高杉晋作の言葉として、こんな言葉が伝えられています。「平生はむろん、死地に入り難局に処しても、困ったという一言だけは断じて言うなかれ」
一方、『ドクターX』の大門未知子は言います。「私、失敗しないので」この言葉を手術前に口にする若い医師や獣医師もいます。必ず成功させる。その覚悟で手術に挑むことは大切です。ただ私はそれを人に宣言することには、少し傲慢さを感じるけどね。
医療に絶対はありません。自信と同時に、謙虚さも必要です。日本には「言挙げせず」という考え方があります。大きなことを言わず、黙ってやるべきことをやる。これが日本人らしい生き方であり、美学だと思う。
「困った」と言って諦めない。「失敗しない」と言って慢心しない。二つの言葉は、一見すると正反対なんだけど、どちらも成功を目指すための心の持ち方なんだよね。私は、言葉で宣言するより、準備と行動で示す方です。若い医師、若い獣医師の皆さん。あなたは、どちらのタイプですか。手術前に「私は失敗しない」と言いますか。それとも何も言わず、静かに手術室に向かいますか。


