「うちは人数も少ないし、労務トラブルなんて関係ない」と思っていませんか?
実は、社員数が少ない会社ほど、ひとたびトラブルが起きたときの影響が大きくなりがちです。
信頼していた社員との関係がこじれてしまったり、法的な対応に追われたり…
会社の雰囲気や業績にまで影響してしまうケースも少なくありません。
では、どうすればトラブルを未然に防げるのでしょうか?
今回は、50人未満の中小企業で押さえておきたい3つの基本ポイントをご紹介します。
1. 「就業規則」と「労働条件通知書」はセットで整備を
就業規則を作成していても、社員にきちんと周知されていなかったり、
雇用契約時の「労働条件通知書」において、法定の明示事項が漏れていたりするケースも。
とくに中小企業では、「口頭で伝えたつもり」「慣例でやってきた」という理由で、
労働条件が文書で残っていないこともまま見受けられます。
(とくにアルバイト、パートが多い)
ですが、労働基準法第15条では、雇い入れ時に賃金・労働時間などの労働条件を明示することが義務付けられています。
これは書面(または電子)で交付する必要があり、口頭だけでは不十分です。
「言った・言わない」「そんなつもりじゃなかった」
という小さなすれ違いからトラブルに発展しないよう、
就業規則とあわせて、労働条件通知書の整備・見直しを行っておくと安心です。
2.「定期的な面談」と「記録」で信頼関係を育てる
業務上のミスや体調不良、働き方への不満など、
従業員のちょっとした変化や悩みは、早めにキャッチすることが大切です。
そのためにも、入社3か月間は最低でも月1回の面談をお勧めします。
定着率を高めるためにも、2週間に1回など、頻度を多くすることで職場に馴染んでもらいやすくなるでしょう。
その後は半年に1回、できれば1~3か月に1回など、定期的な面談の機会を設けましょう。
一対一でゆっくり話す時間を作ることで、普段は話しにくい本音も聞けることがあります。
また、勤怠や指導の記録、面談メモなどを日頃から残しておくことも重要です。
「面談+記録」の習慣は、会社と社員、双方の安心につながります。
3.「自己流のやり方」に要注意!専門家のチェックを
給与計算や社会保険の手続き、労働時間の管理など、
「これまで問題なかったから大丈夫」
と思って、独自のやり方を続けていることはありませんか?
しかし実際には、「残業代の計算方法が間違っていた」「法改正に対応できていなかった」など、
気づかないうちに労基法違反となっているケースもあります。
2024年から中小企業にも「割増賃金率の引き上げ」や「労働条件明示のルール強化」など、
重要な法改正が相次いでいます。
定期的に社会保険労務士などの専門家に確認してもらうことで、自社のやり方が法令に沿っているかチェックできます。
トラブルの未然防止だけでなく、従業員との信頼関係構築にもつながります。
まとめ:早めの備えが会社を守る
会社の規模にかかわらず、「人」に関するトラブルはいつでも起こり得ます。
だからこそ、小さな会社でも労務管理手法の確認・対話・専門家の力を上手に活用することが大切です。