ちょっと前の話になりますが
先日、母の誕生日があったんですよ。
じゃあ私は
プレゼントとして夕食でも作るよ!
でも私の腕は所詮アレ だから
ハズレの可能性の低さを追求して
献立はカレーにするよ!
ということで台所にこもって
インド風のビーフカレーと
(牛肉を使っている時点で
『インド風』を名乗る資格はない、
と私も思います)
ポテトサラダを作成。
さて夕食の席。
開口一番、母は祖父に向かって
「見てください、
今日は私の誕生日だから
私の代わりにNorizoが
食事を全部作ってくれたんです」
「・・・なんだと。Norizoがか。
これを・・・これを全部ひとりでか?」
ふと見れば
祖父はうっすらと涙ぐんでいました・・・
あとから弟に言われましたよ
「お姉ちゃん、あんたは得だね・・・
お祖父様の心の中でお姉ちゃんは
相当何も出来ないイメージが
確定しているじゃない?
たかが、たかがといっては失礼だけど
たかがカレーであの感動は普通ないわ。
もうひとりのお姉ちゃん(わが妹)が
母親の誕生日に心を込めてカレーを作っても
あそこまではお祖父様の心を
震わせられないと思うぜ、
だってあっちのお姉ちゃんは逆に
『何でも出来る』イメージだもん」
ええ・・・まあ、そうなんですよね・・・
馬鹿な子ほど可愛いってよくいいますけど、
祖父と私の場合、可愛さ余って
もう馬鹿にしか見えない、みたいな・・・
というわけで
感涙に咽ぶ祖父とともにお食事開始。
私の作るカレーは
割とインドに忠実に辛めだったりするので、
祖父のぶんのカレーは前もって
ヨーグルトとチキンスープで
味を『のばして』おきました。
しかしそれでも祖父には辛過ぎた模様。
一匙カレーを口に入れるなり
祖父はむせてしまいました。
「お祖父様、ごめんなさい!
味付け、マイルドにしたつもりだったんですが
まだ辛かったですか!」
「・・・げえっほ、、えほっ、えほっ・・・
だ、大丈夫だ。辛くない。
ちょっと喉に引っかかっただけだ。もう一匙!」
「お祖父様、そんな無理は・・・」
「無理などしておらん、もう一匙!」
しかしやはり咳き込んでしまう祖父。
ぜいぜいと呼吸を整えた後
祖父は心底申し訳なさそうな顔で
「あのな!これは、旨い!
旨いんだが・・・俺が弱っているからなあ、
どうしても喉のところで引っかかっちゃうんだ・・・
でもな、味付けは旨いから!
まずくて食べられないわけじゃないぞ!」
お祖父様・・・
祖父はカレーの代わりに
ポテトサラダとウニを食べていました。
ちなみにカレーは
それなりに美味しかったらしいです。
両親とヘルパーさんが
お世辞を言ってくれるのは当然として
弟までもが首を傾げつつ
「正直、これは『旨いカレー』だわ」
とか悔しそうに言っていましたから。
まあ、このカレーは
『母の誕生日に作った』という事実が
付加価値として
祖父の心を打ったんだと思うんですよね。
祖父は基本的に私の料理の腕を
信じていないところがあるというか・・・
先日私が焼いたスコーンなんかは
とうとう祖父は口をつけませんでしたから。
ラザーニャを作ったときは
黙って食べてはくれたんですが
味の批評を求められて言ったセリフが
「見たまんまの味だな」
・・・あれはどういう意味だったのか・・・
まあスコーンはぱさぱさしていて
いかにも喉に詰まりそうなお菓子ですものね
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ええ、自分に言い聞かせています
ちなみに私が愛用している
カレースパイスは『PATAK'S』です
ペースト状のにくいヤツです
日本でも手に入ります