★「お善鬼さまの里」には山々を仰ぐ絶景と棚田の原風景★
場所・ 長野県北安曇郡白馬村大字北城
電話・ 白馬村教育委員会 0261−72−5000
竣工・ 江戸時代後期から明治時代後期
構造・ 木造平屋建て
見どころ・ 青鬼神社、青鬼上堰、棚田、古民家、原風景
最終訪問・ 2024.05
*国・重要伝統的建造物群保存地区 *日本の棚田100選
*NHK「こころ旅」でとうちゃこ
長野県西部の観光地、白馬村の中心地からもほど遠くない山里にある集落です![]()

・自然豊かな四季の青鬼集落
春・・・長く厳しい冬に終わりをつげ、遅い春がやって来ると、花はいっせいに咲き始め、人々は農作業に精を出します![]()
この山間の静かな山里は、人々にとっては桃源郷に映ります![]()
付近の白馬村の国道沿い

白馬桃源郷![]()
梅雨に入るまでの1か月あまりの間の短い春![]()
野の草花が一斉に活動を開始します![]()
春先、空気は澄み、西方の空に日本アルプス白馬連峰の山々が白い屏風のように立ちはだかっています![]()
安曇野の春は短く、短いだけに美しさは格別![]()
絵心ある人たちはこの時を狙って写生に訪れます![]()
付近の白馬村の国道より

夏・・・緑したたる森林の景観も美しく、石仏や祠などが各所に点在し、その魅力の源となっています![]()
秋・・・紅葉は棚田の稲穂が色つき、のどかな情景が展開します![]()
青鬼は、姫川東側の山間にある茅葺集落で、今は十数戸の家々が、南斜面の等高線に沿って、山懐に三日月形に二段に並んでいます![]()
麓を流れる姫川

集落の標高は760m、東西200m余り![]()
ここから3000m級の白馬連峰が見渡せます![]()
この山々の麓にはかつての長野冬季オリンピックの会場であり、今は冬季のみでなく夏も大会が行われます![]()
白馬ジャンプ競技場も見れます![]()

今でこそ、青鬼で車道は終わっており、辺鄙な土地に映りますが、国道や鉄道が整備される以前は、善光寺道や戸隠への参道がこの青鬼の集落を通っていました![]()
冬・・・青鬼集落は真っ白な雪の中にその姿をひっそりと佇ませます![]()
*
・青鬼集落の概要
白馬村は、長野県の北西部に位置する観光産業を中心とした村です![]()
保存地区である青鬼集落は、白馬村の北東端の標高約760m山腹に位置している山村集落で、白馬村の市街地から比較的近距離にありながら山懐に抱かれた落ち着いた環境を保っています![]()

青鬼集落の東側には、物見山や八方山があり、背後(北側)は岩戸山(1356m)へ続いています![]()
南東方から西方にかけて明るく開けた空間となっており、南西方向に北アルプスの五龍岳や鹿島槍ヶ岳が眺望できます![]()
地区の中には、縄文時代中期・後期の善鬼堂遺跡・馬場遺跡があり、古くから人々の生活の場であったことが知られます![]()

万延・文久年間(1860〜63)には、当時の青鬼集落24戸によって用水路である「青鬼上堰」(延長約3キロ)開削という大土木工事が行われました![]()
これによって、青鬼集落の周辺に現在の棚田状の水田が開かれるようになりました![]()
棚田の石垣も、その時に開かれたものです![]()
これらの棚田は、現在も集落東側に残っており、環境庁の「日本の棚田100選」に認定されています![]()
「お善鬼の館」 内部
建造物群のうち、主屋は江戸時代後期から明治後期にかけて建築された茅葺の大型なものであり、14戸が残されています![]()
また伝統的な土蔵、蔵が主屋から少し離れて8棟あります![]()
集落上部には青鬼神社があり、また集落の周りには、石仏などが点在しています![]()
*
・主屋
現存する中で14棟が茅葺屋根(現在は鉄板被覆)の建物で、平屋の表側に中二階を作る部屋があります![]()
「お善鬼の館」 内部
正面の軒をせがい造りとし、特に中二階の建物では、屋根の正面を兜造りにして、二階の壁面を白壁と化粧貫の意匠で統一しています![]()
青鬼集落に現存する建物の多くは江戸時代末期から近代に建てられたものです![]()
最も古いとみられるものは19世紀前半にさかのぼると推定されます![]()
「お善鬼の館」 集会所

・棚田
集落の東側小高いところに広がる水田(一部畑)は、棚田を形成しており、またそれぞれの棚田は石垣によって形成されています![]()
この棚田は平成11年に「日本の棚田100選」に認定されています![]()
棚田は、小規模な上、形もさまざまで、青鬼集落の景観を形成する大きな要素となっています![]()
しかし、現地で聞きましたが、現在はこの棚田を耕しているのは中年の男性1名のみ![]()
これだとこの方に何かあればもう棚田は維持できなくなりますし、跡継ぎもどうなのか、、、
・お善鬼の館(おぜんきのやかた)
空き家となった建物の修理を行い、地区内になかった公衆トイレを併設して、交流・体験施設として平成17年に完成![]()
内部も自由に見学ができ、休憩などをしながら地区住民の生活を体感できます![]()
施設の名前である「お善鬼の館」は、この地区に伝わる「青鬼のお善鬼様」の民話が元になっています![]()

・青鬼集落の昔話
昔、白馬の東の村から、鬼のような大男がやってきました![]()
そして、村人たちを、苦しめていました![]()
ある日、村人は大男を岩戸山の底なし穴に閉じ込めました![]()
それからしばらくたって旅人が来ました![]()
「戸隠に、鬼のような大男がいますが、村人たちを助けて、すごく喜ばれているようです」と![]()
村人は「大穴を抜けて戸隠に抜けたに違いない。そして、戸隠様の下を通るときに、魂が抜けたに違いない。そして、魂が入れ替わったのだ」と思ったそうです![]()
それからお善鬼様として祀り、白馬の東の村を鬼無里村(きなさむら)、こちらを青鬼村というようになりました![]()
![]()
・お善鬼様伝説
青鬼の岩戸山にはお善鬼様という神様が祀られている岩屋があります![]()
村の人たちは恐ろしい神として恐れていましたが、とある夫婦は自分たちが貧しくとも健康なのはすべてお善鬼様のおかげと、お善鬼様を敬っていました![]()
ある年、この夫婦の家が、村の寄り合いの当番となっていましたが、貧しくて料理を盛るお膳やお椀がありません![]()
そこでお善鬼様にお願いをしてみたら、立派なお膳やお椀を人数分貸してくれました![]()
それ以来、村人はお善鬼様のありがたさを感じ、お善鬼様を大事に祀るようになりました![]()
そして、村の家で婚礼や葬式など、寄り合いがあるたびに、お善鬼様からお膳やお椀を借りるようになりました![]()
お善鬼様は元祖レンタル業者なのかなあ![]()
「お善鬼」は「お膳器」から来ていたりして![]()
*
★長野の重伝建 これで全制覇![]()













