フレペの滝で熊と遭遇

(詳細は前回前々回 に)、続き。

ふと気がつけば

耳に聞こえる荒い熊の息遣い。

いやいや、こんなのはきっと空耳

・・・じゃああの夕陽を受けて輝く

牙とよだれも私の見間違いかしらっ?

スコットランドでの恐怖体験以来

(以前の記事です、その1その2その3

大型哺乳類でもっとも恐ろしいのは

去勢前の雄牛と思い込んでいた私でしたが、

その認識は愚かでありました。

牛なんて熊から見たら餌の一種

世界のどこで牛を

「猛獣」と呼び習わすというのでしょうか。

熊の出現に気付いたのでしょう、

断崖の上にある草地から

奥の藪に向かって走りこんでいく鹿たち。

ねえっ君、逃げるのかい?

我々を置いていくのかいっ?

・・・そうだよなあ

冷静に考えたら鹿と人間じゃ

人間のほうが確実に逃げ足は遅いよなあ、

でも食肉的観点からしたら

人間は雑食性だから美味しくないっていうよね、

うん、そこらへんは本能で

熊の皆さんにもおさえておいて欲しいな!

初級の資格試験に出ますよ!

私の想いが伝わったのでしょうか、

我々の目前20メートルほどで

ふと動きを止める熊。

そして次の瞬間

我々から見て右方向、熊から見て左方向の

草地に佇んでいた他の鹿たちの群に向かい

その真っ黒な巨体は突然ドドンと地響きを立て

(本当にこんな音がしたんです)

突っ込んでいったのでした。

・・・いままでの

あの鈍い動きは・・・偽装・・・?

私は本気で腰が抜けそうになりました。

あの・・・あの重そうな体が宙を舞うとは・・・

どんな筋力と瞬発力か・・・

さて熊が鹿を追っていったその隙に

私は夫とカメラマンさんを盾にして(ひどい)

足早に帰路をたどったのでした。

そして市民の義務として

熊の目撃をセンターに報告。

往路で会った係員さんたちに

「熊が出ました!」

と伝えると

「えーっ本当に見たんですかあー!」

明るく驚かれてしまいました・・・

「見ましたよ!

なんですか、熊は人間を見たら

怯えて逃げていくんじゃないんですか!」

「はっはっは、知床の熊は

そんなヤワじゃないですよおー!」

とりあえず

熊に食べられなくてよかったです。