今日は、うちの末娘の10歳の誕生日です。
朝から特別なことがあったわけではなく、いつも通り学校に行って、いつも通りの一日が始まってます。
でも、10歳という数字を改めて意識したとき、ふと、10年前のことを思い出しました。
ちょうどこの時期に、どうしても書かずにはいられない気持ちになって、ひとつの記事を書いたことがあります。
当時の僕は、
「なぜこんなにも心がざわつくのか」
それをうまく言葉にできないまま、感情のままに文章を綴っていました。
ある日ふと、「第4子が生まれました」という言葉を目にしました。
多くの人にとっては、ただの喜ばしい報告だったと思います。
でも、その言葉を見た瞬間、胸の奥が、少しだけ重くなりました。
祝福の気持ちと同時に、どうしても重なってしまう記憶があったからです。
それってのは、自分の中では整理がついたつもりでいた感情でしたが、実際には未だきちんと片づけられていなかったのだと思います。
当時の僕は、医師として「正しいこと」を言っているつもりでした。
理屈としては間違っていない。
医学的にも、筋は通っている。
でも今振り返ると、その言葉が相手の心にどう届いたのかについては、あまり考えられていなかったのかもしれません。
正しいことを言うことと、相手の心に寄り添うことは、必ずしも同じではない。
それは、医師として現場に立ち続け、そして親として10年を過ごしてきて、少しずつ分かってきたことなんです。
娘が10歳になりました。
ここまで元気に育ってくれたことを、改めて「ありがたいことだ」と感じています。
毎日一緒にいると、つい当たり前のように感じてしまいますが、決して当たり前ではなかった。
でもそう思えるようになったのも、時間が経ったからなのだと思います。
子育てをしていると、後から「あのとき、こうしていればよかった」と思う瞬間は、必ず訪れます。
それは、何かを間違えたからではなく、その時その時で、一生懸命だった証拠なのだと、今は思っています。
後から気づけるということは、それだけちゃんと向き合ってきたということ、なんだよね?
10年経って、すべての答えが出たわけではありません。
今も、分からないことはたくさんありますし、これからも考え続けるのだと思います。
今日は、娘の10歳の誕生日。
そして、僕自身にとっても、ひとつ区切りの日なのかもしれません。

