チェーンソーで
30センチほどの長さに
切り揃えられた『丸太』を
次にどうすべきか。
そう、その丸太を縦に
二分割あるいは四分割して
ストーブに収まる大きさに
しなくてはならない・・・!
あれです、家族用に買ってきた
洋菓子のバウムクーヘンを
各自のお皿にのせるため
切り分けるようなイメージで。
バウムクーヘンの切り分けには
優雅なケーキナイフなど使うことが
好ましいかと思われますが、
相手が丸太となりますと貴方、
「さて、これが本日からの
我々の生活の友となる斧です」
斧・・・
何かしら、もしかして皆様、
ここで片手で使える手斧
(ハンドアックス、Hand Axe)とか
そういうコンパクトですらっとした
軽快な道具をご想像なさってます?
サイズ的にはトマホーク
(ミサイルではないほう)くらいの。
残念、それは勘違い。
大きさ的には、あれです、
長さとしては私の身長の半分弱、
つまり80センチほど、
そして重さは2キロとちょっと。
2キロというと猫より軽いわけで
何、やっぱりそれは軽量級じゃない、と
お考えになるかもしれませんが
・・・違うのです!
この2キロが何故かまた妙に
手にずっしりとくる
2キロなのでございます!
「斧って・・・思った以上に重いな」
呟く私にわが夫(英国人)は
「そうです、この重さを利用して
対象を叩き割る、
それが斧の使い方です」
なるほど。
チェーンソーで輪切りにした丸太の中から
もっとも太く重そうな見た目の物を地面に置き
これを『薪割り台』とします。
その上に的となる薪を乗せます。
「君は右利きですから、
左足を前に出して立ってください。
斧の下の部分を左手で持ち、
刃に近い部分を右手で持ちます。
左手で斧をぶん回し、右手で
角度を微調整します」
そう言って夫は見本を見せてくれました。
勢いよく斧を振りかぶり、
容赦なくそれを薪の上に振りおろし、
すぱこんすぱこん(擬音語)と
まあ見事にどんどん円柱状の薪が
2分割4分割されていきます。
なるほど、姿勢は常に中腰で膝を曲げる。
肘も伸ばしきらず、そこで衝撃を吸収。
斧を頭上から薪に向かって落とす際は
特に力を入れる必要はなく
スピードと斧の自重で薪を割る。
じっと見つめる私の前で
夫は休むことなく
すぱこんすぱこん作業を続け
「夫よ、そろそろ私と役目を交換しないか」
「はい、いいですよ。いや、これ、
一度始めると癖になりますね、楽しいです。
有酸素運動としてもなかなかの強度です」
いや、有酸素運動というより
これはウェイトトレーニングに近くないか?
2キロのダンベルを頭上に
振り上げたり振り下ろしたりだろ、つまりは。
ともあれ夫の動きを脳内で整理した私は
「よし、イメージトレーニングはばっちりだ、
左足を前、姿勢は中腰、斧は頭上から振り下ろす、
いいか、ちょっとそこで見ていてくれたまえ」
夫は往年の円月殺法のように
斧を中空で垂直方向に
一回転させていたのですが
あれは自分にはまだ無理な技術、と
賢明に判断した私は素直に
的となる薪の上に一度刃を置いて
そこから真上に斧を引き上げ
振り下ろす作戦を取りました。
ゴルフのショットと同じ理屈です。
斧はいい具合に加速し、
予想以上に薪の中央に刃も食い込み
初薪割りとしてはなかなかの好スタートであったと
自画自賛できる結果ではあったのですが
「・・・しかし残念ながら肝心の薪が
割れてくれないんだが、これはどうしたら」
「もう一度そのまま薪を
薪割り台に打ち付けてください」
斧の刃はそれなりに薪に食い込んでいますので
そのまま斧を頭上に振り上げると
薪は斧と一緒に持ち上げられるのです。
そしてその薪を再度薪割り台に打ち付ける私。
「・・・食い込みは深くなったが割れてくれないぞ」
「今の動きをもう一度やってみましょう」
えっせほいせと薪と斧を頭上に持ち上げ
振り下ろすこと数回、
やっと薪は半分に割れてくれました。
「妻ちゃん、おめでとうございます、
薪割り、無事に成功ですよ!」
うん・・・
でも夫よ、やっぱりこれは
有酸素運動というよりハードな筋トレだわ。
斧の重さプラス薪の重さってなかなかだわ。
あと、斧を薪もしくは
薪割り台に打ち付ける瞬間の
身体的な衝撃、これは素直に
私の予想を超える大きさだったわ・・・
首と頭蓋骨の付け根にずこっと来るんです。
「夫よ、これ、もしかして
運動学的に私の体に悪いのでは」
「そうですね、君にとっては
今まで使ったことのない筋肉を
使う運動になるでしょうから、
初めての今日はあまり
無理をしないほうがいいでしょうね」
「ご理解いただきありがとう」
「今日は薪5本を割ることを
目標にしたらどうですか」
「君は何も理解していない」
初回のこの日は薪を3本
四分割したところで力尽きました。
金太郎への道のりは遠いのです・・・!
首だけではなく右手、特に右手の
親指の付け根にも衝撃は深く影響してですね
薪割りをしたその日は
ペンを持って字を書くことが
とても難しくなるのです
薪割りにより
幕之内一歩君みたいな広背筋を
手に入れちゃったらどうしよう!とか
勝手に盛り上がっていた私ですが、
これ、どうなんでしょう、
背中周りの筋肉に果たして『効く』のかなあ・・・
薪割りがお好きな貴方も
いや、そういうのは自分の釣り書きには
不必要なので、な貴方も
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30センチほどの長さに
切り揃えられた『丸太』を
次にどうすべきか。
そう、その丸太を縦に
二分割あるいは四分割して
ストーブに収まる大きさに
しなくてはならない・・・!
あれです、家族用に買ってきた
洋菓子のバウムクーヘンを
各自のお皿にのせるため
切り分けるようなイメージで。
バウムクーヘンの切り分けには
優雅なケーキナイフなど使うことが
好ましいかと思われますが、
相手が丸太となりますと貴方、
「さて、これが本日からの
我々の生活の友となる斧です」
斧・・・
何かしら、もしかして皆様、
ここで片手で使える手斧
(ハンドアックス、Hand Axe)とか
そういうコンパクトですらっとした
軽快な道具をご想像なさってます?
サイズ的にはトマホーク
(ミサイルではないほう)くらいの。
残念、それは勘違い。
大きさ的には、あれです、
長さとしては私の身長の半分弱、
つまり80センチほど、
そして重さは2キロとちょっと。
2キロというと猫より軽いわけで
何、やっぱりそれは軽量級じゃない、と
お考えになるかもしれませんが
・・・違うのです!
この2キロが何故かまた妙に
手にずっしりとくる
2キロなのでございます!
「斧って・・・思った以上に重いな」
呟く私にわが夫(英国人)は
「そうです、この重さを利用して
対象を叩き割る、
それが斧の使い方です」
なるほど。
チェーンソーで輪切りにした丸太の中から
もっとも太く重そうな見た目の物を地面に置き
これを『薪割り台』とします。
その上に的となる薪を乗せます。
「君は右利きですから、
左足を前に出して立ってください。
斧の下の部分を左手で持ち、
刃に近い部分を右手で持ちます。
左手で斧をぶん回し、右手で
角度を微調整します」
そう言って夫は見本を見せてくれました。
勢いよく斧を振りかぶり、
容赦なくそれを薪の上に振りおろし、
すぱこんすぱこん(擬音語)と
まあ見事にどんどん円柱状の薪が
2分割4分割されていきます。
なるほど、姿勢は常に中腰で膝を曲げる。
肘も伸ばしきらず、そこで衝撃を吸収。
斧を頭上から薪に向かって落とす際は
特に力を入れる必要はなく
スピードと斧の自重で薪を割る。
じっと見つめる私の前で
夫は休むことなく
すぱこんすぱこん作業を続け
「夫よ、そろそろ私と役目を交換しないか」
「はい、いいですよ。いや、これ、
一度始めると癖になりますね、楽しいです。
有酸素運動としてもなかなかの強度です」
いや、有酸素運動というより
これはウェイトトレーニングに近くないか?
2キロのダンベルを頭上に
振り上げたり振り下ろしたりだろ、つまりは。
ともあれ夫の動きを脳内で整理した私は
「よし、イメージトレーニングはばっちりだ、
左足を前、姿勢は中腰、斧は頭上から振り下ろす、
いいか、ちょっとそこで見ていてくれたまえ」
夫は往年の円月殺法のように
斧を中空で垂直方向に
一回転させていたのですが
あれは自分にはまだ無理な技術、と
賢明に判断した私は素直に
的となる薪の上に一度刃を置いて
そこから真上に斧を引き上げ
振り下ろす作戦を取りました。
ゴルフのショットと同じ理屈です。
斧はいい具合に加速し、
予想以上に薪の中央に刃も食い込み
初薪割りとしてはなかなかの好スタートであったと
自画自賛できる結果ではあったのですが
「・・・しかし残念ながら肝心の薪が
割れてくれないんだが、これはどうしたら」
「もう一度そのまま薪を
薪割り台に打ち付けてください」
斧の刃はそれなりに薪に食い込んでいますので
そのまま斧を頭上に振り上げると
薪は斧と一緒に持ち上げられるのです。
そしてその薪を再度薪割り台に打ち付ける私。
「・・・食い込みは深くなったが割れてくれないぞ」
「今の動きをもう一度やってみましょう」
えっせほいせと薪と斧を頭上に持ち上げ
振り下ろすこと数回、
やっと薪は半分に割れてくれました。
「妻ちゃん、おめでとうございます、
薪割り、無事に成功ですよ!」
うん・・・
でも夫よ、やっぱりこれは
有酸素運動というよりハードな筋トレだわ。
斧の重さプラス薪の重さってなかなかだわ。
あと、斧を薪もしくは
薪割り台に打ち付ける瞬間の
身体的な衝撃、これは素直に
私の予想を超える大きさだったわ・・・
首と頭蓋骨の付け根にずこっと来るんです。
「夫よ、これ、もしかして
運動学的に私の体に悪いのでは」
「そうですね、君にとっては
今まで使ったことのない筋肉を
使う運動になるでしょうから、
初めての今日はあまり
無理をしないほうがいいでしょうね」
「ご理解いただきありがとう」
「今日は薪5本を割ることを
目標にしたらどうですか」
「君は何も理解していない」
初回のこの日は薪を3本
四分割したところで力尽きました。
金太郎への道のりは遠いのです・・・!
首だけではなく右手、特に右手の
親指の付け根にも衝撃は深く影響してですね
薪割りをしたその日は
ペンを持って字を書くことが
とても難しくなるのです
薪割りにより
幕之内一歩君みたいな広背筋を
手に入れちゃったらどうしよう!とか
勝手に盛り上がっていた私ですが、
これ、どうなんでしょう、
背中周りの筋肉に果たして『効く』のかなあ・・・
薪割りがお好きな貴方も
いや、そういうのは自分の釣り書きには
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★誤字のご指摘ありがとうございました!