こんなニュースが駆け抜けました。
アトピー性皮膚炎の原因は皮膚における細菌の異常増殖であると、慶応大のチームが発表して話題になってますね。
例によって各ニュースでは「画期的な発見!」みたいな感じで報じていますが・・・
でも、僕に言わせればそんなこと前から分かり切っていたことです。
分かり切っていたことが改めて正式に証明されただけのことです。
なので僕ら医者はそれほど驚いてはいません。
皮膚の細菌感染がアトピーを悪化させてしまうことは分かり切っていたので、ゆえに僕らはスキンケアの重要性を説いて実践してきたわけです。
ただ、僕はその論文を読んでおらず新聞報道の内容しか知らないので何とも言えませんが、仮に「アトピー発症の原因が細菌」とされるならば、確かにある意味画期的かもしれません。
そもそも上記のように皮膚の細菌感染がアトピーの「悪化因子」であることは知られていました。
なのでアトピーのお子さんにはスキンケアの重要性を説いてきたわけです。
そしてそれにより当院では多くのお子さんのアトピーを完治させてきました。
でも悪化因子ではなく「根本的な原因」となると、これはまた話が違ってきます。
アトピーの原因は皮膚におけるアレルギーであるというのが従来の知識です。
したがって、その治療にはアレルギーを抑える効果があるステロイドが使われてきたわけです。
ところが、原因が細菌感染であるとなってしまうと、細菌を増殖させてしまうステロイドは禁忌となってしまいます。
そういう意味では、もしかすると画期的な発表なのかもしれませんね。
ですが、例によって今回の発表はあくまでも「一説」でしかないので、これをもって明日からアトピーの考え方・治療が180度変わってしまうことはありませんが・・・
現にアトピーの子供の皮膚では経皮感作が起こっておりアレルギー反応が起こっていることは証明されており、それに対してステロイドのような免疫抑制・抗炎症作用のある薬を使うことによってアトピーが完治したケースは多数認められています。
正解が何なのかは僕は分かりませんが、引き続き適切なスキンケアを続けることは必須であり、変りはありません。
それがひいては細菌増殖を予防することにもつながるわけですからね。