵を投げつけられるなら、俺たちはレンガを投げつけなければいけないな」というジョークを飛ばしていた。実際にはフランクフルト空港で大ブーイングだけで終わったけどね。コンディションもあるし、これが絶対とか、これが正解とか、いうことはない。大差がついても、それには必ず理由があるんだ。両方とも相手を舐めていたのかもね。他者に舐めてかかるなよ。
最近のブラジルはそんなに強くない。そもそも2011年になでしこジャパンがワールドカップで優勝を成し遂げ、今回も大丈夫だろうと胡坐をかいていた。そして、案の定というかリオデジャネイロ・オリンピックには行けなかった。サッカーはほとんどが1点〜2点差勝負になる。しかし、余裕物故いていると、大差がつく。それは日本代表の男子フルでもそう。本田圭佑(#4)がなんだって? たった1人でサッカーは出来ないよ。全員でやるものだ。サッカーは「他人に合わせる」スポーツ。フォワードはボールが来やすいように早くスペースに飛び込まなければいけないし、それ以外のゴールキーパー以外の選手はフォワードにボールを早めに渡さなければいけない。足元呼んだら、サイド・バックはとっととセンタリングを上げて、フォワードはゴールへ飛び込まなければいけない。キング・カズだってボールがコロコロ転がって、それをただ単に見ているだけでもダメ。うまく合わせられているから、50歳を過ぎてもちゃんとゴールが出来るんだ。凄いってのは、能力だけの問題ではないね。
冬場にグアムで自主練している賜物だね。だからって、例えばFIFAランク100位あたりのジャマイカだったら余裕だろう、と思ってはいけない。ジャマイカのフル代表だって、日本代表のフル代表に勝てる実力は充分に備えている。ワールドカップは、1次リーグでは日本代表が全勝できる可能性だってある。反対に全敗する可能性だってあるんだ。いつだって可能性はどちらにも転がっている。それこそ松本山雅だって、元日本代表ディフェンダー松田直樹(故人)がいた時は日本フットボール・リーグ(JFL)だったわけで、Jリーグにすぐ飛び込めるなんて思っていなかった。でも今やJ1に位置している(のちにJ2にすぐ落ちた)。横浜FCだって出来る…ついにその日が来たんだ。アピールできるチャンスだ。
2020年 J1リーグ参加クラブ(順不動)
1.北海道コンサドーレ札幌(北海道)
2.ベガルタ仙台(宮城県)
3.鹿島アントラーズ(茨城県)
4.浦和レッズ(埼玉県)
5.柏レイソル(千葉県)
6.FC東京(東京都)
7.川崎フロンターレ(神奈川県)
8.横浜F・マリノス(神奈川県)
9.横浜FC(神奈川県)
10.湘南ベルマーレ(神奈川県)
11.清水エスパルス(静岡県)
12.名古屋グランパス(愛知県)
13.ガンバ大阪(大阪府)
14.セレッソ大阪(大阪府)
15.ヴィッセル神戸(兵庫県)
16.サンフレッチェ広島(広島県)
17.サガン鳥栖(佐賀県)
18.大分トリニータ(大分県)
そういえばキング・カズは1992年に読売クラブ(のちヴェルディ川崎)に残るか、のちの清水エスパルスに移籍するか、選べって言われて迷ったことがあるらしいよ。1993年のヴェルディ川崎の試合の最高平均視聴率は約60%だったらしいね。それほど当時はプロ・サッカーが珍しかったからなんだろうね。あと横浜フリューゲルスが消滅した悲劇もあった。そうならないように、今はクラブの獲得金額が決まっている。一定の金額がないとJリーグからすぐ落ちてしまう。今現在はキング・カズが注目している千葉県で、柏レイソルとジェフユナイテッド千葉のほかにもうひとつのクラブで、浦安市と市川氏を拠点とするブリオベッカ浦安という日本フットボール・リーグのクラブ・チームがあるんだよ。知ってる?
まあ、どんなクラブ・チームであれ、いずれJ2リーグまで這い上がって、そしてJ1リーグまで行けたら最高だね。最近の20代の選手たちって、たぶんキング・カズをスターに見ていた世代ではないだろうし、あわよくば2002年ワールドカップ日韓大会ぐらいが思い出に残っているだけなんじゃないの? フランス人のフィリップ・トルシエ監督はフラット・スリーを先述の基本としていた。その反面ジーコ監督は意外と普通な感じだったな。どちらもまったく正反対だけど、やっぱり、どっちも正解とか正しいとか間違っているとか、ではないんだ。試してみないとダメだね。
ボスニア・ヘルツェゴビナ出身のイビチャ・オシム監督とイタリア出身のアルベルト・ザッケローニ監督はその国籍通り、西欧と東欧なぐらいタイプが違った。メキシコ人でスペイン国籍も持つハビエル・アギーレ・オナインディア監督は2014年12月に、2011年5月に自ら指揮していたサラゴサのリーガ残留を賭けたレバンテUD戦を巡る八百長疑惑でスペイン当局からアンデル・エレーラやガビらと共に告発され、2015年2月3日に日本サッカー協会から解雇通告を受けた(この監督はのちにも結果が出せず1年ごとに世界のクラブ・チームを転々とする)。後任のヴァヒド・ハリルホジッチ監督はボスニア・ヘルツェゴビナからボスニア紛争によりフランスへ渡った移民であり、ベテランの香川真司や本田圭佑や岡崎慎司らを呼び戻した人物。しかし、彼らが煙たく感じると、試合で使われなくなり、これが信用問題に発展して2018年4月7日、解雇通告を受けた。同年4月9日にJFAからハリルホジッチ監督の解任が報道される。これはこれは、かなり話題になりましたな…今でも覚えているしね。
そもそもサッカー日本代表なんて、けっこう紆余曲折を経ている。私が何となく覚えているのは加茂周監督の解任。守り中心でなかなか攻めていけない。結果が出せず、予選で戦術が裏目に出て引き分けや敗戦を喫したことが少なくなかったことから解任された。のちに迎えられたのは、岡田武史監督。ただ単に岡田と言っても、阪神タイガースやオリックス・バファローズの元監督・岡田彰布ではありませんよ。関西アホ。
ここぞの助っ人監督として話題に。そういえば横浜F・マリノスの監督もやっていたし、イビチャ・オシム監督の健康不安で、再び街中にインタビューすれば「岡ちゃん」「オカチャンマン」という声が続出。2010年の南アフリカ・ワールドカップはハナから相手にされていなかったしね。それでもベスト16に行けたんだ。これってすごいことだよ。だって意地悪な言い方すれば「日本代表は強くなったね!」と言われながら、ベスト16の壁をまだ破れていない。ラグビー・ワールドカップでアジア初でもある日本開催で、それでベスト8までどうにか滑り込んだからね。もう優勝したような大騒ぎだっただろう。だからって、次もまたアイルランドやスコットランドに勝てると思ったら、大間違いだ。今度は間違いなく研究して来るわけで、だからこそサッカーだって2018年のロシア・ワールドカップは波乱の連続だった。ドイツ代表は、レンガを投げられそうになったし。
ベルギー代表なんて個人的にはベスト4まで来るとは思わなかったからね。ドイツ代表なんて1次リーグで敗退しやがるし。ロシア代表は結局はベスト8まで行ったんだよ。そりゃあ、バックにウラジミール・プーチン大統領が控えているからさ。だからこそ、決勝のフランス対クロアチアの乱入騒ぎは喜劇でもあり悲劇だったね。ちなみに、パンク・バンドのメンバーで、のちにプーチンに毒を盛られて重傷らしいよ。粛清という?
プーチンに対して反体制派なのは分かるけど、試合をぶち壊しにするのもどうかな~と思うね。別のところで反対していたら、また別の結果になったかもしれないね。だけどクロアチアは前々試合と前試合でかなり消耗していた。延長続きで古豪イングランドとも良い試合をした。思えば「東欧のブラジル」と言われてから、ずーっと結果が出せず、ワールドカップに出場するも、なかなか決勝まで勝ち上がれなかった。モドリッチ(#10)を中心に、とても良いチームだったよ。そういえばキング・カズがかつて在籍していたザグレブは今どんなクラブ・チームになっているだろうか。クロアチア・リーグはもっともっとワールドカップを切っ掛けとして人気が上がるといい…東欧のブラジルらしく勝ち上がってくるから。
もともとはブラジルといえばやっぱり名門サントスなんだ。ネイマール(#10)はキング・カズの後輩だ。ヨーロッパのクラブ・チームに移籍せず、20代に入るまでブラジルでプレーしていたよね。能力はあるのに、まったく活かせず。そんなことはよくあることだよ。日本代表だって見てれば10割のうち、たった1割しか実力を出せない選手も少なからずいる。出場機会に恵まれない選手もいる。槙野智章(浦和レッズ)はたまたま出場機会に恵まれたけどね。でも、そこで実力を充分に発揮できなければ、再び引っ込められる。なんたってフル代表なんだ。簡単ではないよ。海外の代表選手であれば…なおさらだよね。どこのクラブに在籍したって、どこの国の代表になるのだって決して簡単ではないんだよ。
どんな選手だって、どんな田舎のクラブ・チームに育てられていたって、常に感謝しなければならない。松本山雅だろうが、ザスパクサツ群馬だろうが、そういった関東や北信越の辺境の地(失礼!)でも、育てられて、次の本当に有名なクラブ・チームに移籍したとすれば、それは感謝しなければならない。結局はヴィッセル神戸でイニエスタを年棒30億円だの35億円だので獲得しても、たった一人増やしただけで優勝なんて出来ないでしょう? それはサガン鳥栖のフェルナンド・トーレスも同じだよね。話題は掻っ攫ったけど、サガン鳥栖はJ1昇格は決めたものの、それ以上は行けなかった。とはいえ万年J2に甘んじていたクラブ・チームだったけに取りあえずは良かったんじゃないのかね。ウンウン。
まあでも、サッカー年齢としては老体にムチ打って必死こいている年齢の2人だけに、いずれにせよすぐ引退する年齢だったわけだし、それでもあれだけのプレーが出来るとはさすがだと思わないかい? これでJリーグの人気がプロ野球を越えれば良いと個人的には思っている。私が好きなのは音楽と落語とサッカー。本当にキング・カズのおかげだ。私立中学でサッカー部が強い暁星学園を狙って見事に落ちた経験があるけど、やっぱりサッカーと共に生きてきたのは間違いないね。好きであれば学ぶものも多い。好きでなければ、学ぶことは自然と少なくなる。論語には「好きこそものの上手なれ」という。昔の人は自然観が身に付いていて、脳で考えることは少なく、よく的確に言ったもんだな、と。
ぶっちゃけていえば、60歳で赤いちゃんちゃんこを着ながらサッカーをやっているキング・カズが見たいし、赤いちゃんちゃんこを着ながらカズダンスをやっているのを見たい気もする。目標はさらに上に。欲は多すぎず、まず一歩ずつ。これが肝心だよね。それにキング・カズが疑問に感じていたこと。ヨーロッパ風にやっているのに、ヨーロッパの選手が欧州風の動きに見えない。マネしても同じにならないのは、それは身体表現の個性であり、みんな大好き「世界に一つだけの花」「オンリーワン」であり、身長・体重・体型がぞれぞれ違うのに、まったく同じ動きをしても、そりゃあ違いが出てしまうのは致し方ないでしょう、カズさん。その何かは個性だと思います。生まれ持って身に付いている身体性です。
ブラジル人やイタリア人ならハッキリ言う。そのためにイニエスタやフェルナンド・トーレスのような煙たい選手を連れて来たかもしれないしね。30億円という年棒には代えられない。日本人に足りないのは戦術なんだよ。みんな考えないでサッカーやってるしね。日本人選手は充分に個性があると思うけど。出来るか出来ないかの結果論だけで、礼節を知らなかったら、それこそディエゴ・マラドーナのようになってしまう。またキング・カズの時代なんて上級性が下級生をいじめるのは当たり前だったから、それがイヤでブラジルに渡ったんだよね。鴻上尚史『空気を読んでも従わない』(2019)だよ。北朝鮮なんて、旧日本軍のマネをそのまましていると、誰もが知らないでヘラヘラ笑いながら見ている。あれ、日本人が本気でああやっていたんだよ。マスゲームに軍事パレード。一段高いところに天皇がいるか金正恩がいるかの違いだけ。そういった戦前の教育はいっさい消されたけど、身体表現まですべてを失くしてしまったから、全共闘のように暴れん坊将軍なんだろうな。自己主張も。
戦術とは言われた通りに動くのとは違う。サッカーはそんなに単純ではない。けどやっぱり「合わせるスポーツ」だから、野球のように個人技で合わせられない人には不向きなのかもね。世界では例えばブラジルで4部リーグまであって、ヨーロッパでさえ、必ずしもレベルが高いとは言えない2部リーグや3部リーグに行きたいなんて、笑っちゃうよね。だってヨーロッパって何ヵ国あると思ってんの?…とにかく全体を見なければいけない。そりゃあブラジルやイタリアのような1部リーグはレベルが高いけど、東欧のクロアチアあたりだったら、本当に優秀な選手は西欧のリーグに行ってしまうしね。それからJリーグだって、世界の中でどんどんレベルを上げて行けばいい。そしてキング・カズが引退した時は「カズ引退」ではなくて「カズ死亡」になるんだ。でも三浦知良がちゃんと引退会見をしている。でもサッカーを辞めた時は「カズ死亡」なんだ。
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