片付けは、
「心地よい暮らし」を
目指すことから
始まるのではありません。
探し物をする。
戻すのが面倒。
床のモノが気になる。
そんな毎日の困りごとから、
「どうして、そうなっているんだろう?」
と原因を見つけていく。
なぜ今まで片付かなかったのかを
一緒に見つけ、
その方にできる方法を考えていく。
そんな片付けをお伝えしている、
整理収納コンサルタントの須藤昌子です。
「減らすモノがありません」それでも片付けは進んでいます
先日レッスンをした、53歳のみなこさん。
レッスンでは、
「まずは気づいたところからでいいので、
今の自分には不要だと思うモノを
見つけていきましょう」
とお話ししました。
そしてレッスン後も、
ご自身で家の中を
少しずつ見直してくださっていました。
そんな中、LINEで
こんなメッセージが届きました。
「洋服を見直しましたが、
減らすモノはほぼありませんでした」
そして、
お薬の収納も確認したそうです。
でも、
「期限切れのモノは
ほとんどなく、減らすモノがありません」
とのこと。
処方された塗り薬は、約30本。
どれも期限は切れていません。
一方、市販薬には
箱から出してしまったため、
期限が分からなくなっているモノがあり、
「これは、どうしたらいいですか?」
というご質問でした。
片付けをして、
期限切れのモノを見つける。
それを手放す。
もちろん、それも片付けです。
でも私は、今回の
まなこさんとのやり取りで、
片付けで本当に大事なのは、
その先かもしれない
と改めて感じました。
「期限が切れていない」だけで持っておく?
まず、約30本ほどあった
塗り薬について、
こんなふうに聞いてみました。
「これだけたくさんある塗り薬を見て、
どう感じますか?」
すると、まなこさんは、
「ありすぎだよな~。
ここまでなくてもいいかな、
と思いました」
と。
ここで大事なのは、
期限が切れているかどうか
だけではないと思うんです。
期限内だから持っていてもいい。
確かにそうかもしれません。
でも、
30本を期限までに使い切るのか?
これだけの量を
今の自分が持っている必要があるのか?
そう考えてみると、
「期限が切れていない=必要」
ではないことにも気づきます。
※処方薬の処分方法については、
自己判断で廃棄せず、
薬局や医療機関に確認してくださいね。
「期限が分からない」で終わらせない
そして、もう一つ。
箱から出してしまい、
期限が分からなくなっていた
市販薬です。
「期限が分からないんですけど、
どうしたらいいですか?」
と聞かれたとき、
私は、
「期限が分からないことに、
今回の片付けで
初めて気づいたんですよね?」
とお聞きしました。
つまり、
それまで期限が分からなくても
困らずに過ごせていた
ということでもあります。
「ということは、
もしかすると、
持っていなくても
困らないお薬なのかもしれませんね」
とお話しすると、
みなこさんは、
「そういえば、
以前整理したときから
ずっと使っていませんでした」
と気づかれました。
ここなんです。
片付けというと、
「これは捨てる?」
「これは残す?」
と、今あるモノを
減らすことばかり考えがちです。
でも、
「ずっと使っていなかった」
ことに気づいたら、
そこで終わらせない。
「じゃあ、これからはどうする?」
まで考えることが、
とても大事だと思っています。
30本の塗り薬から分かったこと
塗り薬も同じです。
今回、たくさんあることに気づいた。
だったら、
今ある30本をどうするかだけではなく、
どうして30本まで増えたのか?
も考えてみる。
例えば、次回
同じお薬が処方されそうになったとき、
「まだ家にあります」
と伝えることもできます。
必要以上にもらわない。
家にある量を確認してから受け取る。
そんな選択もできるようになります。
これは薬だけの話ではありません。
食品だって、
日用品だって、
洋服だって同じです。
たくさん持っていることに気づいたとき、
「減らさなきゃ」
だけで終わってしまったら、
また同じように増えるかもしれません。
片付けは「今あるモノを減らす」だけではない
今回、みなこさんは、
洋服を見直しても、
薬を見直しても、
思っていたほど
「捨てるモノ」は見つかりませんでした。
でも私は、
だから片付けが
進まなかったとは思わないんです。
30本の塗り薬を見て、
「ここまでなくてもいい」と思った。
期限が分からない薬を見て、
「そういえば、ずっと使っていなかった」
と気づいた。
そして、
次に同じモノが
家に入ってくるときには、
今までとは違う選択ができる。
これも、片付けで
得られる大事な変化だと思います。
片付けるたびに、
捨てるモノを探して、
減らして、
また増えて、
また片付ける。
それでは、
いつまでも「片付けなきゃ」は終わりません。
だから、
モノを見直したときには、
「これは手放す?」だけではなく、
「私は、なぜこれをこんなに持っていたんだろう?」
「これからも同じ持ち方をしたい?」
そこまで考えてみる。
片付けは、
今あるモノを減らすためだけではなく、
これから同じことで困らないために、
自分の持ち方を見直す機会でもある。
まなこさんとのやり取りから、
改めてそんなことを感じました。
「減らせるモノが見つからなかったから、
今日は片付けられなかった」
ではなく、
何も減らなかったとしても、
「これからは、こうしよう」
が一つ見つかったら、
それも片付けが
進んだということなのでは
ないでしょうか。
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