そんなわけでわが脳内には

ドビュッシー作曲

『亜麻色の髪の乙女』を

イメージするところの小娘

存在しているのですが、

この小娘は私が曲を

それなりに弾けている

『つもり』になっている時は

あまり表に出てこない。

 

 

 

 

 

 

私が・・・なんというか

譜面をちゃんと読め

(ている『つもり』になって)

次にどういう音を狙うべきか

理解した上で練習を

進めている時などは

ただ黙って私と一緒に

ピアノ椅子に腰かけて

正面をむっつりと眺めている。

 

彼女が口を開いて

こちらを挑発してくるのは

私が譜読みで完全に混乱して

「今日はこれで練習

終了にしちゃおうかな」

みたいなことを考えた時で

そういうわが悪心を

彼女は常に敏感に感じ取り

「あのさ、あのさ、あのさ、

そういう、何?自分の

力不足を理由にして

練習を止めるとか

そういうのって理に

かなっていないよね?

ヘボが練習しなかったら

さらにヘボになるだけでしょ?

ヘボをサボりの理由にしたら

人間堕落する一方でしょ?」

 

・・・まああれです、だから

これが彼女の存在価値というか・・・

 

最近ではショパンの

『夜想曲第2番』にも

体を悪くした退役軍人』が

イメージとして

わが妄想世界に

存在しています。

 

 

 

 

 

こっちの元軍人さんは

どこぞの小娘とは違って

非常に無口で

私が練習していても

あえてこちらを見ず

部屋の反対側を

眺めていて、でも

私がミスなしにフレーズを

弾き終えることが出来ると

本当に嬉しそうに

ニコニコしている感じ?

 

ああ、うん、わかっています、

私のこういうピアノ話

本当に気持ち悪いですよね!

 

でもここは

そういうブログだから!

 

なお私は常にこうやって

ピアノの曲想を脳内で

擬人化しているわけではなく

同じドビュッシーの

『月の光』なんかは

月男の存在など必要なしに

黙々と練習を続けているのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ショパンの『雨だれ』も別に・・・

 

 

 

 

 

弾くと近頃は窓の向こうに

ゴジラの背中が見えるだけで・・・

 

しかしこういう人間の姿をした

曲のイメージは時々

非常な助けとなり、

ほら、私は今『亜麻色』だの

『月の光』だのを分不相応にも

暗譜しようとしていて

だからどうしてもそっちに

練習時間が

取られちゃうじゃないですか。

 

『月の光』を通しで

弾き終えたところで

あ、もう夕ご飯の準備を

始めないといけないから

今日の練習はおしまい、

他の曲は明日だ明日、みたいな。

 

これが『亜麻色』だったら

あの乙女はこっちの

都合にはいっさい耳を貸さず

「はあっ?せめて1回くらい

私も弾いておきなさいよ!

指が忘れるわよ!そもそも

覚えてもいないでしょ!

だからあなたは

ヘボだっつーのよ!」

みたいに喚きはじめる

ところなんですが

『夜想曲』専属退役軍人氏は

そこらへん紳士なので

声を荒げてこちらを

責めることはなく。

 

あっ、そうですか、

呼ばれてもいないのに

失礼いたしました、

自分は別室に控えて

いるべきでありました、

くらいの謙虚な姿勢で。

 

しかしその礼儀正しい

中年元将校の姿を見ると

亜麻色の髪の娘さんが

そっと私に肩を寄せ

「・・・ねえ、本気で今日は

『夜想曲』を弾かないで

練習止めちゃうの?

あのさあ、あの軍人さんさあ、

別室でずっと準備運動して

合間合間に

鏡を見て服を整えて

いつあなたに呼ばれても

大丈夫なようにしていたわよ?

いや、私は良いけどさあ・・・

あれ絶対靴も磨いてあるわよ・・・」

 

部屋の反対側にいた

元将校さんは

私と亜麻色の髪の小娘が

自分のことを眺めているのに

気が付くと慌てたように

目線で挨拶をして

部屋を出て行こうとし・・・

 

私はね!こういう!

謙遜な姿勢に弱いんです!

 

そんなわけでつまりこう・・・

 

自分の怠け心を制するための

自己刺激剤としての

乙女と中年男の存在というか・・・

 

いいんです、私のような

サボり癖のあるヘボにとって

大事なのは日々の練習を

とにかく続ける

ことなんでございますから!

 

『夜想曲』の暗譜は

来年に持ち越しの予定です。

 

 

・・・あの、今日の

この記事で私は

自分の隠しておくべき

性癖というかナニを

告白してしまいましたかね?

 

まずい一線超えちゃいました?

 

でも世の中には同好の士が

隠れ潜んでいると思うんだ

 

コメント欄での勇気ある

自白をお待ちします

 

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