韓国薬局PDRNクリームガイド|リジュビネックス・リジュオール・リジュビオンの分類と成分設計の読み方。ppmの数字では語れない理由を美容皮膚科医が解説します。

K-BEAUTY INSIGHT ✦ 韓国PDRN完全ガイド
韓国のPDRNクリーム、
「分類・成分・ppm」で正しく読み解く
リジュビネックス・リジュオール・リジュビオン——
同じ「PDRN」でも、カテゴリーから成分設計まで実はまったく違います
ソウルの薬局を歩くと、「PDRN配合」と書かれたクリームが棚を埋め尽くしています。リジュビネックス・リジュオール・リジュビオン……名前は聞いたことがあっても、何がどう違うのかよくわからない。そんな経験、ありませんか。

実は、同じ「PDRN」という言葉がついていても、法律上の分類・成分設計・数字の意味がまったく異なります。今日は美容皮膚科医の目線から、この3つの軸でていねいに整理してみます。

読み終えたとき、あの棚の見え方がきっと変わります。
📋 まず「分類(カテゴリー)」を知ることが大切
「PDRN」という言葉がついていても、製品によって法律上の分類がまったく違います。これが、選び方のいちばん大切な前提です。
一般医薬品(OTC)
医薬品として承認を受けた製品
韓国MFDS(食品医薬品安全処)に医薬品として承認された製品。薬局でのみ販売可能で、オンラインや一般流通での販売は法律上できません。承認された効能・効果の枠組みで使用されます。
機能性化粧品
特定の機能(美白・シワ改善など)が公的に認定された化粧品
韓国MFDSが定めた美白・シワ改善の機能性認定成分を、規定の配合量で含む化粧品として審査・認定されたカテゴリーです。承認された機能の範囲内で訴求が可能です。
※薬局での販売は規制上の義務ではなく、各社の販売戦略によります。
一般スキンケア化粧品
PDRNをスキンケア成分として配合した製品
機能性認定なしのスキンケア化粧品。保湿・整肌・肌コンディションのサポートを目的とします。薬局・オリーブヤング・オンラインなど流通経路は多様です。
分類によって「何のために設計され、何が公的に認められているか」が変わります。パッケージや成分名より、まずここを見るのが賢い選び方の第一歩です。
🔍 薬局で話題の3製品+一般流通の代表を見てみよう
日本の美容好きの間で話題になっている製品を、カテゴリー別に並べてみます。
一般医薬品(OTC)
リジュビネックスクリーム(리쥬비넥스크림)
Pharma Research(파마리서치)/ リジュランの開発元メーカー
「塗るリジュラン」の愛称で知られ、入荷直後に品切れが続出したことで日本でも話題になりました。

主成分はポリデオキシリボヌクレオチドナトリウム(PDRN)0.8mg/g(=800ppm)——これは公式添付文書に明記されている数値です。韓国MFDSの承認上の効能・効果は「皮膚および結合組織の栄養不足による傷・栄養補給」です。

特筆すべきはDOT®技術(特許取得済み)の採用。パーマリサーチが独自開発したPDRN原料の均質性と分子量設計を意識した処方技術として公開されています。

薬局専売品のため、現地購入のみ可能。
※一般医薬品の効能・効果は承認範囲内のものです。美容目的での使用は承認外使用にあたる場合があります。渡航時の医薬品持ち込みには各国の規定をご確認ください。
機能性化粧品(美白・シワ改善 二重認定)
DR リジュオール アドバンスド PDRNリペアクリーム(DR 리쥬올 어드밴스드)
Neosimplix(네오심플릭스)
リジュビネックスの品薄を受けて薬局に登場し、急速に注目を集めた製品。医薬品ではなく、美白・シワ改善機能が公的に認定された機能性化粧品です。

製品表示・公式資料より、ソジウムDNA(PDRN)1,200ppm配合を確認。ナイアシンアミド・パンテノールも配合し、整肌とトーンケアを同時に意識した処方設計が特徴で、ジェルクリーム寄りのテクスチャーで日常使いしやすい製品です。

現在は薬局専売
※機能性化粧品として「美白」「シワ改善」の機能が公的に認定されています。効果の感じ方には個人差があります。
機能性化粧品(美白・シワ改善 二重認定)
リジュビオン PDRNクリーム(Rejuveon PDRN Cream)
Rejuveon
薬局内成分表示より、ソジウムDNA(PDRN)1,000ppm配合を確認。美白・シワ改善機能認定の機能性化粧品として設計されています。

特徴的なのはその複合処方設計——ナイアシンアミドに加え、ヘキサペプチド・ノナペプチド・パルミトイル系ペプチドなど複数のペプチドを重ねた多成分アプローチです。ペプチドは種類によってターゲットとする受容体・作用点が異なるため、複数を組み合わせることでエイジングケアへの働きかけの幅を広げる設計思想といえます。トーンケアとハリケアを同時に意識した処方で、3製品のなかではもっともエイジング領域に振り切った印象です。

現在は薬局専売。韓国現地の薬局での購入が基本となります。
※機能性化粧品として「美白」「シワ改善」の機能が公的に認定されています。効果の感じ方には個人差があります。
🛒 一般流通型PDRNの代表として——オリーブヤングでも
薬局外では、オリーブヤングをはじめとするオンラインショップにもPDRNコスメが急増しています。代表的なブランドのひとつがメディキューブ(Medicube)。PDRN配合ラインが大きな販売実績を持つブランドとして知られており(APR社公式発表より)、PDRN成分の大衆化を大きく牽引しました。薬局PDRNとは流通コンセプト・設計の方向性が異なります。「薬局型」と「一般流通型」は別の文脈で考えるのが自然です。
🔬 ppmの数字だけでは比べられない理由
製品を並べてみると、リジュビネックス800ppm・リジュオール1,200ppm・リジュビオン1,000ppm——。「数字が大きい方を選んで帰った」という方、実は多いのではないでしょうか。
でも、その判断は本当に正しかったでしょうか。数字を見ると「多いほど効果が高いのでは?」と思いたくなりますが、実はそう単純ではありません
✦ そもそも「ppm」って何?
ppmは parts per million の略で、「100万分の1」を1とする濃度の単位です。

たとえば——
1,000ppm = 0.1% 500mlのペットボトルの水に、砂糖0.05g(ひとつまみの半分以下)を溶かした濃さ
800ppm = 0.08%
1,200ppm = 0.12%

数字にすると大きく見えますが、実際の濃度差はとても小さい。だからこそ、「量」だけで製品の優劣を判断することはできないのです。原料の品質・分子量・処方設計——これらの方がずっと大きな差を生みます。
3製品のPDRN濃度(参考)
リジュビネックス
800 ppm
公式添付文書(0.8mg/g)より。DOT®技術による分子量最適化加工あり。一般医薬品。
リジュオール
1,200 ppm
製品表示・公式資料より確認。機能性化粧品(美白・シワ改善認定)。
リジュビオン
1,000 ppm
薬局内成分表示より確認。機能性化粧品(美白・シワ改善認定)。
これらの数字はPDRNの「量」を示しているだけです。「分子の大きさ」「原料の品質」「処方設計」については、ppmという数字は何も教えてくれません。
🧬 なぜ同じ「PDRN」でも違うのか——科学的な背景
① DNA断片の長さ(分子量)が、製品ごとに大きく異なる
PDRNはひとつの均一な物質ではなく、さまざまな長さのDNA断片の混合物です。その分子量は50〜1,500kDaという非常に広い範囲に及び、どの長さの断片が多く含まれるかは原料の製造・精製方法によって変わります。研究では、分子量が小さいほど皮膚との親和性が高まる可能性があるとされていますが、完成品の成分表示からこの情報を読み取ることはできません。
② 「塗る」PDRNと「届く層」の関係
皮膚の最外層(角層)は、おおよそ500ダルトン以上の分子が受動的に通過しにくい構造になっています。PDRNの分子量はこれをはるかに上回るため、外用製品が真皮層まで直接届くことは構造的に容易ではないとされています。これは製品の優劣ではなく、「塗るもの」と「注入するもの」がそもそも異なる層に働きかけるツールである、ということを意味します。
③ 一般医薬品と化粧品では、そもそもカテゴリーが違う
リジュビネックス(医薬品)とリジュオール・リジュビオン(化粧品)は、設計思想・申請規格・品質管理の枠組みがまったく異なります。同じ「ppm」という単位で横並びに比較することは、本来カテゴリーをまたいだ比較になります。
④ 原料の品質(純度・均質性)にも見えない差がある
PDRN原料そのものの品質——純度・DNA鎖長の均質性・製造ロットの安定性——は、メーカーや製造方法によって相当な差があります。しかしこの情報は、完成品の成分表示からは確認できません。リジュビネックスが採用するDOT®技術は、こうした原料品質の均質化と分子量設計を公開している数少ない例のひとつです。
✦ 美容皮膚科医として伝えたいこと
「ppm数字が多い=効果が高い」という単純な図式は成立しません。量・分子の大きさ・原料品質・処方設計・カテゴリーの違い——これらすべてが異なる製品を、ひとつの数字で比べることはできないのです。

大切なのは、「今の肌が何を求めているか」に照らして選ぶこと。PDRNの数字より、製品の設計コンセプトと今の肌状態との相性を見るほうが、ずっと賢い選択につながります。
💡 「塗るPDRN」に意味はないの?——正しい期待値の置き方
ここまで読んで、こう思った方もいるかもしれません。
「結局、塗っても真皮まで届かないなら、意味がないってこと?」

そうではありません。意味がないのではなく、役割が違うのです。
角層を中心に整えること——バリア機能のサポート、保湿環境の維持、肌表面のコンディショニング——これ自体が、スキンケアとして本来の価値ある仕事です。「注入に劣るもの」ではなく、「毎日続けられる層へのアプローチ」として位置づけるのが正確です。
一方、クリニックで行うPDRN・PN系スキンブースター注入は、真皮層に直接届けることで異なる次元の変化を目指すものです。この2つは比較対象ではなく、使う場所・目的・タイミングが違う別のツールと考えるとわかりやすいでしょう。
塗るPDRN → 日々の肌表面のコンディションを整える、継続できる毎日のケア
注入PDRN/PN → 医師の診察のもと、真皮層に届ける、目的のある施術
どちらが上でも下でもなく、届く場所と目的が根本的に違う
✦ 薬局の棚の前で、この3つだけ思い出してください
① 分類を見る——医薬品か、機能性化粧品か、一般化粧品か。同じ「PDRN」でも、公的に認められていることがまったく違います。

② ppmだけで選ばない——数字は「量」しか語りません。分子量・原料品質・処方設計は、パッケージからは見えません。

③ 正しい期待値を持つ——塗るPDRNは角層への毎日のケア。「届かないから意味がない」ではなく、「届く場所が違う別のツール」として使いこなすことが、賢い選択につながります。

④ まず1本、試してみる——使用感の好みは人によって違うだけでなく、同じ人でも季節や肌コンディションによって満足度が変わります。レビューを参考にしながらも、実際に1本使ってみて、テクスチャーの馴染み方や手持ちのコスメとの相性を自分の肌で確かめてから、続けるかどうかを決めるのがいちばんです。

きれいは、あなたの芯から始まります。
その一歩に、そっと手を添えて——ソウル方背のシロアムクリニックです。

本記事は情報提供・教育を目的としたコンテンツです。掲載製品の効果を保証するものではありません。一般医薬品は承認された効能・効果・用法の範囲内でご使用ください。ppm数値は各製品の公式成分表示・添付文書・薬局内表示を参考にしています。製品のカテゴリー・成分情報は変更となる場合があり、最新情報は各社公式資料をご確認ください。渡航時の医薬品持ち込みは各国の法規制をご確認ください。

検索用:#日本語可能 #韓国皮膚科おすすめ #アンチエイジング #韓国スキンケア #ドクターズコスメ #シロアムクリニックブログ #PDRN