北風と太陽と、そして・・・ | 余生庵 カラスの晴耕雨・読ぶろく…クンセイが肴

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残り少ない余生をテキトーにいきていくブログ
◇監修 左上野 老鶴 ◇GM 経田野 横鋤 ◇照明 当代元 蔵志
☆余生を送っている人間が書いている記事ですので、恐縮ですが
 「記事更新頑張りましょう」といったコメントにはお返事できま
  せん。

今日も早朝から、都心ではヒートアイランド現象が早々に始まり、

午前10時の気温はすでに33度を越えていた。


上空では、太陽と北風が、自分達の力で、街頭の人たち何人に、背広やカーディガンその他上着を脱がせることができるか、数で勝負しようと相談していた。


まず、先攻は北風だ。

彼は、ほっぺたをありったけ膨らませて、冷気を大量に放った。

しかし、気温は街頭の大きな柱温度計で4度下がった程度で、

少しせきをする人、くしゃみをする女性、柱温度計を見て、

「なんだ、もう少し吹いててくれりゃ、結構いい線まで下がると思ったんだけどな。」

とつぶやく男性がわずかにいたに過ぎなかった。


・・・北風は

「やれやれ、最近の人間はエアコンの充実でこれっぽっちの風では、一人も服を脱ごうとさえしなくなったのか?」


「北風君、もう順番かわっていいでしょ?」

と太陽が自信満々で登場。

持てるエネルギーを数倍いや数十倍であろうか、顔はもう真っ赤になって自らの体温を放出させ、熱血漫画の主人公さながらの顔つきの熱演。

「どうだい?北風君ぼくのパワーは!!!」


下界では、

「一体今日はどーしたとユーのだ。急に風が冷たく強くなったと思ったら、太陽がこれまた急激に照りが強くなって、気温はグングンあがっているぞ。

それでも38度か。昨年の熊谷、今年の四万十市の人たちは、スーツをビシッと着こなして仕事をしていたぞ。コンナ気温で俺達がへこたれるわけにはいかん。

やっぱり上下着たまま仕事を続行しよう!!」


天空の二人は、

最近の日本人はどうかしてるね、と肩をすぼめあっていた。


そこへ、どこからともなく、小人が乗った小型の積乱雲がケーカイにやってきて、

「おじさんたち、何のそーだんしてんの」

「子供にはかんけーねーよ」

「あのー、ここにいるのに、ショバ代だとかいるの?」

「ショバ代だとよ、オモロイちびだな」

「いらないけど、ドーシテそんなこときくんだ?」

「相手が場所を使っているときは、周りで小さく開いている場所でも意味があるかもしれないから、必ずその値段を聞けってトーチャンからおそわった。」

「へー、いまどきの親御さんにしては、仁義にうるさくていいトーちゃんだな。おれ、挨拶にいってくっかな」

「ウン、きてきて!日本の人たちとも仲良くしたいって!!」

「日本の人たち??トーちゃん、何者?」

「インドラ(インド仏教の伝説の天空の雷帝=帝釈天)」

「!!坊ちゃま、今までの、ご無礼の数々・・・」

「それはいいんだけどさ、ボク、まだ修行中で、少しここでおべんきょーしていっていい?」

「えー、そりゃ、もー」

「じゃー」


たちまち、顔からは、子供らしいあどけなさが消え、体つきも青年のような体つきとなって印を無心に結ぶ。その間数秒であろうか、九十九里から、館山沖から、東京湾から相模湾から、富士五湖から、淡水、汽水、海水が信じられない速度と水量で吸い上げられ、


始めは綿あめのような積乱雲があっという間に上空1万メートルに達したかと思うと、稲光・雷鳴とともに、中央区、千代田区を中心に豪雨という表現では物足りぬ勢いで、そう・・・瀑布つらなる地割れを起こさんばかりの津波のごとき水流の地表への襲来が3時間以上続いてやっと終結した。


いつぞやの、コンサート中に体温が5度以上/30分を越えて下がると、低体温によるショック症状を起こすと知っている若者も結構いて、ぬれた上着を直ちに脱ぎ、暖をとれそうな、地下街(雨の降り始めは確かにあいていたと思ったが)に入ったり、水難を避けようと比較的高層の百貨店に上ろうとしたりしていた。


上着を脱がせる戦いは、結果的にインドラの息子が、北風と太陽に大勝利を収めていたが、「修行」とかいうやることをやってしまったら、後は用がなくなったのか、いつの間にかいなくなっていた。


日本ではホモ・サピエンス誕生の約45000年前から、ひそかに」このゲームを楽しみにしていた:太陽と北風はすっかりしらけていた。


「外からの神様の遠隔操作もあるかもしれないね、この最近の異常気象・・・」

「あほなことゆーぢゃないよ。でも俺達の遊びもそろそろ退け時かもな・・・・。

ところで今日一番降ったのどこで何mm」


「東京駅八重洲口で188mm/hrだって・・・」


「列車明日の正午ころまで全部動くのだめそうだね」


「日本のしきたり知らない外国の神様、国内で勝手にやらせたオレに責任あったね。」


「ショーがないんじゃない・・・」