☆中医学を学んでよかったこと・まつもとの場合
中医学を学ぶことを、みなさまにオススメしているまつもとですが。
どうしてそんな風に考えるようになったのか。
まつもとの実体験を少しお話ししたいと思います。
わたしは小さな頃から、朝起きれない子どもでした。
母はそんなわたしを心配して、随分厳しく接してくれました。
「起きれない」という経験のない母は、子どもがいつまでもダラダラ寝ているなんて、とても信じられないことだったようです。
同時に物忘れもひどく、手にしている荷物はいつもどこかへ置き忘れ、教室で「忘れたひとは立ってなさい」と言われたら、わたしは必ずそこへ入っていました。
大学を卒業し社会に出るとき、わたしは実家のある街へ戻りたいと考えました。
今から20年以上前、北海道の地方都市で、「4大卒女子」の採用はほとんどありません。
たったひとつ、入れてくれた会社が、たまたまドラッグストアでした。
荷物を上げ下げする日々で、異常な肩こりがほぐれたことで、この仕事にはまりました(笑)。
仕事は毎日楽しかったのですが、体力的にキツかった!
それと、精神的に。
「ひとがどう思うか」「ひとの気持ちをどう動かすか」……そんな発想のなかったわたしは、何かを提案するときにも「根回し」というものを知らず、あらゆる場をかき乱しました。
今振り返ると、お世話になった18年間、関係先全てに随分とご迷惑をおかけしたものです。
ひとりでがんばって、ひとりで空回りして、メンタルも不調になっていきました。
イライラ、急なほてり、立ちくらみ。
常に不安で、周囲のひとのふとした言葉や表情におびえました。
軽いパニック発作も出て、強い動悸に手が大きく震えるようになりました。
でも、わたしには漢方がありました。
わたしが入社した頃、その会社では従業員の専門性を上げるため、漢方の勉強会が盛んに行われていました。
素直に勉強して、店頭でも漢方相談をしていました。
その中で、長らく困っていた症状がふっと軽くなり、感謝される体験を重ねるうち、どんどんハマっていきました。
ですから、自分の不調にも、あれこれ実験しました。
自社で手に入る漢方薬で足りなくなると、勉強会の講師をされていた先生のところへ駆け込み、勉強がてらいろいろな漢方薬を使わせていただきました。
おかげさまで、こんな症状はこうすれば治る、という引き出しが増えました。
体調が改善して、ある程度まとまった思考が回復したわたしは、「なるべく早く会社を辞めよう」と考えるようになりました。
肉体的・精神的なハードさが、わたしのいろんな症状を引き起こしていたのは、明らかでした。
この頃、わたしに漢方がなかったら。
今どんなことになっていたでしょう。
そう考えると、本当にラッキーだったと思います。
メンタルももうぐちゃぐちゃでしたが、精神科にかかることなく済んだのも、よかったなと。
会社を辞めても、生活しなきゃいけません。
フリーランスでできる仕事は何かないかと探しましたが、結局ご飯が食べられるほどのものには出会いませんでした。
最後残ったのが、ここでも漢方でした。
入社したのがドラッグストアだったので、くすりを扱う資格は取っていました。
薬種商・現登録販売者です。
そこで、漢方メインの相談薬店を開業するという選択をしました。
2010年年末のことです。
2011年に入ってから実際に動き出し、その年の4月に「まつもと漢方堂」を開業しました。
開業までの3ヶ月間、練習の積もり「漢方相談のお店のできるまで」という日記ブログを書いたり。
何もかも始めての経験でした。
この仕事をしていると、小さな頃のわたしが「朝起きれなかったこと」「物忘れがひどかったこと」などの理由が、よく分かりました。
決してだらしないのでも、意欲がないのでもなく、体調によるものだった(「脾」と「腎」にあった弱点が、他の臓器に広がっていった)。
当時の母に、少しでもそんな知識があったなら、あんなに厳しくされることは、なかったかもしれません。
だから、今子育てしているお母さま方に、そうした知識を少し持っていて欲しいな、というのがひとつ。
それから、登録販売者の資格を取ったあと、それだけでは職業として通用しません。
資格はあくまで出発点。
プロとしての技能を、自分でどれだけ伸ばしていくのかが大事です。
例えば、漢方の知識=中医学を身につけると、活動の幅がものすごく広がるでしょう。
医薬品販売に限らず、プロフェッショナルな仕事をする上で、確かな知識のバックボーンがあるとないとでは、信頼性に大きな違いが出ます。
こうしたプロの方のお力になりたい、というのがもうひとつ。
このふたつが、まつもとが「中医学を広めたい」と願う主な動機です。