大阪府では今年から五年生と六年生に英語の授業を行う事になったそうだ。

授業は週に一回。

興味があったので先生に頼んで見学させてもらった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

この人が先生。ネイソン氏。ネイソン君と呼びたくなるような青年。

このあたり一帯の小学校を6校ほど受け持っていると語っていた。

出身はオーストラリア。軽いオーストラリア訛りが聞き取れる。


最初にこの日の授業のお題を発表。

Do you like --? Yes, I do. No, I don't.

これが今日勉強する文章。


先生は黒板に色々な食べ物の描かれたカードを張り付けた。

二、三枚を選んで文章を練習したのち、ジーニィを呼んだ。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

ジーニィと先生はこれから何をするかを打ち合わせ。

子供達には二人が何をしゃべっているかがわからないので、それが「格好いい」らしい。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

授業はゲーム形式で行われた。

隣の人と組になり、机をくっつける。二人の真ん中に消しゴムを置く。

ジーニィがDo you like --?と黒板に貼り付けていない食べ物を言い続ける。

子供達は手を頭の上に置いて待機し、ジーニィが黒板にある食べ物を言った時に、先に消しゴムを取ったほうが勝ち。


遊びながら聞き取りの練習になるというしかけ。

みんなギャーギャー言いながら、大興奮の授業だった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

後半は机を教室の後ろに移動した。

ある食べ物について、好きな人と嫌いな人に別れ、それぞれが相手チームに

Do you like--?と質問し、YesかNoで答える。

食べ物ごとに教室の中の右か左に移動するのだが、それだけのことで子供達は大騒ぎ。

「英語の授業はいつもテンションが上がりっ放しなんですよ」と担任の先生が話していた。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

授業の最後は「ふり返りカード」に今日の授業の感想を書く。

これは英語の授業だけ。

「歌やゲームなどの活動に楽しく参加しました」

「先生や友達の言うことを聞いたり、自分のことを伝えようとしましか」

のふたつの質問に関して、Excellent, Good, Badの選択をする。

「今日の授業で気がついたことやわかったことがあれば書きましょう」に感想を書く。

新しい授業に意欲的に取り組む学校の姿勢がわかり、とても嬉しく思った。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

書きおわったら、それを先生に提出して、授業は終わる。提出するときに、みんな一言、二言、先生と英語で話す。ほんのちょっとでもこうした一対一の時間を設けるのは非常に効果的だと思った。

一対一になると、授業中は大騒ぎしていた男の子が急におとなしくなったり、おとなしかった子がハキハキと喋っていたりして、興味深く思った。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

英語の授業は、ジーニィとリオが二ヶ国語を話せる楽しさ、誇りを感じ取れる時だ。

二人は日本語で遅れをとっているうっぷんを晴らせるし、他の子供達もジーニィとリオは英語が母国語なんだというのを認識し、日本語の遅れを理解してくれる。

また、頑張れば二ヶ国語を話すのは可能なのだということをジーニィとリオは日本の子供達に身を持って証明することができた。


三回しかなかったが、とても有意義な英語の授業だった。


Takaya

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日本での思い出のいくつかは食べ物にまつわるものだ。

駅前のデパートのレストラン街に串カツ屋があるので、そこへ連れて行けと双子にせがまれた。なんでも去年、仲良しの友達といっしょにそこで食べたと言う。

「おとうさんはどこにおったんや?」

「テニスしてたんじゃない?」とジーニィが答えた。

「自分で自分の串カツを揚げるんだよ」とリオ。

「なんや高そうやな~」と難色を示すと、

「安いの。食べ放題なの!」と双子が声をそろえた。


その店の名前は「串屋」だった。

夜は90分食べ放題で大人2600円、子供1000円。悪くない。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

店内には色々な食材が整然と配置されていた。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

すしのネタケースのようなところに、すでに串刺しにされたネタが並んでいた。

鶏肉もも、ささみ、豚ロース、牛肉、ししゃも、ほたて、いか。

野菜は、れんこん、ししとう、玉ねぎ、なす、さつまいも、じゃがいも、人参など。

変わったところではタイ焼、たこ焼き、パンなど。

これを好きなだけ取って、卓上で揚げる。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

練り粉にねたを浸し、パン粉をつけて油鍋に入れる。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

卓上に埋め込まれた二つの鍋は小さめで、ひとつの鍋に一回に串が5本くらいしか入らない。

「おい90分しかないんやぞ。どんどん揚げろ。手を休めるな。食いながら次のネタにパン粉をつけろ!」

僕は双子にテキパキと指示を出して、効率よく串カツを作成していった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

これはソースコーナー。チーズソースや梅ソースというちょっと変わった味もあった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

ソースの隣には、うどんコーナーが。串カツとうどん?僕はトライしなかった。

カレーもあって、そっちは試した。なかなかおいしい。

「お父さん、カツカレーを作れるね~」とジーニィがコメントした。

他にもみそ汁、ごはんに漬物もあった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

これはサラダコーナー。アメリカと比べると物足りない。豆腐サラダはおいしかった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

デザートコーナー。コーヒーゼリーを何十年ぶりかで食った。あまりうまいとは思わなかったが、懐かしかったので合格。ティラミスは美味。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

アルコールとソフトドリンクは追加料金だが、お茶、コーヒー、ソフトクリームは食べ放題に含まれる。ジーニィもリオもソフトクリームを生まれて初めて自分で作れて、大喜び。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

天辺にミニシュークリームを載せて、味もカロリーも満点。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

結局、3人で食べた数は丁度100本。実は最後の方で串の数を数えたところ、もう少しで100本だった。子供達が、「お父さん、頑張って100本食べよう」と目標を作ったので、その達成に協力することにした。


店を出る頃はもうお腹いっぱいすぎて、苦しかった。

しかるに、この数日後にランチの食べ放題にこの店にもどって来た。

ランチの方が安く、大人1300円、子供800円。ただし時間制限は1時間。


「来年も絶対に行こう」と双子が宣言した串屋。

お腹と心に残る日本の思い出でした。


Takaya



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アメリカ東海岸の少年野球のシーズンは主に二つある。

一つは4月から始まるレギュラーシーズン。これは学校と同じく6月末で終わる。

この後、地区ごとにオールスター選手を選び地区対抗のオールスター戦がある。

リオの実力ならこのオールスター戦に選ばれてしかるべきなのだが、彼は日本に体験入学に行くので、出られない。オールスター戦は2回負けたら終わり。勝ち進むと全国大会まで出場できる。

二つ目のシーズンはサマーボール。これはオールスターと似ていて、各リーグで選手を選び地区対抗で試合をする。七月から八月第一週くらいまであり、二十数試合もこなす。これもリオは体験入学のせいで参加できない。


と、思っていたら、サマーボールの監督から「試合に出ないか?」と誘いがあった。

アメフトのシーズンが今週から始まり、そっちを優先するため試合に出ない子供がいて、リオが入る余地ができたのだ。

もちろん、リオは大喜び。あと3試合残っている全部の試合に出してもらえることになった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

レギュラーシーズンはいつも肌寒い季節に始まるが、サマーボールは夏真っ盛りの時期にやる。青い空と緑の芝がまぶしかった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

ダグアウトの壁に貼られた今日のスタメンを覗き込む選手逹。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

試合は6回。攻撃はオーダー通り全員が打つが、守るのは交代でベンチに入る。EHというのがそれ。リオは6番バッター。守りはレフトとショートが半々。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

試合前のミーティングで、監督が、

「リオが日本から駆けつけてくれたぞ。ウェルカムバック、リオ!」と歓迎した。

左から5人目の下を向いてみんなの拍手を受けているのがリオ。

選手全員を知っているとはいえ、ひと月一緒に戦ってきた友達の輪に入るのは、少しぎこちなかったようだ。




主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

残り物のユニフォームはブカブカ。

試合前に練習した時はとてもよく当たっていたが、最初の二打席は凡打。

試合後、「みんなうまい子ばかりなので緊張した」と語っていたリオ。この時点ではまだ固さがとれていなかったようだ。

しかし、第3打席に火の出るようなレフトオーバーのライナーを打ち、本領を発揮。記録は二塁打。

第4打席はねばって4球を選んだ。3打数1安打1打点。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

レフトの時はボールは一回も飛んでこなかった。

ショートの時(上の写真)、エラーを一回。あと、併殺のアシストが一度あった。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

試合後に握手をしあう両チームの選手。我がチームが12対4で勝った。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

試合後のミーティングで、記念にゲームボールを監督からもらった。

この頃はもうすっかり友達とも打ち解けていた。

日本でもリオは野球友達をつくって、一緒にやっていた。

スポーツに国境はない、を実感するリオ。



主夫と双子とアメリカンワイフ by  山崎 卓也

観戦に来てくれたベッツィーとオクラホマから訪問中の彼女のお姉さん(右)と一緒に。


さあ、あと二試合。次の試合でリオはピッチャーをやる予定。

彼の活躍に期待しよう。


Takaya


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