「牛小屋で暮らす高齢猫が元気がない」と往診依頼があり、地震後初めて八代市氷川町へ行きました。現地へ着いて最初に衝撃を受けたのは、半壊した牛舎でした。停電で扇風機が止まり、この猛暑の中、熱中症によって2頭の牛が命を落としていた。
猫は思ったより元気でしたが、高齢で、壊れた牛舎での生活は決して良い環境とは言えません。飼主と相談し、環境が落ち着くまで竜之介動物病院でお預かりすることにしました。
そして、被災地を実際に歩いて、あらためて感じたことがあります。とにかく暑い。(^^;; 県外ナンバーの支援車両が多く、道路は渋滞しています。広い範囲で断水が続き、多くのコンビニではトイレも使えません。
一方で、全壊した家のすぐ隣に、ほとんど被害のない家が建っている?。よくテレビではすごい被害家屋だけが放送されるけど、実際には地域によって被害の差は非常に大きく、同じ町でも景色はまるで違います。
ニュースの映像と、自分の目で見た現場は、その印象とは大きく違う。だからこそ現場へ行き、自分で見て感じたことが重要なんだ。そこで暮らす人の表情、動物たちの様子、暑さ、匂い、そして空気感――それらはテレビでは決して伝わらない。逆にテレビ(メディア)に洗脳されて災害支援に支障をきたすこともある。
現場には、映像では映らない「現実」があります。獣医師として災害動物の現状を自分の足で現場へ行き、一つひとつの命に寄り添っていきたいと思います。





