そんなわけで我が家に
30分間『預けられた』
わが愛犬アーシー(黄色大犬)の
お散歩仲間である牧羊犬ちゃん。
さすが牧羊で身を
立てていただけのことはあり、
飼い主である毒舌夫人が敷いた
上着の上に指示通りに座り込むと
そこからずっと『伏せ』の
姿勢を崩さず、首から上は
『かしら左』で毒舌夫人が
出て行ったドアから
視線を動かさず。
一方われらがアーシーは
自分の家で牧羊犬ちゃんと
駆けっことか
ロープ遊びとかをして
楽しもうと思っていたのが
お友達が全然相手に
してくれないものだから
子犬のようにヒンヒンと
悲しげな鳴き声を上げ・・・
アーシーのあんな声、
久々に聞きましたよ私も。
/友が私を愛してくれない\
あまりにアーシーの声が
悲痛に満ちていたためか
別室にいたわが夫(英国人)が
様子を見に来たりもして
「おや珍しいお客がいるねえ!」
しかし牧羊犬ちゃんは
くるりと首を回して
目だけで挨拶をすると
また『伏せ、かしら左』に戻り。
完全に無視される
アーシーを憐れんでか
夫はアーシーを連れて
庭に出ることにして、
その時に私も牧羊犬ちゃんに
「せっかくだから
一緒に外に行く?」と
声をかけたのですが
牧羊犬ちゃんは動かず。
・・・そうだよね、
君のご主人様(毒舌夫人)は
「お座り、伏せ、待て」って
指示を出していったものね・・・
なんて健気で賢い犬なんだろうと
感心しつつ台所で
食事の準備などはじめましたら
・・・アーシーと夫は
庭に遊びに出たじゃないですか。
ふたりの足音というか気配が
完全になくなったのを確認してか
牧羊犬ちゃんはそっと立ち上がり
ふんふんと台所のあちこちの
においをかぎ始めたのです。
牧羊犬ちゃん、君はあれか?
さっきまでの不動の姿勢は
アーシーへの
見本というか見栄・・・?
割と楽し気な様子で
そこらへんを歩き回っていた
牧羊犬ちゃんはしかし
ある瞬間でぴたりと動きを止め
また毒舌夫人の上着の上に戻り
伏せ・かしら左。
あら、もう気が済んだの?と
思っておりましたら
台所の窓の外に
毒舌夫人の車が
近づいてくるのが見えまして。
・・・牧羊犬ちゃんは
耳がいいんですよね・・・
さてノックもそこそこに
我が家の台所に
飛び込んできた毒舌夫人と
牧羊犬ちゃんは
歓喜の再会を果たし
「Norizo、ありがとう、
うちの子、どうだった?」
その瞬間、毒舌夫人の腕に
しっかりと抱き込まれていた
牧羊犬ちゃんは一瞬私に対し
「あなた、わかっているわね?」
という鋭い視線を投げてきました。
私は一呼吸おいてから
「いい子でしたよ。問題は
まったくありませんでした。
泣き声を上げたりも
しませんでした。
ただずっとそこに伏せて
ドアをじっと見て
ご主人を待っていましたよ」
「ああ!知っていたわ!
あなたがそういう
いい子だってことを!」
毒舌奥様到着3分前の
牧羊犬ちゃんの冒険については
私と皆様の間の秘密に
していただきとうございます。
どうかよろしくお願いします。
まあほら、ずっと
同じ姿勢を取っていたら
エコノミー症候群とか
怖いわけですから
機会を見て動き回ってくれて
それは正解なんでございます
犬の賢さがお好きなあなたも
ズル賢ささえ愛するアナタも
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