災害の現場にペット用の支援物資を持っていくと、ものの2時間ほどでなくなります。「それだけ困っている人が多いんだなぁ」最初は、そう思っていました。でも、現場をよく見ていると、何度も来る人がいる。同じ人が、いっぱい持って帰っているんです。「無料だから、もらっておこう」そんな気持ちなのかもしれません。
でも、その陰で、本当に必要としている人に届いていないんです。一方、避難所や公民館には、たくさんの支援物資が集まっている。それなのに、取りに来ない被災者がいます。取りに来られないのか。遠慮しているのか。そこに物資があることすら、知らないのか。被災地では、誰もが声を上げられるわけではありません。
SNSで「ここが足りない」と流れていても、それが現場のすべてではない。メディアやSNSの情報だけでは、本当に必要としている場所や人までは見えないんです。だから、自分の足で現場に行く。自分の目で見て、自分の耳で話を聞く。そして、本当に必要なものを、必要としている人の手に渡す。支援は、物資を置いて帰れば終わりではありません。誰に届いたのか。届いていない人はいないか。そこまで考えることが、支援する側の責任だと思っています。
災害時に問われるのは、被災した人たちのモラルだけではありません。私たち支援する側の想像力と覚悟も、問われているんです。物資をただ運ぶのではなく、必要な人に届ける。この違いを、どうか知ってほしい。




