🌼「ポン太と ないしょの たからもの」
むかし むかし、
ある おうちに
ポン太(ぽんた)という こいぬが いました。
ポン太は
ちゃいろの ふわふわ。
しっぽは ぶんぶん、
おめめは きらきら。
そして
ポン太には
だいすきな おともだちが いました。
それは
4さいの タロちゃん。
あさに なると――
「ポン太、おはよう!」
ぶんぶんぶん!
しっぽが かぜみたいに うごきます。
ポン太は
タロちゃんの そばが
だいすきでした。
ある ひの こと。
タロちゃんは
つみきの おしろを
いっしょうけんめい つくっていました。
でも――
がしゃーん!
こわれちゃった。
「もう やだ…」
タロちゃんの 目に
うるうる なみだ。
その とき。
とことこ とことこ。
ポン太が
やってきました。
そして――
ぺろり。
タロちゃんの ほっぺを
ぺろり。
「くすぐったいよ〜」
タロちゃんは
くすっと わらいました。
ポン太は
なにも しゃべらないけれど、
「だいじょうぶだよ」
って
おめめで いっていました。
タロちゃんは
もういちど
つみきを つみました。
ポン太は
となりで ちょこん。
こわれそうに なると
ポン太は じーっと みまもります。
そして――
ついに!
すてきな おしろが
できました。
「できたー!」
タロちゃんは
ポン太を ぎゅーっ。
ポン太も
ぺろぺろ ぎゅーっ。
その ひの よる。
おふとんの なかで
タロちゃんは いいました。
「ポン太はね、
ぼくの たからものなんだよ。」
ポン太は
くるんと まるくなって
そばで すやすや。
しっぽが ちょっとだけ
ゆれました。
ポン太も
おなじ きもち だったのです。
おしまい 🌙
