わがお散歩仲間の
毒舌夫人のところにいた
牧羊犬ちゃんに関連するお話。
長年大切に慈しんできた
牧羊犬ちゃんを喪った
毒舌奥様の悲しみは深く、
特に最初の数週間は
ちょっとした
思い出話をするだけで
お互い涙が出てくる有様で、
で、その時気づいたんですけど。
うすうす・・・
うすうすはこれまでにも
察していたんですが、
毒舌奥様、あの人は時々
愛犬に『人間の食べ物』を
与えていたようで・・・
ただこれはですね、私も
毒舌夫人のことを悪し様に
非難するのは簡単なんですけど
・・・特に私は英国盲導犬協会の
指針にのっとり自分の犬には
厳密に犬用フードしか
与えていないので
そこらへん非難する資格も
どっさりあるとは思うんですけど、
でもほら毒舌奥様は
『生まれた時から家に犬がいた』
という人生を送られてきた方で
現在齢80を超えていらっしゃる。
それこそ戦後の食糧欠乏の中
自分の食事を
犬と半分こしてきた人で・・・
そういう方はどうしても・・・
でもなあ!
一緒に散歩を始めた頃は
「Norizoは犬に
何を食べさせているの?
犬用フードオンリー?
盲導犬協会と約束したから?
・・・そう、それはいいわね、
勿論私も犬には犬用フードだけを
与える人間よ」とか奥様絶対に
おっしゃっていたのになあ!
(今思えばあれは
私が犬に何を食べさせる人間か
あちらがこちらを巧妙に
探っていたのだと思う)
まあそれで奥様と私で
牧羊犬ちゃんの
思い出話をするじゃないですか。
「隣町のフィッシュ&
チップスのお店で
いつも通り『フィッシュ・サパー
(揚げ魚2切れと揚げ芋)』を
注文して家に帰って来て、
それでもうあの子が
いないことを思い出して・・・
ひとりで食べるには
魚2切れは多すぎるのよ!」
とりあえず毒舌奥様の言葉に
もらい泣きをしながらも
「・・・奥様、あなたやはり
生前のあの子に揚げ魚を
与えていたんですね?」
「・・・時々、時々ね、
いつもじゃないわ、
フィッシュ&チップスなんて
毎日食べるものじゃないし、
それにちゃんと衣の部分は
剥がしていたから、うちの犬は
いわば上等の白身魚の
加熱されたものを
食べていたわけです、
タンパク質です、健康食です」
まあ魚はまだいいんですよ。
「私はね、これまで出先で
ハンバーガーが食べたくなったら
マクドナルドに行っていたけど
もうあの子がいないからね・・・」
「マクドナルドと
牧羊犬ちゃんにどういう関係が?」
「マクドナルドに行ったらね、
ダブルバーガーを
ピクルス抜きで頼むのよ、
それでバーガーを1枚あの子に・・・」
「待ってください待って、
それは流石に
犬には駄目と違いますか」
「あらアナタ知らないの、
マクドナルドのハンバーグは
玉ねぎが入っていないから
犬が食べても安全なのよ、
牛肉100%よ、
お肉は犬の好物です」
「問題はそこじゃなくてですね」
「Norizo、いい?
太古の昔から犬は人間と
同じものを食べてきました・・・
同じものを食べる関係に
なったからこそ
犬は犬となったのです・・・
食べなかったらそれは狼・・・」
「詭弁だ!それは詭弁だ!」
「何あなたアーシーに
お魚とかバーガーとか
一度も与えたことないの」
「ないですよ」
(揚げ魚とかバーガーとか
我が家では犬には禁忌)
「ふうん・・・
アーシーも可哀そうに・・・」
「そんなこと言われても
私はこれっぽっちも
罪悪感とか抱かないもんね」
「でもアーシーは絶対に
散歩中にどこかの藪の中で
キャンパーが捨てた残飯を漁って
バーガーも魚もソーセージも
ありとあらゆる
人間向けジャンクフードを
盗み食いしたことが
あると思うわよ」
それは確かに否定できない。
でも私は今後もアーシーに
人間用の食べ物を
与える予定はないのです。
毒舌夫人を
擁護するわけではないですが
晩年の牧羊犬ちゃんは
病気の関係で食が細り
獣医さんからも
「とにかく何か食べさせましょう」
みたいな指示が出ていたので
バーガーはともかく白身魚は
まあ・・・まあ悪い選択では
なかったのかもしれません
ところで私は本当に犬に
犬用フードしか
与えていないんですけど
最近ふと思うんです、
世の中私みたいな
犬の飼い方をしている
人間のほうが
実は少数派ですかね?
犬飼い同士で話をしていると
「うちも犬用フードだけ」と
ほぼ全員が主張するんですけど
割と皆様『抜け道』を
お持ちでいらっしゃるような・・・
(『〇〇だけは別でしょ』みたいに)
「犬には犬用フードのみ」という
考え方も犬と人間の歴史を
振り返ったら本当に最近の風潮ですし
・・・でも私はアーシーには
犬用フードしか与えない、
食と愛は密接に
絡みついているからこそ
己の信じる最善を尽くしたいし
他人の判断を簡単に
非難したくはないものですね
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