日本での思い出のいくつかは食べ物にまつわるものだ。
駅前のデパートのレストラン街に串カツ屋があるので、そこへ連れて行けと双子にせがまれた。なんでも去年、仲良しの友達といっしょにそこで食べたと言う。
「おとうさんはどこにおったんや?」
「テニスしてたんじゃない?」とジーニィが答えた。
「自分で自分の串カツを揚げるんだよ」とリオ。
「なんや高そうやな~」と難色を示すと、
「安いの。食べ放題なの!」と双子が声をそろえた。
その店の名前は「串屋」だった。
夜は90分食べ放題で大人2600円、子供1000円。悪くない。
店内には色々な食材が整然と配置されていた。
すしのネタケースのようなところに、すでに串刺しにされたネタが並んでいた。
鶏肉もも、ささみ、豚ロース、牛肉、ししゃも、ほたて、いか。
野菜は、れんこん、ししとう、玉ねぎ、なす、さつまいも、じゃがいも、人参など。
変わったところではタイ焼、たこ焼き、パンなど。
これを好きなだけ取って、卓上で揚げる。
練り粉にねたを浸し、パン粉をつけて油鍋に入れる。
卓上に埋め込まれた二つの鍋は小さめで、ひとつの鍋に一回に串が5本くらいしか入らない。
「おい90分しかないんやぞ。どんどん揚げろ。手を休めるな。食いながら次のネタにパン粉をつけろ!」
僕は双子にテキパキと指示を出して、効率よく串カツを作成していった。
これはソースコーナー。チーズソースや梅ソースというちょっと変わった味もあった。
ソースの隣には、うどんコーナーが。串カツとうどん?僕はトライしなかった。
カレーもあって、そっちは試した。なかなかおいしい。
「お父さん、カツカレーを作れるね~」とジーニィがコメントした。
他にもみそ汁、ごはんに漬物もあった。
これはサラダコーナー。アメリカと比べると物足りない。豆腐サラダはおいしかった。
デザートコーナー。コーヒーゼリーを何十年ぶりかで食った。あまりうまいとは思わなかったが、懐かしかったので合格。ティラミスは美味。
アルコールとソフトドリンクは追加料金だが、お茶、コーヒー、ソフトクリームは食べ放題に含まれる。ジーニィもリオもソフトクリームを生まれて初めて自分で作れて、大喜び。
天辺にミニシュークリームを載せて、味もカロリーも満点。
結局、3人で食べた数は丁度100本。実は最後の方で串の数を数えたところ、もう少しで100本だった。子供達が、「お父さん、頑張って100本食べよう」と目標を作ったので、その達成に協力することにした。
店を出る頃はもうお腹いっぱいすぎて、苦しかった。
しかるに、この数日後にランチの食べ放題にこの店にもどって来た。
ランチの方が安く、大人1300円、子供800円。ただし時間制限は1時間。
「来年も絶対に行こう」と双子が宣言した串屋。
お腹と心に残る日本の思い出でした。
Takaya
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