⇒前回の話
18:00 山小屋のテラスにてBBQスタート
山小屋の庭に参加者が全員集まったのを確認し、説明を始める莉多子。
「みなさ~ん、今からBBQを始めます!この時間はフリータイムになるので、BBQを楽しみながらいろんな人との会話を楽しんでね。ずっと同じ人とばかり喋らないで、全員と会話できるように意識してみてね。それでは、Let’sスタート♪」
早速、M田がちか子の元に駆け寄る。
「ちか子さん、また会えて光栄です!あっ、何か食べたいものありますか?私が取ってきます!」
「ありがとう。お肉が食べたいわ。焼き加減はミディアムレアがいいわ。あと、美味しいワインも頂きたいわ」
「ミディアムレアのお肉とワインですね、早速取ってきます!」
ダッシュで焼き場へと向かうM田。
その隙を狙って、加山がちか子の元へ。
「ちか子さんはワインが好きなのかな?」
「ええ、とっても!」
「実は今日、とっておきのワインを持ってきたんです。よければ一緒に飲みませんか?」
「わぁ、オーパスワンですね!私、一度飲んでみたかったの♪」
「よくご存知で。2013年はカリフォルニアワインの当たり年なので、すごく美味しいはずです。ちか子さんは普段、どんなワインが好きなのかな?」
「フランスワインを飲むことが多いけど、カリフォルニアワインにも興味あります!」
「フランスワインは王道ですからね。私は年代物のワインが好きでね、5大シャトーやロマネ・コンティをコレクションしていますよ。ちか子さんの生まれ年は何年かな?」
「えっと…千九百……。もう、加山さんったら、レディに年を聞くなんて失礼だわ!」
「失敬。しかし、あなたは若くて美しい。それなのに大人の色気に満ちていて、とても不思議な魅力がありますね」
「ありがとう。年代物のフランスワイン、ぜひ飲んでみたいわ」
「では今度、私の別荘に招待しますよ。約500本のワインセラーを備えています」
「まぁ、楽しみ!」
両手に皿とワインを持ち、意気揚々と戻ってくるM田。
「ちか子さん、お待たせしましたっ!・・・って、あれ、なぜ加山さんがちか子さんのところに!? そんなぁ・・・
」
ちか子が加山と楽し気に話す姿を見て、呆然と立ち尽くす。
そこへ近づく人影が!
「M田さん、お隣いいかしら?」
「あっ、翔子さん!はいっ!ぜひ!よければこれ、一緒に食べませんか?」
「ありがとう。とても美味しそう!」
「翔子さん、私のこと覚えていますか?何度か婚活パーティーでお会いしているのですが」
「ええ、覚えているわ」
ジッとM田の目を見つめる翔子。
M田は急にトロンとした目つきに。
「それは光栄です!また会えて本当に嬉しいです
」
「あのちか子さんという女性はM田さんの知り合いなの?」
「できればカモさんと呼んでくれると嬉しいです。はい、ちか子さんは私の知人です」
「ではカモさんって呼ぶわね。ちか子さんとはどんなご関係なの?」
「ご安心ください!まだ一度しか会ったことないし、全然深い関係ではありませんよ。それより、さっき私はリカティらしきものを目撃したんです!」
「リカティ?そういえば、私もさっき窓から不審な人影を目撃したわ。あぁ、あれがリカティだったのね」
「リカティは婚活の神様って言われているんです。二人とも同じ日にリカティを目撃するなんて、なんだか不思議なご縁を感じますなぁ」
一人で黙々と肉を焼いている男がいる。
そこへ、ふらっと一人の女がやってくる。
「クス男さん、さっきからずっと肉を焼き続けているけど、みんなと交流しないの?」
「俺、大人数がちょっと苦手で。こうやって一人で肉を焼いてるほうが気が休まるんですよ」
「あら奇遇ね。私も実は大人数が苦手なの」
「和歌子さんとは気が合いそうですね」
「あら、なぜ私が和歌子だってわかったの?」
「だって、俺に気がありそうだから」
「まぁ!」
「今夜、23時からUMA2が放送されますよね」
「ええ。合宿中であっても、絶対に見逃せないわ!」
「よければ、俺の部屋で一緒に観ませんか?」
「えっ!?」
焼き場へ行ったきり、なかなか戻ってこない和歌子を待ちわびながら、
一人でテーブルに座っている貴子。
「ねぇ、よかったら一緒に飲まない?」
振り返ると、ハブがいた。
「いいわよ」
「君は和歌子さん?それとも貴子さん?どっちかな?」
「貴子よ」
「貴子さん、改めてよろしく!あれ?前どこかで会ったことあった?」
「さぁ、どうかしら?」
「気のせいかな。まぁいいや、今夜はとことん飲もうよ!」
「・・・ええ」
莉多子は、参加者たちの様子を遠巻きに観察していた。
BBQはいろんな人と会話して交流を深めるための時間だったけど、
なんかもうカップルができあがっちゃっているわね。
でも、これはこれでアリだわ!



