災害が起きると、全国から多くのボランティアの皆さんが被災地へ駆けつける。今回の熊本地震でも、本当にたくさんの方々の温かい支援に助けられ、心から感謝しています。

しかし、その一方で、災害のたびにごく一部だけど、善意につけ込むような残念な事例もある。例えば、動物病院への送迎を「ボランティア」としながら、高額な送迎費やガソリン代を請求するケース。災害時だからこそ動物病院が診療費を低料金にしてるのに、その差額を上乗せして飼主へ請求してる。「無料で預かります」と預かったペットを返す際に、預かり費用を請求するトラブル。SNSで支援金を募りながら、活動内容やお金の使い道が不明な団体。そして、善意で寄せられた支援物資を売っているケース。こうした出来事は、残念ながら過去の災害でも報告されています。

だからこそ、支援をする方も、支援を受ける方も、「どんな団体なのか」「活動内容は公開されているか」を確認することが、とても大切だと思います。

 

そして、もう一つお願いがあります。遠方から何時間もかけて支援物資を届けてくださる方に、「もう足りています」「必要ありません」と、その場でお断りしてしまうことがあります。もちろん、その施設では十分かもしれないが、少し離れた地域では、まだ物資が届かず困っている人や動物たちがいます。だから私は、一度受け取ってほしいんだよ。受け取った後に、本当に必要としている場所へ届けてあげればいいんだよ、そしてたら支援の輪はもっと広がる。

昨夜も、山口県から何時間もかけて支援物資を運んで来られた方が、「何カ所も断られました。このまま持ち帰るのもつらいので、竜之介さんで活用してください」と届けてくださいました。私は、その言葉が忘れられません。その方が運んできたのは、物資だけではありません。「困っている命を助けたい」という、温かい気持ちそのものだったのです。

災害は、人の優しさが集まる場所です。だからこそ、その善意を無駄にしないこと。支援物資を必要な場所へつなぎ、人の思いも一緒につないでいくこと。それもまた、私たち一人ひとりにできる、大切な災害支援ではないでしょうか。