スコットランドは

ダンディー

(Dudnee)にある

隈研吾設計の美術館

V&Aダンディー

 

粗さがし・・・もとい、

実物をわが目で見ようと

のこのこ出かけた私でしたが

こちらの建物は

昨今の日本の報道で聞く

「木材にカビ」だの

「建材が腐食」だのとは

どうも無縁である様子。

 

しかしこれは私が

建築に関して素人で

あるからかもしれない!と

物心ついたころから

実父(わが義父:

白色シュレック)の

建築道楽になかば強制的に

付き合わされてきた

わが夫(英国人)に

意見を求めました。

 

まず外観。

 

「日本では外装に

本来なら内装用の木材を使って

それで問題が起きた、みたいに

伝えられているんだが、

この美術館は外壁に

木材を使用していないから

そういう意味では

外部のカビ不安はないのかな」

 

「うーん、でもこれ、

コンクリートですよね。

この建物が建てられたのって

いつでしたっけ?2018年?

・・・英国で近年

大問題になったのが

一部コンクリートの

安全性の低さなんですよ。

問題のあるコンクリを使った

学校なんかが閉鎖されて・・・

2018年なら大丈夫かな・・・」

 

「で、でもそれなら万が一

安全性に問題がってなって

大規模改修工事に

踏み切ることになっても

設計者が悪いって

話にはならないよな?」

 

「ただ僕は個人的には

コンクリートをこういう風に

装飾に使う建物は

好きじゃありませんね」

 

 

「それは個人の

感想ですよね?」

 

「コンクリートって

重いでしょ?

それを大きな

ブロック型にして

高いところの壁に

貼り付けるっていうのは・・・

何事にも万が一は

ありますからね。

ブロックひとつが

ゆるんで落ちてもそれは

大事故につながりますよ」

 

「それを言ったら

教会の尖塔の十字架とか

お寺の大瓦とかも

問題になってしまうではないか」

 

「それはそうなんですけど。

ただやっぱりコンクリは

劣化が怖いですから、

たとえば20年後に

大型改修が始まっても

僕は驚きませんね」

 

「私としてはな、美術館側が

その改修費用を前もって

準備していることを

心から願うわけだよ。

日本の隈研吾建築批判も、

半分くらいは景気の悪さが

関係している気がするんだよな、

バブルの頃だったら皆もっと

改修費用にも鷹揚だったろ」

 

さて美術館内装。

 

 

「どうです、木材で壁を

覆ってはあるものの

現時点でカビなどの

問題は目視できない。

これは素材の問題なのか

空調の勝利なのか

どっちなんだろう・・・」

 

「うーん、でも僕は

この建物内側の壁を見て

思うところがないでもないです」

 

「何だ、言ってみろ」

 

「これだけの木材を使うために

どれだけの木が

伐採されたんでしょうね」

 

「・・・君。それはな・・・」

 

「環境保全的な視点を

持つのは大事でしょう?」

 

「うーん、でもこれは・・・

商業建築ではなく

美術建築だからな・・・」

 

「それは確かにそうです、

それに僕は芸術家気取りの

建築家ってあまり

好きじゃなくてですね」

 

「言いたいことはわかるが

でもここは美術館、

ここで芸術的建築が

許されなかったら

どこで許されるんだって

話になるだろう」

 

「そういう考え方もわかります」

 

「じゃあつまり君としては

この美術館の設計には

あまり感銘を

受けなかったというか

好きじゃなかったってことか」

 

「いえ、僕、ここ、

嫌いじゃないですよ」

 

続く。

 

 

大規模補修が定期的に

必要な建物、というのも

所有者が納得していれば

それはアリとも思うんですよ

 

そこらへんの

設計・施行側と

所有・運営側の意識の

すり合わせの齟齬を

設計者だけに押し付けるのも

間違っていると私は思います

 

別に!隈研吾を!

擁護するわけでは

ないんですけど!

 

でも本は読んでから

映画は観てから

批判すべきように

建築物も一度直接

現場を見てから

意見を言うように

したいものです

 

写真とか報道は

一部切り取りの可能性が

常にありますしね

 

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