息子が小4で不登校になって、結果的にそれを乗り越えた事は以前書きました。
その後、小6で言い出したことがあります。
「オレ、猟師になりたい」
当時なぜか西部劇が大好きで、毎日おもちゃの銃で早撃ちの練習をしていた頃です。
鉄砲撃ちたいだけだろ!
というツッコミは一応しましたが(笑)、その後に私がどうしたか。
その事を書きますが、なぜそういう行動をしたか、順を追って説明します。
子供が元気になるためにはまず大人が輝くことが必要です。
毎日「あー疲れた」と言いながら帰ってくる大人を見ている子供が、「早く大人になりたい!」と思うでしょうか。
大人が子供にかける言葉やしつけ、心がけるべき事はやっぱりあるんです。
心配のあまり愛情の注ぎ方を間違えると、子供が夢に向かって挑戦するのをあきらめてしまいます。
親が子供に望むことは何でしょうか?
親が思った様な人生を歩んでもらうこと
でしょうか?
そうではないはずです。
他の誰でもなく、自分自身が「幸せだ」と思う人生を歩むこと
のはずです。
親が子供にかける言葉は全て「子供のことを思って」のことです。
でも、よく考えるべきなのは、「子供のため」がいつのまにか「親がこうしてほしいと思うこと」になっていないか、です。
地元で仲間がやっている未来授業という取り組みで、地域の大人が中学校に自分の仕事についての話をしに行くことがあります。
自分がどんな思いで仕事をしているか、社会に出るという事はどういうことか、そんな話をまずします。
そして、子供たちに事前に書いてもらった将来の夢ややってみたい職業のことを聞きます。
そこでいつも悲しくなることがあるんです。
それは、
子供の夢をやる前から否定する大人がすごく多いこと。
子供たちはみんな、純粋に夢をもちます。
サッカー選手、女優、漫画家、アナウンサー、お笑い芸人・・・
でも、親や周りにいる大人にこんな事を言われている子供がなんと多いことか。
「お前になれる訳がない」
「無理に決まってる」
「もっと現実を見なさい」
「夢みたいな事言ってないで勉強しなさい」
子供は本能的に親の言葉を頑なに守ろうとします。
この言葉を聞いて、
「本当は漫画家になりたいけどそれは難しいからもっとなりやすい職業を選ぶ。」
「サッカーをやっていてもプロになれるのはごくわずか、だからあきらめていい大学に行くために受験勉強する」
こんな事を言う子供たち、本当に多いんです。
そもそも本当の夢を書いていない子もたぶんいます。
これは未来授業が終わった後に生徒から送られてくる感想文、これ読むといつも泣いちゃいます(^_^;)。
あ、泣くのは感想がすごく嬉しいからなんですが、こんなコト(赤線)書く子が本当に多い。
絵を描くのが好きで漫画家になりたいと思っても、週刊誌で連載できるようになるのはとても難しいでしょう。
プロサッカー選手を目指す多くの人の中で、プロになれるのはごくわずか、スター選手として活躍できるのはその中でもほんの一握り。
そんな事は誰だってわかっています。
もちろん子供たちも。
夢を実現できなかった時、挫折した時、苦しむ事もあります。
でも、だからといって挑戦をやめさせるのが親の役割ではないはずです。
子供に辛い思いはさせたくない
親はみんなそういう思いはあるでしょう。
でも、難しい事にはチャレンジせず、出来そうな事だけをやる、
子供にそうなって欲しいですか?
私は子供に絶対にして欲しくない生き方があります。
それは、
自分ではない誰かに言われてあきらめた夢を心のどこかに持ち続けて生きる人生。
です。
全ての人が子供の頃に抱いた夢を叶えられる訳ではありませんが、全ての人には挑戦する権利があります。
夢に向かって自分の持てる力を全て注いで、泣きながら頑張って、何度も挫折して立ち上がって、それでもやっぱり夢に届かなかった・・・
結果として夢を叶えられなくても、自分の力を全て使い切ったという気持ちがあれば、次の夢に向かって進んでいけると私は信じています。
どんなに難しい事でもどんなに可能性が低くても、子供が本気でやりたいと思った事を親は全力で応援するべきです。
自分に経験が無いことなら、アドバイスできる人を探して会いにいけば良いのです。
女優になったことも目指したことも無い母親が、はなっから「女優なんてなれっこないからあきらめなさい」って言うの、おかしいですよね。
ここで最初の話に戻ります。
息子が小学校6年生の時、突然「オレ猟師になりたい」と言い出しました。
大好きな西部劇の様に、今日本で銃が打てる仕事を自分なりに探したんでしょう。
警察や自衛隊も銃は持てるけど、好きな時に撃てるわけではない、という結論を出した息子は立派だと思いました(笑)。
もちろん、猟師になったとしても鉄砲を打つだけで暮らしていける収入を得ることは難しいだろう、というのはすぐに思いましたが、それは私がアドバイスする事ではありません。
だってやったことも目指した事もないから。
そこで私がどうしたか。
猟師を探して会いに行きました。
どんな職業の人でも、友人知人から3人くらいでたどりつくものです。
猟師の中でも若手で新しい取り組みをやっているコミュニティが岐阜にあったので、すぐに連絡して、次の休みに息子と二人で会いにいきました。
その名も猪鹿庁(笑)
本題からはずれますが、このリンク先、面白いので是非見てみて下さい。
代表の方とお会いして話をしたら、たまたま人数が集まらず中止になった罠を仕掛ける体験、もし良かったら、ということで、なんとマンツーマンでガイドしてくれたんですね。
そこで、実際にどんな場所にどんな罠をしかけてどう隠すか、猪や鹿がどんな習性でどう動くか、山の中でレクチャーしてもらったんです。
遠くから「猟師になりたい」という子供が来て嬉しかったのかもしれません。
動感センサー付きのカメラを仕掛けて、獲物がかかったらスマホに映像が送られてくる、というハイテク猟も見せてもらえて、大変楽しい時間でした。
そして、その猟師さんから息子が聞いたのはこんな話。
「鉄砲だけで生活している猟師は今はいないよ。食肉用か害獣駆除でお金にはなるけど、そんなに簡単に捕れないし、金額もそんなに高くないから。
でもね、ジビエレストランとか、肉の加工と料理もやったりすれば充分稼げるし、実際にやっている人もいるね。」
親が、「鉄砲だけじゃ食っていけない」と言うのとは説得力が違いますよね。
そりゃあ実際に鉄砲撃っている人が言っているんですから。
他にも、狩猟免許の事とか、実際に仕留められる確率ばどの程度なのかとか、たくさん教えてもらいました。
それを聞いて息子も自分なりに将来設計を変更したんでしょう。
急に料理をやりたがるブームが来て、晩ごはんの準備を手伝ったり、時々キッチンで勝手に何か作ったりしてました。
そうそう、「猟理店」という店名にする、と言ってました。
もう今はすっかり熱も冷めましたが(笑)。
いいんですよ、夢や目標がコロコロ変わったって。
今の狭い知識や経験の中で職業を決める必要など無いし、これからどんどん新しい仕事も増えてきますから。
ただ、どんな夢でも絶対に応援してくれる、っていう人が一人でもいると、何かに挑戦しようとする時に躊躇せずに踏み出せると思うんですね。
息子にとってはそれが私です。
お互い良くわかってます。
本当に、これは声を大にして言いたいんですが、
大人の顔色をうかがって将来の夢を語る様な子供がひとりもいない世の中にしたい。
そのためには、大人がまず気付かなければいけないんです。
子供に苦労してほしくない、というのはよくわかります。
でも、
苦労しない人生が成功で、苦労した人生が失敗、
では無いんです。
むしろ逆で、
挑戦を避けてできそうなことだけしかやらずに終わる人生
よりも、
やりたいことに挑戦して失敗もしながら全力で生きる人生
であったほうが、死ぬ間際になった時、悔いなく笑えるのではないでしょうか。
少なくとも私はそうありたいと思い、会社を辞めてやりたいことに挑戦する人生を選びました。
自分がそういう生き方をして、その背中を子供に見せるべきだと思ったからです。
もし今後、やろうとしていることが失敗しても、息子には正直に、胸を張ってこう言います。
必死でやったけど夢には届かなかった。
でも本当にやりたいことに全力で挑戦した結果だから全く悔いはないよ。
って。
そして安酒でも良いので、成人して夢に挑戦している息子と一杯やれたら、夢は叶わなくても最高の人生じゃないでしょうか。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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